こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は187話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

187話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side ザカリー④
そのように一刻も早く領地に戻る軍を構成していた渦中、ちょうどビアンカが送った伝令もまたザカリーの軍が位置した辺境に到着した。
「伯爵様!」
「アルノー領地が攻撃されたという知らせは本当なのか?」
そうでなくても領地に帰るために急いで準備をしていた刹那。
ビアンカは?彼女は大丈夫なのだろうか?
「奥様は領地を守るために孤軍奮闘しています・・・。いいえ、こんな時ではありません。早く、早く行かなければなりません・・・!第二王子が狙っているのは、まさに奥様です!」
「ビアンカを?」
思いもよらなかった伝令の発言にザカリーは思わずビアンカの名前を呼ぶ。
後頭部をハンマー叩きつけられたような衝撃。
戦争によってビアンカが苦しむことは推測していた。
しかし、ジャコブがビアンカを狙うなんて?
「どうしてビアンカが?」
「奥様が聖人だからです!第二王子は奥様の身の回りを望んでいます。早く領地に戻らなければなりません。こんな中でも奥様は・・・」
伝令がザカリーを急いだ。
一介の伝令が伯爵のザカリーに声を上げるほど緊迫した状況だった。
ウィグ子爵が自分を殺そうとしたことと結びつくと、状況がハッキリと描かれていく。
ザカリーを殺して未亡人になったビアンカを迎えて結婚し、聖人である彼女の身分を利用して法王庁の勢力を背負って王位に就くつもりであることは間違いなかった。
その瞬間、まさかとザカリーは思った。
思索になった彼は茫然と呟く。
「もし第二王子がウィグ子爵を通じて私の死を知ったら・・・」
「おそらくその事実でアルノー領地を混乱させるでしょう。降伏を要求してくると思います。時間がありません、アルノー伯爵」
マルソーは急いでザカリーを呼ぶ。
本来、守城はなかなか崩れることはない。
ただし守城する側の意志さえあればの話だが。
つまり、意志が消えれば根こそぎ崩れるも同然だった。
ザカリーの死について知る前に領地を離れた伝令は、今の会話を理解できず地団駄を踏む。
「第二王子が私の死でビアンカを脅迫するかもしれないと言うことですか?」
「確信します。そうでないはずがありません」
マルソーはザカリーをはっきりと見つめる。
彼の滑らかな顔は普段のように揺れ一つなかったが、沈重な彼の目つきからは言葉で表現できなかった多くのことが感じられた。
自分の死がビアンカに届いたのかもしれない。
ザカリーは惨めさに目を閉じた。
彼はただ、ウィグ子爵が誰に指図されたかを調べるための罠を張るつもりだった。
しかし、自分の死がビアンカの耳にまで流れ込むとは予想できなかったのだ。
ビアンカが自分の死を知って、どれほど絶望しただろうか。
むしろ淡々としていたら?
いいや、それは嫌だ。
でも彼女が苦しむのも嫌だ。
どうか彼女が知らなかったら。
そうでなくても苦しい彼女にこんな気苦労をさせたくない・・・。
数多くの考えがザカリーの頭の中をかすめる。
ビアンカの件に限っては客観性を維持するのが難しかった。
ザカリーはすぐにアルノー領地に向かう。
前だけを睨みながら軍を率いる彼の黒い瞳が怒りと絶望、そして一本残った希望に刻々と変わっていく。
(お願いだ、ビアンカ。すぐに行くから、もう少し我慢してくれ)
彼の切実な願いはアルノーに着くまで続いた。
ザカリーは休まず馬を走らせ続けた。
視界の外を通り過ぎる風景が彼の頭を揺らす。
必死なのはザカリーだけではない。
すべてのアルノー軍が一日も早く領地に到着するために昼夜を縮めた。
領地まではおよそ3週間かかる距離。
しかし、どれだけ馬を走らせたのか、彼らは2週間で領地にたどり着くことができた。
そのように彼らがアルノー領地に到着した時は、幸いにも城が陥落する直前のこと。
戦争は激しかった。
投石機が動員され、梯子を堅固な城に登っていく敵軍が城壁を埋め尽くしている。
自分の城が土足で踏み荒らされていく姿に、両目で向き合ったザカリーの目に炎が上がる。
馬の手綱を握った固い手のひらに力が入った。
城壁にぶら下がっている兵士たちの首を掴んで落としたくなる。
「ここはお前らが侵す場所ではない。セブランのどこよりも安全でなければならない、私の妻がいる、私、ザカリー・ド・アルノーの領地だ・・・!」
一方、このように苦しい渦中でも城門をしっかりと閉めて領地を守っているビアンカと領地民に対する感謝が彼の胸を揺さぶった。
もし自分の死を口実に脅迫されて城門を開けていたらと思ったが・・・、こんなにまで堅固に堪えてくれていたとは。
胸の奥底からドッと何かが溢れ出る。
今すぐにもあの戦場に飛び込みたくなる焦りが彼を衝動的に駆り立てた。
彼らの投石機を崩し、彼らが壁につけた梯子の代わりに死体を塔のように積み上げて。
威風堂々と領地に到着し、城の中に閉じ込められたまま自分を待っているビアンカに向かって大きく腕を広げるだろう。
ザカリーは落ち着いて隊列を整え、戦争に飛び込むのに最適なタイミングを予想した。
最低の犠牲、最大の被害。
そして、そのタイミングが来るまでにはそれほど長くかからなかった。
ザカリーが間に合ったのは本当にギリギリだったのですね。
彼が間に合わなかったらと思うとゾッとします。
ここから反撃開始です!





