こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は88話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

88話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 説得
幸いなことに、ビアンカはもはや首都でジャコブに遭遇するのではないかと戦々恐々とする必要はなかった。
その日の夕方に、ザカリーができるだけ早く領地に戻るのはどうかと提案したためだ。
ビアンカは快くその提案を受け入れる。
正直、両手を広げて歓迎したい気持ちだ。
本来ならブドウの収穫の終わりまでは首都に留まるつもりだったが、ブドウの収穫初期にラホズを離れる方向で決心した。
王が引き止めるだろうが、その頃にはトーナメントを始めとして王世子の婚約式など、かなり大きな行事は終わった後なので強制する名分もないだろう。
ビアンカの健康を口実にする予定だ。
だが事実に変わりない。
別に嘘をついているわけではないのだから。
「私たちはセブランの貴族ではないか。国が危険に晒されているのに、領地の安危のために出場しないのは貴族としての名誉と義務に反する。ビアンカ、お前もよく知っているだろ?」
「お父様」
ビアンカは真顔だった。
彼女が青ざめた表情で彼らをじっと見つめると、ジョシュアンとグスタフの両方が口を閉じるしかない。
ビアンカの眉の先が下に傾き、凄然とした様子を見せる。
「すでに夫が戦場を転々としています。いつも死と隣り合わせで・・・」
半分は演技だが、残り半分は本気だった。
誰もがザカリーを無敗の神だと仰ぐが、ビアンカはそれを完全に信じることができない。
彼の実力を疑うというより、彼が最終的に戦場で死んだことを知っているからだ。
ザカリーの死も不安だが、家族の死も不安だった。
過去のように虚しく父親と兄を手放さないために、ビアンカは必死に彼らを説得しようとした。
「夫に続いてお兄様まで戦争に出たら、私は不安で生きていけないでしょう」
「でも・・・」
「もし夫に何かあったとしたら、私にはお父様とお兄様しかいません。知っていますよね?」
ビアンカの体が小さく震え、薄緑色の瞳に水気が溜まる。
グスタフは思わずビアンカの膝の上に並べられた手をギュッと握った。
けれど、結局うなずくことはない。
右往左往する彼の心の悩みが如実に表れていた。
ビアンカの願いを聞いてあげたいが、婿が危険な戦場を転々としているのに自分の息子を邸宅に留まらせるという恥知らずな行為はできなかったからだ。
その時、静かに聞いていたザカリーがビアンカを助ける。
「そうしてください、ブランシュフォール伯爵」
「アルノー伯爵」
グスタフは驚いた。
正直、ビアンカが騎士の名誉と貴族としての義務について知らないため、そのような主張をするだけで、内心ザカリーはそのようなビアンカの主張を不快に思っているだろうと考えていたからだ。
16歳から戦場を転々としてきた当事者ではないか。
その結果、ブランシュフォール家と縁が生まれたのだが・・・。
ビアンカの言葉はややもすると、ザカリーをブランシュフォール家の闘犬として送り出すも同然だと錯覚する余地を与えた。
そのため、さらにビアンカの頼みを聞くことができず、首を横に振ったのだが。
しかし、ザカリーがビアンカの言葉に積極的に同意した今、グスタフとしては申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
実は、ジョシュアンの出場に関しては、すでにビアンカとザカリーの間で話が終わっていた。
ビアンカもグスタフが憂慮するように、ザカリーが勘違いしたらどうしようかと思い、躊躇った末に話を切り出したが、彼は思ったよりも快く彼女の主張に同意してくれたのだ。
「むしろ良い考えだ」と真剣に納得して。
ザカリーもまた、自分が戦争に出ている状況で、ビアンカを一人で残すことが不安だった刹那だった。
今のところアルノー家に残っている兵士だけでも彼女を守るのに十分だ。
しかし、今はジャコブという変数が生まれたため、何が起こるか分からない。
アルノー家以外にもビアンカを守ってくれる人たちが必要であり、彼女の実家であるブランシュフォール家こそ、それにピッタリの人物立ちだった。
ザカリーが頼むように付け加える。
「そうしてこそ、私が安心して戦争に出ることができますので」
「・・・アルノー伯爵もそう考えているなら、できるだけ出場しないまま待ってみます」
ザカリーがそこまで言うと、ジョシュアンはようやく頷く。
血気が上がる若い年齢であるだけに、ジョシュアンの心の奥底には戦場に出て戦功を立てたい欲望が潜んでいた。
ザカリーのように自分の体で能力を立証したいと!
しかし、それは自分の欲にすぎないことに気づく。
自分の肩に妹の命までかかっていると思うと、下手に戦功を立てたいと声を上げることができなかった。
「私のアルノー伯爵を信じるよ」
グスタフはため息をつきながら付け加えた。
そう言いながらも、ビアンカが周辺国の情勢まで把握して家族を心配してくれたことは、父としての立場では感動的なことだ。
ドレスで踊ったり詩を読む程度の仕事しか関心がない世間知らずだと思っていたが・・・、宴会場での仕事もそうだし、幼い頃に両親の元を離れて立派に育ってくれたのがとても嬉しかった。
「ビアンカ、お前がここまで周辺情勢を読んで考えることができるなんて・・・。伯爵夫人として立派に育ってくれて、この父はとても嬉しいよ」
特にそんなことは考えていなかったので、ビアンカはぎこちなく微笑む。
グスタフがビアンカが先延ばしにしていた伯爵夫人としての義務について知っていたら、少し前の言葉を取り消していただろう。
幸いにも、その事実を知っているのはザカリーしかおらず、彼は妻の名誉のために口を閉じることができる素晴らしい男だった。
ブランシュフォール家が戦争に行くのを防いだビアンカ。
とりあえずこれでジョシュアンがグスタフが戦争で命を落とす可能性は減ったのではないのでしょうか?
まだ油断はできませんが、少しずつ未来を変えていってほしいです!




