こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は142話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

142話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 権力の裏側
永遠のように続く沈黙の末、ビアンカが口を開いた。
「・・・念のため、ある程度護衛を連れて行ってください」
そんな中で吐き出した言葉はせいぜいこんなものだけ。
しかし、このような状況でどんな話をすればいいのか見当がつかなかったのだ。
ザカリーととても久しぶりに交わす対話。
僅か1ヶ月前のことだが、争う前に彼らがどんな会話をしていたのか完全に忘れてしまっていた。
しかし、ザカリーは気にしなかった。
彼はビアンカが会話を受け入れてくれたことだけで十分だったのだ。
ぎこちなさと緊張で硬くなっていたザカリーの顔に安堵の気配が浮かぶ。
彼は少し浮かれた声で答えた。
「心配しないで。何事もないだろうから」
おかしなことに、第一王子の死という悲劇が彼らの間を和ませた。
いつも不幸の中に幸いがあるというものだ。
幸いの重さがあまりにも異なり、ひたすら安堵するには彼らの状況があまりにも不安定で薄っぺらいのだが。
不安に思うのがビアンカだけだというのが問題だった。
彼女が戦々恐々とするのとは違い、ザカリーはあまりにも平然としている。
もどかしかったビアンカの声が思わず高まった。
「心配しないわけにはいかないじゃないですか!私たちは第二王子ジャコブが・・・、あの王子は私たちを好まないのですから。もしお父様に会う機会があれば、何とかして第二王子を失脚させるべきだと強く主張してください。あなたは政治や暗習のような仕事には才能がないのですから、そんなことはお父様がしてくれます」
「あなたにこんな心配はかけたくはなかったのに」
ザカリーは苦笑いする。
彼はビアンカが政治や権力争いなどに気を使うことが不満だった。
権力の裏側は常に汚れている。
その汚い水をかき分けて権力という椅子を握るのはザカリーの役目であり、ビアンカは彼が背負った椅子の上に静かに座っていることだけを望んだ。
ザカリーはビアンカの心配を和らげるために言葉を付け加えた。
「第二王子はまだ無闇に動けません。私たちには、まだアルベール王世子がいて、そっちの方がもっと正当性のある後継者なのですから。陛下の心も揺るぎないので、ジャコブが狙える席は、せいぜいアルベール王世子の摂政くらいでしょう・・・、それさえも可能かどうか。他の保護者を前面に出すかもしれませんね」
「適当な人がいるのですか?」
「さぁ・・・、それは本当に難しい問題だね。アルベール王世子が今回カスティヤと婚約したので、そちらの接近も牽制しなければならないし。だからといって貴族の中から一人を選抜しようとしたら、どこまで信じることができるか簡単に確信できないだろうし・・・、こちら側からも下手に推薦することはできない。その真意が疑われるはずだから」
「・・・」
「陛下が老衰したとはいえ、アルベール王世子が選ばれるまで持ち堪えてくれませんか?今すぐは第一王子の死に悲しむと思いますが・・・」
ザカリーの純真なほど余裕のある言葉に、ビアンカはキッパリと首を横に振る。
「それならなおさら、アルベール王世子がどうなるか分かりません。第二王子の立場では王世子を消した方が有利でしょうから」
「あなたはゴティエ王子の落馬が偶然ではないと思っているのですね」
その時になって、ようやくザカリーの顔が固くなった
ゴティエが今、首都で落馬して死んで、特にジャコブが利益を得ることがないため暗殺は考えられなかった。
なぜよりによって今この瞬間・・・?
もしザカリーがジャコブの立場だったら、戦争で混雑する渦中に敵軍の暗殺を装って処理したはずだ。
ビアンカも、なぜジャコブが今動いたのか分からなかった。
しかし、彼女が知っていることが一つある。
まさにジャコブという人物の人柄がどれほど低劣なのかを!
「もしそれが偶然なら、第二王子にとっても優しい偶然でしょう。そんな偶然が一度起きたら、二度目も起きるはずです」
ビアンカはそう皮肉った。
どう見てもゴティエの死はあまりにも偶然だった。
ジャコブが今ゴティエを殺して得る利益が何なのかは分からないが、殺さないことで得られる利益より多いからそのような突発的行動をしたのではないか?
骨のあるビアンカの言葉にザカリーはじっくり考える。
彼が考えてもゴティエの死は釈然としない部分が多い。
ビアンカの言葉をそのまま聞き流してはいけないという本能的な警告が彼の頭の中に響いた。
ビアンカの主張は論理的に妥当でもある。
久しぶりの夫婦の会話。
ビアンカの指摘にザカリーが向き合ってくれるのが嬉しいです!
アルベールが無事に保護されるなら、最悪の未来は変化するのではないでしょうか?





