こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は89話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

89話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 王女からの招待
幸いにもビアンカの思い通りに事が進んでいた。
ザカリーの助けがなかったら不可能だっただろう。
ブランシュフォール家との出会いが終わった後、彼らは回廊を歩いた。
周りに人がいないとき、ビアンカはそっと感謝の気持ちを込めて口を開く。
「私の我儘を聞いてくれてありがとうございます」
「我儘だなんて」
ザカリーは首を横に振った。
彼は心から理解できない表情でビアンカを真っ直ぐ見つめる。
黒い瞳がビアンカに向かうと、彼女は以前とは違う意味で体が固まった。
今にも彼が自分を抱きしめて唇を合わせるような緊張感。
一瞬染み込んだ風がザカリーの息吹のように彼女の首筋をくすぐる。
ザカリーはビアンカを慰めるように優しく付け加えた。
「ブランシュフォール伯爵に言った言葉には、一寸の嘘もありません。あなたが安全であってこそ、私が安心して戦場に出ることができます。分かりましたか?」
「・・・ありがとう」
確固たるザカリーの言葉はビアンカの慰めになってくれた。
ビアンカは微かに微笑んで頷く。
気持ちとしてはザカリー、彼にも戦場に出ないでほしいと言いたかったが、国の英雄である彼が戦争に参加しないのは話にならないだろう。
ジョシュアンとは場合が違った。
ブランシュフォールの爵位は昔から代々受け継がれてきた由緒あるものだったが、ザカリーにアルノーの爵位を与えたのは現王であるため、その間の軍神契約は何よりも強い。
もしザカリーが王の命に反して戦争に出なければ、それは貴族の地位を返上しなければならないほど大きな罪だ。
そうなって良いことはない。
英雄の爵位を放棄した彼らにジャコブがどのように身を乗り出すか分からない。
それが一番驚異的だった。
ビアンカはザカリーの頬に手を伸ばす。
「旦那様も、戦争であまり無理はしないでください・・・」
彼女は懸命に笑う。
絶対口に出せない秘密をしっかり隠したまま。
吐き出せなかった本心を隠したまま。
アルノー領地に戻る前、ビアンカが必ず会わなければならない人がいた。
オデリー王女だ。
宴会で男たちがオデリー王女の比較対象としてビアンカを突きつけ綱引きをするような雰囲気を助長した。
オデリー王女がそのようなことに振り回される人ではないが、ビアンカが何の反応も見せなければ気分を害する可能性もある。
さらに、オデリー王女がセリーヌを務めることで、宴会で行われたボルネ子爵との争いが無難に終息した。
彼女が自発的に乗り出してくれたことではあるが、ビアンカが行ったことのためだっただけに、一度は挨拶を交わす必要があるだろう。
ブランシュフォール家とアルノー家が第一王子の礎であるだけに、ビアンカは自分の行動を気にした。
彼女が疎かにした行動一つのために後の言葉が出てきたら胸が痛むだろうから。
ボルネ子爵は宴会の日の夜遅くにラホズを抜け出したという。
オデリー王女がすぐにセリーヌを自分の宮に連れて行ったとはいえ、一人で残ったセリーヌは果たしてどんな考えをしたのだろうか?
正直、ビアンカはセリーヌが自分に感謝するとは思っていない。
恨まれていなければ幸いだろう。
彼女としてはそれなりに配慮した結果だった。
王族の侍女はどんな貴族の令嬢でもなれないので、王族と縁のない子爵令嬢セリーヌにとって絶好のチャンスだ。
ビアンカに対するデマを助長し、世論を悪化させた行動に比べれば、賞と言ってもいいほどに。
けれど、それは客観的な「条件」に過ぎない。
世の中には条件の羅列だけでは全てが分からないものだから。
ビアンカ、彼女も同じではなかっただろうか。
英雄の夫と心強い実家。
羨ましいと思われる人生だったが、前世の彼女は不幸だった。
率直に言って宴会であんな恥を書いたセリーヌが、一人で首都に残ってどんな待遇を受けることになるのだろうか?
それがボルネ子爵家に戻った時より良いかどうかについて分からないだけに、ビアンカは自分の行動がお節介として受け入れられることも知っていた。
羨望を願ってした行動ではないので関係はない。
たとえセリーヌが依然としてビアンカの陰口を言ったとしても同じだ。
しかし、いざオデリー王女の宮の前で出会ったセリーヌは、ビアンカが考えたどんな姿でもなかった。
しょんぼりした静けさ。
ビアンカが来ることを事前に周知されただけに、彼女と向かい合ってビックリしていないが、まだ王女の侍女として経験が少ないため、表情管理が下手だった。
顔にひびが入った隙間からセリーヌの感情が入り混じって流れ出ている。
敵対感と恥ずかしさ、感謝の気持ちが入り混じった彼女の瞳が激しく揺れた。
セリーヌはそのまま頭を下げて自分の感情を落ち着かせ、王女にビアンカの訪問を知らせる。
「アルノー伯爵夫人がいらっしゃいました」
「通して」
ビアンカは静かにセリーヌを通り過ぎた。
訳もなく彼女を挑発するつもりはない。
今日はあくまでもオデリー王女との友好のために訪れたのだから。
領地に戻る前にオデリー王女と会うのですね。
二人の接点があまり見られないだけに、どんな会話をするのか楽しみです。
セリーヌも、内心ではビアンカのことをどう思っているのでしょうか?




