こんにちは、ツバサです。
【帰還者の魔法は特別です】を紹介させていただきます。
今回は201話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

人類が迎えた最悪の災害、影の迷宮。
「デジール・アルマン」は影の迷宮の中で最後まで生き残った生存者6人のうちの1人である。
彼らは影の迷宮の最後のボスに挑戦したが、失敗し、世界は滅亡を迎えてしまった。
全てが終わったと思った瞬間、「デジール」の目の前に見える光景は…13年前の世界!? 帝国最高の魔法学院、へブリオン学園の入学式に戻ってきた「デジール」
最悪の災害「影の世界」発生までの残りの時間は3年!過去を変え、強い仲間を集めて、世界を救えることはできるだろうか!
デジール・アルマン:主人公。相手の魔法を封じる「逆算」を得意とする。
ロマンティカ・エル:パーティの一人。魔法使い。
プラム・シュナイザー:パーティの一人。細剣を得意とする剣士。
アゼスト・キングクラウン:パーティの一人。氷を得意とする魔剣士。
ジョード・エクサリオン:魔塔主。最強の魔法使い。
プリシーラ:聖女。
ブリジット教授:デジールの師匠。魔法学担当。貴族と庶民の偏見を持たない。
ベンキック教授:ルーン語を教える。庶民。
パグマン・ニフレカ:魔法工学担当。貴族至上主義。
エルセンブラン・ティスタチア:対決の講義を担当。黄金の鷹騎士団の元団長。
ドネータ・ハーデン:貴族。庶民に裏切られた経験を持ち、憎んでいる。

