こんにちは、ツバサです。
【帰還者の魔法は特別です】を紹介させていただきます。
今回は152話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

人類が迎えた最悪の災害、影の迷宮。
「デジール・アルマン」は影の迷宮の中で最後まで生き残った生存者6人のうちの1人である。
彼らは影の迷宮の最後のボスに挑戦したが、失敗し、世界は滅亡を迎えてしまった。
全てが終わったと思った瞬間、「デジール」の目の前に見える光景は…13年前の世界!? 帝国最高の魔法学院、へブリオン学園の入学式に戻ってきた「デジール」
最悪の災害「影の世界」発生までの残りの時間は3年!過去を変え、強い仲間を集めて、世界を救えることはできるだろうか!
デジール・アルマン:主人公。相手の魔法を封じる「逆算」を得意とする。
ロマンティカ・エル:パーティの一人。魔法使い。
プラム・シュナイザー:パーティの一人。細剣を得意とする剣士。
アゼスト・キングクラウン:パーティの一人。氷を得意とする魔剣士。
ジョード・エクサリオン:魔塔主。最強の魔法使い。
プリシーラ:聖女。
ブリジット教授:デジールの師匠。魔法学担当。貴族と庶民の偏見を持たない。
ベンキック教授:ルーン語を教える。庶民。
パグマン・ニフレカ:魔法工学担当。貴族至上主義。
エルセンブラン・ティスタチア:対決の講義を担当。黄金の鷹騎士団の元団長。
ドネータ・ハーデン:貴族。庶民に裏切られた経験を持ち、憎んでいる。

152話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 尋問
「うー!うー!」
⼈⾥離れた静かな宿の部屋の中。
4⼈の仮⾯の⼈々が⼀⼈の男を囲んでいる。
男は椅⼦に縛られ、⼝には猿轡、目は黒い布で隠されている。
彼はパニエの領主、クルー・パニエ。
猿轡が⼝から外されると、彼は⼤声で叫び始めた。
「だ、誰だ!どうして、私にこんなことを!?」
「声を上げても無駄です。この部屋には防⾳魔法をかけています」
4人だけに認識できる声。
それはデジールの声だった。
彼はクルー・パニエを誘拐したのだ。
「誰がお前を雇った!?どの派閥だ!?身代金が狙いなのか?今すぐ私を解放すれば、2倍の金額を払う!それならどうだ!?」
「黙れ。もうすぐ死ぬのにお喋りな奴だな」
「あ、あなたは暗殺者ですか?分かった!それなら3倍の金額を支払う。いいや、4倍!5倍ならどうだ?それなら・・・」
デジールはクルーの言葉を断ち切る。
「残念ながら、私たちは誠実さを売りにしている。あなたがどれだけ交渉しても、結果は変わらない」
そのまま呪文を唱えて、強い冷気がクルーの周りに形成される。
空気が凍結し、結晶化したと同時に、クルーの腕と足が凍る。
彼は顔を青ざめて、必死に叫び始めた。
「ま、待ってくれ!今は死ねない!私はまだ死ねないのだ!もう少しだけ時間を!頼む!」
「それはあなたの娘のためですか?」
クルーの目が驚きで広がる。
「ど、どうしてそれを!?」
「もうすぐ孤児になる彼女は不幸ですね。父親を亡くした苦痛に苦しむよりは、彼女も人生を手放した方が良いのではないでしょうか?」
「ま、待ってくれ!あなたの狙いは私だけのはず!娘には手を出さないでくれ!」
「何と感動的な言葉でしょうか」
クルーは涙と鼻水を垂れ流しながら、必死に助けを請う。
彼は心から娘を愛しているのでしょう。
気は重いが、仕方がない。
デジールは無関心を装った。
「私が知る情報によると、あなたの娘の寿命は少ないのでは?それならば、今すぐ死んでも問題はないでしょう」
「そんなことはない!私の娘は死なない!彼女は永遠に生きることが出来る!だから、私の娘には手を出さないでください!」
クルーはすでに判断⼒を失っていた。
彼は口に出してはいけない言葉を放ったのだから。
全てがデジールの計画通り。
- 新たな情報
「永遠に?それは興味深いですね」
「え・・・!?そ、それは・・・」
クルーは自分の失言に気づき、言葉を失う。
彼は⾃分が致命的な間違いを犯したことに気づいたが、すでに⼿遅れだった。
デジールは彼の背後に移動し、雷魔法を唱える。
