こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は174話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

174話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 防衛戦④
1日が長かった。
闇が沈み、一時的に戦争は小康状態に。
ガスパルが兜を脱ぐやいなや、ビアンカはヴァンサンに彼の状態を調べさせる。
「額の傷は思ったほど酷くありませんが、肩は。しばらく右腕は使えないでしょう。骨が脱臼しています」
怪我をした部位を包帯で締めると苦しいはずなのに、ガスパルは微動だにせず無愛想に答えた。
「指揮するには問題ありません」
「しかし、戦争がいつ終わるか分からない状況です。伯爵様が戻ってくるまで、まだかなり残っていますし、その間片腕だけで持ち堪えるのはとても危険です」
「だからといって戦線から離脱するわけにはいきません。現在アルノーには私の代わりをする人がいません。心配しないでください、戦況が近接戦まで広がるにはまだまだ先ですから」
ヴァンサンの心配にもかかわらず、ガスパルは断固としていた。
彼の言葉通り、彼に代わる人はいない。
休まなければならないと強く言えず、彼が戦争に出るのを眺めなければならないこの状況がとても残念だった。
罪悪感を感じているのはヴァンサンだけではない。
ガスパルが治療を受けるのを確認していたビアンカの顔色は暗かった。
(私のせいだ)
「私が・・・、無駄に歩き回って、それで・・・」
「いいえ、奥様」
ヴァンサンが慌てて否定する。
戦争が始まって以来、彼はビアンカに繰り返し驚いていた。
正直、ヴァンサンはビアンカが安全な場所でじっと身を隠したまま、いつもの生活を楽しみたいと主張しないだけでも有り難かっただろう。
しかし、ビアンカは自ら腕を捲った。
戦場を駆け回る彼女を眺めるアルノー領地民たちの両目が丸くなるのは自然なことだ。
手に水一滴つくことのない貴重な身分の、ひいては聖人である彼女が苦労する姿はアルノー領地民の士気を沸き立たせ、戦争の雰囲気を鼓舞させていた。
さらに、彼女の鋭い判断力で危機を免れたことも何度も合った。
ヴァンサンは幼い奥様がこれほどまで戦争で上手くいくとは思っていなかった。
彼女は領主の代理人として申し分のない手本だ。
そう考えるのはガスパルも同じだ。
「奥様は、誰よりも勇敢に行動していらっしゃいます。そんな奥様を補佐することが、私たち家臣の義務です」
ガスパルは包帯に巻かれた自分の右腕を見下ろす。
指先が痛くて力が入らない。
しかし、この手で自分が守り抜いたことを考えると、傷ついたことは全く後悔しなかった。
「そして、イボンヌを救ってくれてありがとうございます」
ビアンカはそれは当然のことだと、私にもイボンヌは大切だと言おうとする。
しかし、何も言えなかった。
泣きそうになる感情の正体が何なのか、当時のビアンカは分からなかった。
ただ目つきが訳もなく熱くなる気分に沈黙したまま目に力を入れるだけ。
それは彼女が初めて自分の手で何かを成し遂げたという達成感、そして今や真のアルノー伯爵夫人として認められたことを誇りに思っている心だった。
過去では感じられなかった、過去ではそう願っていた。
悪いことが起きれば良いことも伴うものだ。
ガスパルの負傷で戦々恐々とするのも束の間、意外な支援軍が訪れた。
ビアンカの兄、ジョアサン・ド・ブランシュフォール。
支援軍が誰なのか悟ったビアンカは、素早く橋を下ろすように命じて、彼らを城内へ受け入れた。
「ビアンカ!」
「お兄様!」
兄妹は出会うやいなや、お互いを抱きしめる。
妹の領地が侵略されたという事実に憤慨し急いで馬を走らせたのか、若くてハンサムな騎士の白い頬は赤く想起したままだった。
彼はビアンカを見て心配そうに尋ねる。
「大丈夫?どこか怪我はしていない?」
「領地が侵略されているのです。領主夫人として、じっとしているわけにはいきません」
兄はそのようなビアンカに感心したが、同時に残念でもあった。
「お兄様こそ、アルベール王世子は?安全なのですか?」
「お父さんがいるから心配するな」
「でもお父様は」
ギュスターブに護衛を任せるには年齢が心配だ。
しかも彼は文官ではないか。
ビアンカは不安そうにジョアサンが率いた軍を調べる。
それほど多くの人数ではない。
しかも騎士は兄と彼の従者だった他の騎士2人だけ。
おそらく残った軍事と騎士たちはアルベールを守っているのだろう。
「心配するな。アルベール王世子の存在がどれほど重要なのかは父も、私もよく分かっているから」
「もし王世子に何かあったら・・・」
「たとえそれでも、私たちはこの選択に後悔しないよ、ビアンカ。私たちは、もう君を失うわけにはいかないのだから!」
ジョアサンが断固として叫ぶ。
彼らはすでに何度も愚かな選択をしてきた。
ビアンカをアルノー家と結婚させた後、彼らは意図的にビアンカを無視した。
どうせ連絡してみても泣き叫ぶという知らせだけを聞くことは明らかだったから。
その結果はどうだった?
一歩遅れてビアンカに会おうとしたが、彼女にそっぽを向かれるだけだった。
大切な家族を失うところだったあの時を思い出すと、今でも心の片隅が熱くなる。
あのような愚かな行為を覆すことはできない。
しかも今回は、本当に命が危ない瞬間ではないか。
ガスパルの怪我が心配です・・・。
そんな時に支援軍!
数は少ないかもしれませんが、これほど嬉しい知らせはありませんね。





