こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は１３９話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー：主人公
ザカリー・ド・アルノー：ビアンカの夫。
イボンヌ：ビアンカの専属使用人。
ソヴール：ザカリーの側近。
ロベル：ザカリーの側近。
ガスパル：ザカリーの側近
１３９話 ネタバレ
登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 万聖節
時間は日々過ぎ去り、そうして万聖節当日に。
今回の万聖節は準備をするのを見るだけでも華やかさが推察されるほどで、領地民皆が期待に大きく膨らんでいた。
万聖節の前夜には火を大きく起こし、獅子の魂を称え悪魔を追い払う儀式が行われた。
盛大な火祭りによって遅くに寝たにもかかわらず、万聖節に対する期待のためか、領地民たちは万聖節の朝早くから城に集まる。
類例のない大きく育てた万聖節は、華やかさが皆無だった。
アルノー家の文様が飾られた旗があちこちに翻り、片隅には道化師たちが今日の宴会で使う芸を点検している。
広場に並んだ食卓はどれほど長いのか、領地民全員が並んでも問題なさそうだ。
本来貴族たちを迎える宴会は内城の母家で行われたが、万聖節は領地民たちと共にする宴会であるだけに村の空き地に場を設けた。
家畜業者は万聖節を記念して、秋を通して太った豚を提供した。
肉の部位の中で美味しい部位は調理室に、残りの部位はソーセージを作る場所に移される。
秋から冬になる今、この時期はハエがいないのでソーセージを乾かすのにちょうどいい時期だ。
アルノー城のシェフが心血を注いで作った料理が使用人たちの手に持って次々と続く。
大きな盆を覆っている丸い蓋の中にどんな料理が隠されているのか、期待するだけでも涎が溢れそうだった。
宴会の準備がほぼ完了すると、伯爵夫妻が宴会場に到着する。
ラッパが伯爵夫妻の登場を知らせると、騒がしかった領地民たちが皆腰を深く下げて彼らを迎えた。
堂々と歩くザカリーの背後でマントがはためく
歩くだけで戦争英雄の威圧感が漂っていた。
いつもそばにいる家臣たちでさえ時々その威圧感に押さえつけられるが、領地民は大丈夫なのだろうか。
ザカリーは領地民に人気の高い領主だが、だからといって身近なイメージではない。
いつも戦場に出ているから仕方のない事なのだが。
領地民たちは腰を下げたまま、身動きもできなかった。
その一方で、好奇心を我慢できず、こっそりと頭を上げる人も。
彼らのチラリとした視線は、ザカリーから少し外れたビアンカに届いた。
城で働く人たちや内城の近くに居住する草場や、馬小屋番のような人たちは彼女に会ったこともあるが、村に住む平凡な人たちは噂を聞いただけで一度も彼女を見たことがない。
すべての領主夫人がビアンカのように隠れているわけではない。
領地民を見たり、万聖節のような日は貧しい人々を直接訪ねて施恵を施しパンを配るのが慣例でもあった。
しかし、ビアンカは今まで一度もそのようなことに参加したことがないのはもちろん、他のことで領地に姿を現したこともない。
そのため、奥様が重病にかかったとか、伯爵様と仲が悪いとか、外見に大きな傷があって姿を見せないとかいう噂が横行したりもした。
ただ、それだけだったら、領地民が皆首を伸ばして知りたがろうとはしないだろう。
彼らがそれほどビアンカを気にしているのは他でもなく、最近人気のある「レース」を発明したのがまさにビアンカだという話のためだ。
レースのおかげで領地が前例のない好況を享受しており、領地民たちもその恩恵を十分に受けていた。
今回の万聖節がとりわけ豊かなのもまた、ビアンカのおかげだという噂が広まっている。
ビアンカが今年初めに領地を見回したとはいえ、ある意味今日がビアンカが対外的に初めて領地に姿を現す日だった。
これまで万聖節にビアンカの代わりにパンを配っていたヴァンサンは、初めて万聖節に参加したビアンカの姿を感無量に眺めていた。
ザカリーは上座に座り、ビアンカはその隣に座る。
冷酷な表情の二人は、まるでよくできた陶磁器人形のように繊細な美しさを持っていたが、それだけ二人の間から漂う冷淡さも露骨だ。
（領地民たちが全員見ているのに・・・、もし伯爵夫妻の不和説が膨らんだらどうしようか・・・）
ヴァンサンはハラハラした目で領地民を見回す。
幸いなことに、領地民たちは宴会の華やかさに目を奪われ、そこまで気にしていなかった。
もしかしたら、二人の間を察するほどじっと見る勇気がなかったためかもしれない。
「万聖節を記念して、皆の杯を満たす」
ザカリーの手振りで、使用人たちは木彫りのグラスにワインを詰め込んだ。
１年以上熟成したワインの香りが彼らの鼻を刺激する。
地元の人たちは熟成するほどの環境では飲まないので、主に飲むワインは３ヶ月から長くても６ヶ月ほど熟成させた葡萄ワインがすべてだった。
１年以上熟成させたワインは城のワイン貯蔵庫でのみ可能で、そのようなワインを飲む機会はあまりない。
領地民の顔に幸せが浮かんだ。
「聖人たちの信実を称え、そしてアルノーの栄光のために！」
ザカリーの掛け声の下、領地民たちがグラスを持ち上げた。
お酒が入ると顔が赤くなり、口元に笑顔が上がる。
時を合わせて楽器の音が鳴り、本格的な祭りが始まった。
和気藹々と宴会が行われるのとは異なり、ビアンカとザカリーの間は依然として冷たい風が吹いている。
お互いに視線を合わせないのは当たり前で、軽い一言もかけなかった。
ヴァンサンの目にはただの自尊心の争いに見えたが、実状はそれほど軽いものではない。
相手の懇願にもかかわらず曲げられない必死の理由。
まさに自分の信念と相手の命を守るために・・・。
いよいよ万聖節の開催。
領地民たちは喜んでいますが、ビアンカとザカリーの関係は相変わらずですね。
祭りの間に修復することはできるのでしょうか？
