こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は194話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

194話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 断罪④
ザカリーはビアンカの肩を抱きしめた。
ビアンカは自然に彼の腕に頭をもたげる。
斬首というのはみっともない。
しかもビアンカは妊娠中ではないか。
それが心配でザカリーが憂慮の色を表した。
「ビアンカ、見ないでください」
「見ます」
しかし、ビアンカは頑固だった。
彼女は目を見開いてジャコブを見る。
ジャコブとビアンカの目が合った。
ジャコブは跪いたまま首を突っ込んでいる状態でも、ビアンカを凝視した視線を集めなかった。
ビアンカも視線を避けることはない。
ジャコブの死をザカリーに懇願した当時、彼女にできることは何もなかった。
けれど、今は違う。
彼女はもはやザカリーの保護の中の鳥籠の小鳥ではなかった。
彼女は古い恨みを噛み砕くように、一字一字はっきりと告げる。
「最後を、はっきり。そうしてこそ安心できると思います」
ビアンカの意地悪な呟きは毒気に満ちていた。
ザカリーは彼女を引き止めたかったが、彼女の厳しい視線に再び口をつぐんだ。
準備が終わって時間になり、ビアンカが手を上げる。
それに従ってガスパルの斧が空にサッと持ち上がった。
太陽の光を浴びて輝く斧の真っ青な刃先がひときわ鋭く見える。
そんな中、ジャコブは目を見開いてビアンカから視線を離さなかった。
最後にビアンカの姿を少しでも目に入れようとしているようだ。
しかし、彼の目に映ったビアンカは冷たいだけ。
ジャコブは悔しかった。
世の中はあまりにも彼に不公平だ。
手に入らないのなら、そもそも目立たせたりもしないでほしい・・・。
ジャコブは手に握れなかった王冠よりも、ビアンカをザカリーのそばに置いておくのが残念だった。
それは既に手に入らないものへの執着を超えている。
死を目前にして初めて、ジャコブは自分が他のこと以上に、想像以上にビアンカを愛していたことに気づいた。
口だけで叫んでいた愛とは比べ物にならないほどに・・・。
しかし、それを自覚したからといって変わることはなかった。
今はもう遅いし、過去に戻るとしても同じこと。
どうすればこの状況を覆すことができるのか、見当もつかなかった。
ジャコブは強要して脅かし、ようやく手に入らないければならない愛しか知らなかった。
愛をどう表現すればいいのかも分からなかった。
「あなたの愛は自分だけのための愛」というビアンカの言葉にジャコブも同意した。
彼の愛はビアンカに届かず、結局ビアンカは一度も自分を顧みないだろう。
そう考えると、ジャコブの胸に引き潮が抜けるように奇妙な喪失感だけが残った。
ジャコブの唇が奇妙に上がり、彼はビアンカに囁くように呟く。
しかし、領地民の歓声に遮られ、彼の最後の言葉を聞いた人は誰もいなかった。
ひたすら最後まで彼を見つめていたビアンカだけがジャコブの唇を詠むが、彼女は躊躇しない。
彼女は断固として持ち上げられた手を下ろし、それに応じてガスパルの斧が宙を割った。
何度か打たなければならないと思ったが、ジャコブの首はあまりにも簡単に落ちた。
これまでしつこく苦しめてきた人の死というには、あまりにも虚しいと思えるほどに。
ビアンカは壇上に上がり、ジャコブの死体に近づく。
彼女の夢に続いて現実までも。
今までうんざりして彼女の前を遮っていた人がついに消えた。
ジャコブの首からは依然として血が出続けている。
ビアンカは彼の体から落ちて転がったジャコブの首に向かって足を運ぶ。
彼女の細長く白い指がジャコブの金髪を掴んだ。
靴と服、手と袖が血まみれになるのも気にせず、ビアンカは手を高く上げて叫ぶ。
「逆賊、ジャコブの首を切った!」
わあああああああ!
これまでビアンカと共に領地を守ってきた領地民たちが皆歓声を上げる。
彼らは首が割れることも気にせず、今この瞬間の勝利に鼓吹され、声を高めた。
ビアンカは星の光のように降り注ぐ歓声の中で、頭をもたげて目を閉じる。
そして彼女の後ろにザカリーが近づいてきた。
彼はビアンカの肩を引っ張り、ビアンカは自然にザカリーに頼る。
彼の暖かい懐が、照りつける春の日差しの柔らかさがあまりにも幸せだった。
不安は終わった。
もう平和が訪れるだけ。
すべての心配を捨てて気楽にその瞬間を楽しみ、彼女の人生で一度も享受したことのないような。
彼女の夫、ザカリーと共にする平和な人生が。
これでジャコブとの因縁も終わりました。
彼の最後の言葉が気になりますね。
セブラン王は後継者を誰にするつもりなのでしょうか?





