こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は148話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

148話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- そんな稚拙な欲
ザカリーは、ビアンカのあらゆる状況を気持ちを理解した。
かつて彼女が成人だったという事実を知っていたとしても、変わることはないという事実も知った。
しかし・・・。
それでも分からない裏切り感が込み上げてきた。
彼女のことを他人より遅く知ったという心細い嫉妬。
それは相手が大司教だとしても同じだ。
いくら秘密を明かす理由がないとしても、あの時の自分たちの間に距離があったとしても。
それでも、自分たちは夫婦なのだから・・・。
ザカリーは自分がとんでもない欲を出していることに気づいたが、なかなか感情をコントロールすることができなかった。
そんな自分を見ていると吐き気さえしてくる。
ザカリーは沸き立つ感情を抑えようとする中、ビアンカがゆっくりと口を開いた。
「私は未来を見てきました、ザカリー。あなたは私を17歳だと言いますが、私は夢で38歳まで生きていました。あなたがどのように死んだのか、その後セブランがどのように流れていくのか全て見守りました」
ビアンカは苦笑いする。
長い年月の跡が彼女の顔を一瞬掠めた。
ビアンカはザカリーが驚愕すると思った。
衝撃的な話だから。
もし自分がそのような話を聞いたなら、「私を騙そうとしているの!?」と言っただろう。
しかし、ザカリーはビアンカをじっと見つめるだけ。
彼は特に驚いた様子ではなかった。
感情を隠しているのなら、彼が本当にすごい人であることは明らかだ。
実際、ザカリーはそれほど驚いていない。
ビアンカが夢の中でそれほど長く暮らしていたという事実を知ることになり、今までなんとなく変だった彼女の態度と行動が理解できたりもした。
確かに、彼女は17歳というにはとても大人びているから・・・。
ただ、だからといってザカリーがビアンカの夢の中の未来を気にしないというわけではない。
むしろ気になりすぎておかしくなりそうだった。
その未来で果たして自分はどんな姿だったのだろうか。
彼女にとって自分はどんな夫だったのだろうか。
彼女を傷つけたのではないだろうか。
自分がしなかったことだが、自分がしたかもしれないことだ。
そう考えると不安極まりなかった。
「あなたは気になりませんか?あなたがどのように死んだのか?私がどんな選択をしたのか?私たちはどんな夫婦だったのか?」
ちょうど飛んできたビアンカの質問は、ザカリーの心を読んでいるようだった。
まるで悪魔の誘惑のように、彼の脆弱な部分に忍び込んでくる。
気にならないと、自分たちにとって重要なことは今だからと、すぐに言うべきだった。
しかし、不明な好奇心がザカリーの唇を押し下げる。
ビアンカが見てきた未来が気になるのは、ただ不安を解消するためだけではない。
彼女が自分に秘密にしていたことに対する、今まで知らなかった真実に対する一種の補償心理だった。
ビアンカの秘密を共有したい、そんな稚拙な欲。
結局、ザカリーは気にならないと言えないまま、無言の肯定をした。
ビアンカはそうだと思ったかのように明るく笑う。
「私は本当に情が尽きて恐ろしい妻でした。周りの皆が指差しました。私がどれほど滅茶苦茶だったか、誰もがあなたを可哀想に思うほどに」
微笑の後ろに隠れていたのは、すべてを置いてしまった挫折と絶望。
一歩遅れてその事実を知ったザカリーは慌ててビアンカを引き止めた。
「いいですよ、ビアンカ。そんな夢は重要じゃない。あなたはそんな存在ではありません」
彼が聞きたいのはそんなものではない。
ただ・・・、自分が彼女にとって良い夫だったのか、相変わらず自分の妻として生きていたことに後悔はしないのか・・・、そんなことだけだった。
こんな自己卑下的な話を彼女本人の口から告白させたくなかった。
自らを傷つけるビアンカの言葉を止めたかったが、ザカリーはどうすればいいのか分からなかった。
彼は思わずビアンカを抱きしめる。
胸に抱かれて力いっぱいもがく細い体が、あまりにも哀れで気の毒だった。
しかし、すでに射た矢は止まらない。
落ち着きを失ったビアンカは、ザカリーの胸を手で押しながら逃げようともがく。
彼女は大声で叫んだ。
「重要です!神様は未来が最悪に流れるのを防ぐために私に夢を見せてくれたのだから!」
ビアンカは何かに追われているようだった。
不安な視線があちこちを行き交う。
破れた堤防のように言葉を吐き出す彼女には、壮絶な狂気さえ感じられた。
「それだけ恐ろしい未来でした、ザカリー。最悪でした・・・。あなたが知りたければ話します。私がどんなに嫌な女だったのか。それであなたが私に呆れたら離婚もしてあげます。だから、その代わりに戦争に出ないでください。ね?」
何よりも離婚という単語一つがザカリーを貫く。
離婚という言葉に思わず怒ったザカリーがビアンカを胸から離して視線を合わせる。
黒い瞳には怒りが漂っていた。
夢とはいえ自分の思いだしたくない過去を話すのは辛いですよね。
このまま言い争っても前回と同じ結果しか見えないのですが・・・。





