こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は47話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

47話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 自分にはない長所
遠く、競技場の外でガスパルとカスティーヤの騎士の対戦を見守っていたジャコブはニヤリと笑ったまま呟いた。
「アルベルが婚約したついでに姉にも嫁いでほしいのだが。だが、あの厚かましい怠け者の女が簡単に嫁ぐはずがないだろうな」
王は最初の王妃に似たオデリー王女を大事にしている。
美人として有名な彼女に持参金を受け取らないという人が多かったのに、嫁がせることを考えないほどだ。
オデリー王女が昏睡状態になっても、王は彼女をそばに置いて暮らした。
多分死ぬまでそばに置くつもりなのだと、皆が距離を置くほどだ。
第1王子であるゴティエ王子も唯一の妹を大事にしたので、彼が王になっても事情は変わらないだろう。
オデリー王女は一生結婚することなくセブランに滞在するだろう。
けれど、ジャコブ、彼は事情が違う。
自分が王位に就くことになったら。
ジャコブの口元が上がっていく。
自分が世の中で一番綺麗だと思って偉そうな姉は目の敵だ。
王が再考の余地なくゴティエ王子を次期王に決めたのもまた最初の王妃のためだったので、最初の王妃に似たオデリー王女が気に入るはずがなかった。
高い持参金を乗せてでも売り払おう。
出来るだけ格に合わない、卑賤なところへ。
鼻の高いオデリー王女が屈辱的に自分を睨んでいる姿を想像するだけで、早くも気分が良くなった。
今回の試合でザカリーで敗れるだろうが、そもそもその程度は十分考慮して出た試合だ。
ジャコブは横にいるザカリーをチラリと見る。
カスティーヤの騎士が突発な行動をしても、彼の視線は「私」の妻に向けられていた。
いつも無愛想さだけを維持する彼の顔に浮かんだ鮮やかな渇望。
それほどまでに妻を大事にしているとは・・・。
ビアンカがジャコブのお気に入りであることとは別に、彼女を誘惑して手に入れた時、ザカリーが見せる反応も期待された。
ジャコブの口元は、以前よりも濃い孤を描く。
しかし、ザカリーはそんなジャコブの視線を気にする余裕がなかった。
ビアンカとソヴールが何をしているのか調べるのに忙しかったからだ。
この前、ビアンカの周辺でうろついている吟遊詩人のようなハエを追い払うためには護衛が必要だった。
しかし、護衛のガスパルが準決勝に進んだため、別の護衛が必要だったし、ビアンカがロベルをあまりに気に入っていないので、ソヴールしか答えがなかったのだ。
だが、今度はソヴールとビアンカの関係が心配になってしまう。
ただでさえビアンカとソヴールが自分も知らないうちに親密になっていて、少し嫉妬を感じてしまっているのだから。
今もそうだ。
ビアンカの周りでソヴールが話していた、ビアンカはじっとその話を聞きながら首を横に振っている。
常に一緒にいるイボンヌという侍女はどこかに消えたのか見当たらず、2人きりの姿はかなり親密に見えた。
ビアンカがガスパルと一緒にいた時は、ここまで落ち着かないことはなかったのに・・・。
そう考える自分に笑ってしまう。
落ち着かないなんて。
ただ、ガスパルの線を引く態度に内心安堵しただけだ。
しかし、口下手なザカリー本人やガスパルとは違い、ソヴールは器用な男だった。
ソヴールと会話するときのビアンカは、自分といる時よりも笑っているように思える。
自分にはないソヴールの長所。
ザカリーは一度も他人と自分を比較したことがなく、劣等感のような感情に陥ることもなかった。
他人の長所は長所として純粋に受け入れ、褒めることがあれば私心なく褒めてきた。
だが、今この瞬間、しつこいながらも内心でぐつぐつ沸く否定的な感情がザカリーの心臓を上げたり離したりを繰り返している。
だからといってソヴールを離してビアンカを1人にすることはできないので、結局答えのない問題だった。
ビアンカのそばにいる男なら誰が来ても気に入らないだろうから。
(やっぱり好ましくないな)
出来るだけ早く勝とう。
そうすればいい。
ザカリーは、自分が疑妻症に近い執着を自覚していなかった。
たとえ自覚していても、自分ではどうすることもできなかったのだが。
ザカリーは自分の腕につけた、ビアンカがくれたハンカチに触れる。
鈍い手袋の上に触れるハンカチは羽のように薄く、大した感触もなかったが、ザカリーにとっては何よりも存在感が大きかった。
ザカリーの表情が尋常ではないため、従者の代わりにザカリーの世話をしているロベルもまた一緒に緊張した。
ザカリーは戦争を控えても表情を変えることがない。
そんな彼の周りに漂う殺伐とした雰囲気に、何が起こってもおかしくないと感じていた。




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