こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は189話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

189話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side ザカリー⑥
「くそ・・・」
ジャコブは歯を食いしばった。
どれだけ信じられなくても、彼らの言葉は真実だ。
ザカリーが登場したという話が広がるやいなや、彼らの士気はガタ落ちしている。
ジャコブは気分が悪くなりそうで耐えられなかった。
ほぼ終わりだったのに。
ザカリーがもう少し遅れて来ていたら、ビアンカは自分のものになっていたはずなのに・・・。
「くそ!」
家臣たちの言う通り、今は逃げるしかない。
「退却!退却だ!」
ジャコブは馬に乗って拍車をかけた。
彼の後を追って他の人たちも退却し始める。
ジャコブは馬を走らせ、ザカリーの居場所を睨みつけた。
自分の兵士を蹂躙するザカリーの上に太陽の光が照りつける。
銀色の鎧が日光を浴びながら眩しく輝く姿は、聖火の中から抜け出したように壮厳極まりなかった。
それに対して自分は敗北した犬のように尻尾を巻いて逃げるだけ。
得たもの一つなく。
どこから間違っていたのだろうか。
一体何が・・・。
ジャコブは敗戦の原因を知るために何度も過去を噛み締めた。
しかし、彼はビアンカを得るための自分の間違った願いが問題だったとは一粒も思わなかった。
「第二王子が逃げる!ソヴール!第二王子を捕まえろ!」
ジャコブの逃亡に気づいたザカリーが叫んだ。
命令が落ちるやいなや、ソヴールはニヤリと笑いながら馬を走らせた。
彼はまるでウサギを追いかける猟犬の群れにように兵士たちを駆り立て、ジャコブの後を追う。
アルノー領地の平野を黒く埋めた敵軍が退き、残ったのは死体と捕虜、そして大地に堂々と立ったアルノー軍だけだった。
王室が絡んだことだけに、非の打ち所がない処理をすることが重要だ。
まだ残っている問題点が多かったが、今ザカリーの頭の中を埋めているのはビアンカだけ。
ザカリーの黒馬が戦場を横切って城に向かう。
一ヶ月半の間、堅く閉ざされていた城門が領主を迎えるために大きく開かれた。
そして一人が門を横切って馬を運転し、ザカリーに向かって走ってくる。
相手に気づいたザカリーの目が見開いた。
「ビアンカ!」
「ザカリー!」
ザカリーが入城するまで待ちきれなかったビアンカが素早く馬に乗ってきたのだ。
馬から降りたザカリーは、鞍に座っているビアンカに手を伸ばす。
彼女の小さな手がザカリーの手の上に乗せられ、彼の固い腕に抱かれたビアンカの体が羽毛のように地面に降りてきた。
ビアンカとザカリーの視線が絡み合う。
三ヶ月ぶりの再会だった。
二人は黙ったまま、とめどなくお互いを見つめ合う。
僅か三ヶ月だったが、その間に経験した気苦労は言い表せられなかった。
ビアンカが今にも泣きそうになったのとは違って、彼女を眺めるザカリーの瞳は乾燥極まりない。
いいや、乾燥していると思っていた瞳は、実は砂漠に灼熱する太陽のように輝いていた。
全てを燃やすことができず、自分の感情さえも燃やすような熱気がビアンカに向かって照りつけている。
ザカリーはビアンカの肌の産毛一つまでも目にするように彼女を凝視する。
しかし、見れば見るほど、彼の胸は崩れ落ちるような感覚に。
いつも綺麗に整えられていた頭の先は絡んで日焼けしており、白い頬は土埃がついていて、柔らかかった唇は割れていた。
誰が見ても部屋の中にいない格好だ。
戦争が起きたとしても、ビアンカが戦線に出たとは夢にも思わなかったザカリーの言葉がグッと詰まった。
誰よりも大切な人がどうしてこんなに・・・。
ザカリーは思索になって尋ねる。
「そう様子はどうしたのですか?まさか、あなたが直接戦争に立ったのですか?」
「それは重要なことではありません。どうやって・・・?あなたが死んだという話を聞きました」
「敵を油断させるための罠だったのです」
ザカリーは沈重な呻き声を上げながら答えた。
自分の選択がビアンカを苦労させたという苦しみと、ビアンカが危険だった瞬間守れなかったという自壊感が彼を苦しめる。
ビアンカを眺める心が裂けそうになってきた。
それと同時にビアンカが領地をここまで必死に守ろうとしたことに感動する。
領主の代理人として遜色がないほど、彼女は領地を守り抜いてくれたのだ。
「そんなことをするなら・・・、前もって知らせてください!本当に・・・、本当に・・・!」
ビアンカの声の先が震えている。
ザカリーが恨めしかった彼女は、彼の腕を押し出す。
普段のザカリーだったら素直に彼女の手振りによって遠ざかっただろうが、今の彼は逆にビアンカをギュッと抱きしめた。
ついにジャコブ軍を撤退させることができました。
ソヴールは彼を捕らえることができるのでしょうか?
そしてザカリーとビアンカの再会!
ようやく出会えた二人ですね。