「あぁああああああああああああああああ!」
恐ろしい悲鳴が部屋を満たす。
「お金には興味はないが、寿命には興味がありますね」
「うぅ・・・」
クルーは痛みで呻いていた。
「あなたはラッキーかもしれません。教えてくれれば、あなたの命は助かるかもしれないのだから」
「た、助けてくれるのか?」
「もちろん。これから質問をしますが、あなたが誠実に答えてくれればの話です。その中に貴重な情報があれば、私たちはあなたの命を救うでしょう」
「すべてを話します!何でも聞いてください!」
「あなたの娘が永遠に生き続けるとは、どういう意味でしょうか?」
「それはホムンクルスの創造を通してです。その技術を応⽤することで、私たちのような一般人でも永遠に⽣きることができると約束されました!」
その後さまざまな情報を⼊⼿し、いくつかの疑惑を確認できた。
最終的にダレン⼤佐がこの計画を主導し、管理していたという事実に⾄る。
「ダレン⼤佐よりもさらに強⼒な⼈々が関わっていると思われます」
「誰が計画を主導しているのですか?」
「私もそれは知りません!ただ命令に従っていただけです!これ以上は何も知りません!」
デジールは当初意図したように、主犯の⾝元を知ることができなかった。
残ったのは最後の質問だけ。
それは最も重要なもの。
「彼らは新しい研究所を建設し、新しいホムンクルスを作成している最中ですね。彼らがそれを終えるのにどれくらい時間がかかりますか?」
「今から3⽇後です」
クルーが話し終えた瞬間、アラームが鳴った。
[あなたはピュアウス・ニフションを⽀援した部隊の計画を発⾒しました]
[ピュアウスはホムンクルスの創造理論を完成させており、⼗分な資料も残しています。邪魔がない限り、残り3⽇でホムンクルスを完成させるでしょう]
[計画を中断できない場合、クエストは失敗とみなされます]
[ホムンクルスの完成を⽌めるために、彼らを排除してください]
- 残酷な実験
新しく建てられたホムンクルス研究所は、最近パニエ派によって買収された⼟地に建てられていた。
(ホムンクルスが完成した瞬間、影の世界の攻略は失敗に終わる)
デジールは自分の⾎が冷たくなるのを感じた。
影の世界の攻略に失敗。
それは死を意味していた。
クルーによれば、この建物の中にホムンクルスが作られているとの事。
「かなり⾼いレベルの防御魔法が設定されているな」
防御魔法を解除して侵入する。
建物の内部は、外観とは異なり、実験室のようなものだった。
とてもグロテスクな雰囲気。
未知の液体を保持する巨⼤な試験管が正⾯と中央に展⽰されている。
その中には、⼈間の姿に似た何かが。
普通の⼈間は部屋の側⾯にある他の管に収容されていた。
「なんて残酷な・・・」
「・・・」
ホムンクルスを作るために彼らが必要とした母体は人間。
ホムンクルスに関するすべての研究には、⾮常に⾮倫理的な側⾯がある。
クルーはこれに気付きながら、娘のために彼らをサポートをしていた。
「それでも、これは多すぎる」
彼らが今回の研究が成功することを確信していることの明らかな兆候だろう。
クエストのガイドラインに従って物事が進めば、ホムンクルスの完成は時間の問題だった。
ピュアウスが死んだにもかかわらず、これだけの研究施設を投入することは、彼らがどれだけ強力であるかを表していた。
「だ、誰かが生きています!」
プラムがそう叫ぶ。
ガラス管の中に女の子が。
彼女は第3級魔術師のようで、すでに複数の⼿術を受けていたことは明白だった。
⿂の鱗のように⾒えたものが彼⼥の背中と肩から発芽している。
「ガラスを割るべきですか?」
「いいえ、すぐに開くのは危険すぎる・・・」
「ま、待って!彼⼥は何かを⾔っている・・・」
彼⼥はただ⼀つのことを⾔った。
私を殺して。
まるで部屋の温度が下がったかのように、デジールたちは皆震えた。
アゼストが剣を抜く。
「・・・デジール」
「頼む」
プラムとロマンティカは背を向ける。
アゼストは⼀撃で剣をガラス管に突き刺した。
少しずつ真実に近づいているデジールたち。
それでも期限は残り僅か・・・。
一刻も早く実験を止めて、被害者を助けてほしいですね。



