こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は66話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

66話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 挑発
大げさに大声を上げて大騒ぎする声に、ビアンカは小さくため息をついた。
誰が噂を流したのか一つ一つ調べるつもりだったが、あまりにも露骨に自分の存在を表して驚いてしまう。
仕事が煩わしくなくなって一安心したのが、せめてもの救いだろうか。
見たところボルネ子爵令嬢であるセリーヌが分別のない打ち方で主軸になり、ダッド男爵夫人と他の人たちがぶら下がっているやり方だ。
ダボビル伯爵夫人カトリーヌは、どうすることもできないまま、彼らの間で困っている。
彼らがビアンカに敵対するのは、おそらく彼らの集まりに参加せず、他の社交関係も結ばずに一人でいる彼女の態度が悪いからだろう。
ビアンカとしてはただそのような社交に気を使う余裕がないだけだったが、彼らとしてはビアンカが一人で高潔で綺麗なふりをしていると勘違いすることになるだけだった。
もちろん、だからといってビアンカが煩わしく我慢して彼らと交わるはずがないので、この関係がただ緩和されるわけではない。
結局、ビアンカ自身が突破しなければならないという話だ。
ビアンカは、どうすれば自分に効果的な結果をもたらすことができるか考えて答えた。
「編み物をしたり刺繍しながら時間を送っています」
「お上品ですね。今日着てこられたドレスも直接刺繍しておいたのですか?」
ギルダード男爵夫人が嘲笑うように話す。
刺繍や編み物は貴族の教養に過ぎず、趣味と言えるほどのものではない。
針仕事で食べているわけでもなく、貴族の女性が自分のドレスを刺繍したのかと聞かれるのは恥辱だろう。
カッとなる挑発にもビアンカは淡々と答えた。
「幸い、うちの家系のメイドの刺繍の腕はかなりいいんですよ」
「そうですね。ドレスの刺繍が本当に繊細だと思います」
雰囲気が変に流れていくのを感じた王子妃がぎこちなく笑いながら割り込んだが、そうするや否や敵対的な発言が相次いだ。
「金糸を使ったのですか?信じられませんね」
「鷹狩りをするお金を全部ドレスに投資したと言われても信じます」
「あれくらいのドレスなら、よく育てた鷹5匹と交換しますわ」
質問が殺到する状況。
平凡な人なら気後れして何も言えないだろうが、ビアンカはかえって鼻を鳴らした。
鷹狩りに出られる鷹を飼うのもお金がかかる。
鷹を育てるのは教養であり、ドレスにお金を投資するのはお金の無駄?
面白くもない。
どうせお金があれば、彼女たちもドレスを買おうとするだろう。
けれど、ビアンカに悪意を抱いている人だけがいるわけではない。
宴会が始まった時からビアンカの服装を見て関心を示したが、親しくなくて今までどうしても聞けなかった人たちが今回の機会に乗じて一人二人と口を開く。
「アルノー伯爵夫人。その白いローブは何ですか?初めて見るものですが、もしかしてトーナメントでアルノー伯爵様に差し上げたハンカチのようなものでしょうか?」
彼女たちが気になっているのはレースだ。
トーナメントで優勝したザカリーがビアンカに黄金のバラと一緒に白いレースのハンカチを渡した瞬間、近くにいた貴族女性たちの視線が全て彼に刺さったのだから。
騎士が持っているハンカチは、もともとレディーから貰ったもの。
皆がハンカチの主であるビアンカに、そのハンカチが一体何なのか、どこで手に入れたのか聞きたがっていた。
アルノー伯爵夫人が門外不出だということは有名なので、もし質問する機会を狙うなら宴会の今日しかない。
自然に話しかける時期を狙って顔色を伺っていたところ、セリーヌとその一味が馬鹿なことばかり言っているので、彼女たちはモヤモヤしていたのだ。
レースに関することはビアンカも望んでいた話題だ。
ザカリーにレースのハンカチを渡したのも、レースを話題にするための礎だったから。
今日、皆が見られるように大きく組んだレースをローブにして着てきたのもその一環だった。
どうすればレースをもっと魅力的で最もらしく説明できるだろうか。
レースの価値に少しでも役立つため、ビアンカは答えを選んだ。
他人に自分の言葉がどう受け入れられるか悩みながら答えるのは、他人の顔色を伺わないビアンカには些細なことだった。
頭の中を整理したビアンカは、最大限に悠々と答えようとニッコリ笑って口を開いた瞬間、割り込む人がいた。
セリーヌだった。
「そのネックレスはブラックオパールじゃないですか?アルノー領地の収益金は全て伯爵夫人のドレスに入っているようですね。伯爵様は何か仰いませんでしたか?」
「私たちの領地の収益金はこの程度ではないので大丈夫です」
嬉しくない話題にもビアンカはゆっくりと答える。
しかし、彼女の本音は違った。
今までは聞き流していたが、レースを披露しようとした瞬間、目の前で豪勢に妨害されたのだ。
今回のことまで簡単に見過ごすことができなかったビアンカの口元が捩れる。
「そして、私の夫は何も言わなかったです。むしろ私に似合うからもう一着買ったらどうかと聞くだけですね」
ビアンカは何でもないように微笑む。
そんな中、アルノー伯爵の表情に変化はない。
ビアンカの言葉に戸惑う気配も、それとなく張り切る気配もないことが、彼女の言葉の傍証となってくれた。
セリーヌが鬱陶しいですね。
ここまで騒ぎ立てたら、この後がどうなるか本人も気づいていないのでしょうか?
それとも、後に引けなくて意地になっているだけかもしれません。