201話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- ロマンティカの決意
ロマンティカは視線をバスの窓に移し、あごをそっと⼿に置く。
窓の向こうには早朝の霧に覆われたヘブリオンアカデミーの⾵景が。
窓の外を⾒つめていると、訓練中のデジールとの会話について思い出す。
『アゼストがここにいる限り、私は必要ではないと思う』
ロマンティカは顔を赤らめた。
⾚くなった顔を隠すつもりであるかのように、⽬をしっかりと⾜元に固定する。
「どうしてあんな事を言ったの?」
自分でも理解できなかった。
彼女のプライドは高い。
慰められたり哀れに思われたりするのが嫌だった。
そのため、ロマンティカは常に勇敢な前線に⽴ち、⾃分の弱点を誰にも明らかにしなかった。
可能であれば、過去に戻って⾃分⾃⾝を⽌めたいと思うほどに。
しかし、欲求不満はすぐに消えた。
『仲間を守るために、どんなに頑張っても登れない壁を⾒つけてイライラした』
デジールは、自分の弱さを⾮難しなかったから。
到着のアナウンスを聞いて、ロマンティカは考えから目覚める。
バス停の前で、馴染みのある剣⼠の⼤理⽯の像に歓迎された。
ゆっくりと階段を登る。
⾵属性の訓練場は、この訓練施設の最上階に。
その場所に向かう途中で、ロマンティカは不思議な感覚に陥る。
「いつも、この階段を上がるのはこんなに簡単だっけ?」
ほんの数日前まで、この階段を上がるが辛いと感じていた。
彼⼥は精神的にも⾁体的にも疲れ果てていたのだ。
しかし、彼⼥の歩みは驚くほど軽い。
『ロマンティカ、私はあなたを信じています』
デジールのシンプルな言葉が救ってくれた。
「デジールは私の可能性を信じてくれている」
ロマンティカが⾃分の能⼒を疑っていたときでさえ、デジールはずっと彼⼥を信じていた。
それを知れただけでも、ロマンティカは本当に幸せだった。
一つの単純な⾔葉の⽂字列が、⾮常に重くのしかかっていたすべての不安をほぼ洗い流す。
「ふふふ・・・」
ロマンティカは、自分でも気づかない間に微笑んでいた。
思いを馳せながら歩き、あっという間に⾵属性の訓練場に到着する。
早い時間に訓練場には誰もいなかった。
ロマンティカが事前に持ってきた鉄板。
指を振ると、鉄板が浮き始め、訓練場の真ん中で円形に配置される。
「デジールは急ぐ必要はないと私に⾔った」
それは、彼が自分の可能性を信じているとも⾔いながら、デジールが⾔った言葉。
彼のアドバイスは的を射ていた。
ロマンティカは第4級に到達するのを待ちきれなかった。
「・・・焦らずに、⾃分の問題を知ることが近道よ」
第4級に達成できなかった理由は、マナコントロールの⽋如によるもの。
第4級を達成するためには、マナを⾮常に正確に制御することが不可⽋だ。
呼び出すことができるマナの量は⼗分すぎるほどなので、課題は明確だった。
マナを正確にコントロールできるようになれば、次の階級を形成するのは自然なこと。
「とても簡単だったのね」
ほんの数⽇前は10枚のプレートしか扱えなかった。
現在、訓練場にある鉄板の数は、簡単に10を超えている。
これは⼼と魂を訓練に注ぎ込んだ結果。
ロマンティカは今、新しい⽬標とそれを達成するために必要な推進⼒を持っていた。
⾃分の周りに配置した鉄板の中央に⾜を組んで静かに座る。
平和な沈黙の中で⼀つのことが思い浮かんだ。
(デジールは私の悩みを、どうして完全に理解していたのだろうか?)
それは、彼⼥がマナ操作に集中することから気をそらした考え。
それでも手放すことは出来ない。
確かめなければいけなかった。
デジールの言葉を思い出す。
『私も同じだったから』
デジールは、死にゆく仲間の前での無⼒さに苛⽴ちを覚えていると語った。
それは慰めからの言葉ではない。
彼の⾔葉は誠実で、たくさんの感情が混ざっていた。
才能のある商⼈は、誰かの感情を上⼿に読むことができる。
交渉に関しては、顧客の感情を読むことが⾮常に重要なのだから。
偉⼤な商⼈協会のリーダーの⻑⼥として育ち、厳格に訓練されたロマンティカは、他の⼈々の気持ちに敏感だった。
『私もかつて仲間の犠牲を⾃分のせいにしていた』
ロマンティカは、その言葉から多くのことを読む。
すべての感情を⽋いた表現。
深い悲しみ。
「そんな影響を受けるまでに、デジールはどのような過去を経験してきたの?」
そういえば、昨⽇は⼆度⽬だった。
過去にも一度、同じ種類の感情を示されている。
テロ攻撃が起きる前の黄金の夕日が見れる海の近くで。
『私はあなたに⽣き残ってほしい』
⼤きな喪失感をはっきりと表現した⽬。
当時、デジールは昨⽇と同じ⽬をしていた。
「私は彼に聞きたいことがたくさんある」
ロマンティカは、デジールについて知っていたのは氷⼭の⼀⾓に過ぎないと考えずにはいられなかった。
「けれど、私からは聞かない」
デジールが自分を信じてくれたので、彼⼥もデジールを信じることに決めた。
彼は⾃分の欲望に仕えるために他⼈を欺くタイプの人間ではない。
時が来たら、彼から話してくれるだろう。
「そして、その時が来るのを待つ間、私は強くなる必要がある」
デジールがロマンティカに⼼を開き、彼⼥に頼る時が来るでしょう。
そしてその時、彼⼥は⼼から彼をサポートすることを決⼼した。
「彼を助けるために、私はもっと強くならないと」
ロマンティカは徐々にマナを循環させ始めた。
訓練場にそよ⾵が吹く。
「私が強くならなければならない理由は単純よ」
浮いているプレートの数は増え続け、やがてすべてのプレートが浮かぶ。
ほんの⼀瞬で、プレートの数は100に。
「最初の理由は、仲間を護るため」
プレートが彼⼥の周りを回転し始めた。
額には汗が浮かぶ。
ロマンティカでさえ、すべての鉄板を動かす気流を制御することは容易ではない。
「2番⽬の理由はデジールをサポートすること」
彼⼥は拳を握りしめた。
デジールの部屋は散らかっていた。
たくさんの本が床に散乱している。
それらは主に、マナサークルと共振周波数に関するもの。
混乱の真っ只中で、デジールは⾜を組んで座っていた。
激しく呼吸すると、彼の呼吸と同期して、⻘い粒⼦が周りに⽻ばたく。
「ホムンクルスのマナサークルを移植する」
デジールはそう決⼼した。
ロマンティカと話している間、彼はなぜ自分が強くなければならないのかを理解したから。
隣に⽴っていた仲間を護りたかったから。
その⽬的のために、デジールは強くなければならない。
もちろん、この決定を軽視していなかった。
その準備として、彼は2つのことを実行した。
一つ目は、マナサークルを強化すること。
これはすべて、マナが溢れた場合に少しでも⻑く耐えることができるようにするため。
「今⽇はここまでにしよう」
デジールは姿勢を緩めて、引き出しからマナストーンを取り出す。
マナストーンを⼿に持って⽬を閉じた。
「・・・」
約3分後、マナストーンから異⾳が響き渡る。
マナストーン内の明確な周波数が、デジールのマナサークルの周波数とゆっくりと共鳴し始めた。
再びジョードに会うまであと5⽇。
ロマンティカの悩みが払拭されて良かったです。
能力はあるのですから、後はマナコントロールのみですね♪
デジールも移植を決意しました!
残り5日で、どこまで対策できるか気になります!


https://sub.tsubasa-cham.com/the-secret-of-the-hourglass-matome/

