こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は128話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

128話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 聖人の噂
城に戻って間もなく、彼らは日常に溶け込んだ。
ザカリーは留守中に領地に起こったことについて報告を受ける。
今年のブドウ栽培が豊作で来年はワインが豊かになるという些細なことから国境のアラゴンの情勢、そして彼らが首都を離れてからどんな噂が流れているのかまで話が続いた。
「セブランに聖人が現れたって?」
一歩遅れて聖人の噂を聞いたザカリーは、怪しさに眉をひそめる。
急に聖人だなんて・・・?
「百年余り前に現れたという話は聞いたのですが・・・」
ザカリーは聖人に関する噂を聞いたロベルの詳細を尋ねた。
「確かな話なのか?聖人は誰なんだ?」
「聖人が誰なのかは教団で黙示令を下したので分かりませんが・・・、教皇庁から直接通知した事実です」
「聖人の存在を知っているのは教団だけ・・・?もしかしてセブランに影響を及ぼそうとする法王庁の思惑ではないのか?」
「それは違うと思います。聖人の存在だけを公表した後、静かですからね。影響を及ぼそうとする動きはありません」
突然の聖人の登場と教皇庁の介入が果たしてセブランにどのような影響を及ぼすのか・・・、ザカリーの頭の中が複雑になる。
世の中の人々がそうであるように、ザカリーとロベル、ソヴールもビアンカと聖人を結びつけることができなかった。
ビアンカが教会で大司教に会ったことだけで彼女を聖人と連結させるには、彼らが知っているビアンカは聖人とは一番距離が遠いからだ。
ビアンカが好きなのとは別に、彼女を知っている皆が質素、あるいは慈愛深い性格とは程遠いことに同意した。
それは本人も同意している。
だから誰が彼女に聖人というイメージを重ねることができるだろうか?
聖人が自分の妻だという事実を夢にも思わないザカリーは、じっくり国家情勢について考えながら窓の外を見た。
ビアンカは散歩中だったのか、イボンヌとガスパルと一緒に庭を歩いている。
遠くからでも彼女を発見したザカリーの口元が少し上がった。
ロベルが報告を続けた。
「むしろ、そのためアラゴンがしばらく停滞しています。アラゴンの前線が少しずつ後退しているという報告があります」
「ああ、良かったですね。10年ぶりに満喫された新婚なのに・・・、すぐ戦争に出場したら奥様が悲しむでしょうから」
ソヴールがむずむずした口を堪えられず割り込む。
その種の冗談とは程遠いロベルは顔をしかめた。
「軽薄だぞ、ソヴール」
「事実じゃないか」
ソヴールとロベルが喧嘩し始める。
その光景を見慣れているだけに、ザカリーはそんな彼らの口論を流した。
彼の視線が窓の外のビアンカに向かって追いつく。
もう散歩を終えたのだろうか、ビアンカが室内に入り、彼女の姿がだんだん視界から消えていった。
それが訳もなく残念だったザカリーは、小さくため息をつき、未だに言い争う二人に向かって冷静に話す。
「それでも念のためアラゴンに対する監視を緩めるな」
「はい!」
言い争いが嘘のように、二人は口を揃えて叫んだ。
ザカリーは内政を引き受けたヴァンサンに質問の矛先を向ける。
「ヴァンサン、そういえば万聖節の準備はうまくいっているのか?」
「もちろんです」
11月1日万聖節はすべての成人を祝うという日で、領主が領地民に施恵を施す日だ。
その日、どれほど施すかによって領主の寛大さが分かる重要な日だった。
徹底した仕事の処理を誇るヴァンサンが確信に溢れて答えるのを見ると、万聖節の準備は完璧のようだ。
しばらく考えるように机を指先で叩いていたザカリーがそっと話を切り出した。
「万聖節の規模を少し大きくするのはどうだ?」
「去年作っておいたワインも十分ですし、今年の小麦農業も豊作だったので可能ではありますが・・・」
ヴァンサンはあえてそうする理由があるのかと尋ねる視線を投げかける。
どうしても財政を大きく減らす行事なので、領地の財政を管理するヴァンサンがそう尋ねるのも当然だった。
ザカリーが大したことのないように答える。
「最近、ビアンカの元気がないように見える。周りに興味もないしね・・・。そんな様子だから気分転換になればいいと思って」
「そういえば最近欲しい物があると言われなくなりましたね」
ヴァンサンはアゴを触りながら慎重に呟いた。
苦悩する二人の表情が真剣になり、ザカリーは陰気な声で呟く。
「首都を離れる前は、3日前に着ていた服を着て現れたりもしたね」
「え?奥様がですか?3日前に着ていた服をですか?」
ザカリーの言葉に、部屋にいた皆が驚く。
彼らはザカリーがビアンカがどんな服を着ているかを知っているよりも、ビアンカが同じ服を近日中にまた羽織ったという事実にさらに驚いたのだ。
「奥様は・・・、首都で何か・・・、事件でも」
ヴァンサンは何とか質問を吐き出した。
ビアンカが領地を見回ると言った時よりも、もっと驚愕した表情だ。
ザカリーが頭を下げて机を睨み付けると、彼の顔に影が落ちる。
深い目つきの上にある陰影は深刻な雰囲気を演出した。
誰もビアンカが聖人だと疑わないのが救いですね。
何かがきっかけでバレてしまうのでしょうか?





