こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は116話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

116話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 秘密の聖女
混乱しているとはいえ、いつまでも大司教室で茫然自失と立っているわけにはいかなかった。
やっと気がついたビアンカは大きく深呼吸をする。
涙は頬に乾き、喉を塞いでいた悲しみは消えて久しい。
気になっていたことは全て知ったので、もう去る時間だった。
しかし、教会を出る前にフランシスに頼んでおくことがある。
「大司教様」
「どうぞ、聖女様」
「もしかして、私が聖女だという事実を秘密にしてくれないでしょうか?まだ私の心の整理ができていないので・・・。当分は周りの誰にも明らかにしたくないのです」
もしザカリーが知ったら大変だ。
一体どんな未来を見たのかと問われたら、自分はどう答えるべきか?
彼女が見た未来はザカリーにも秘密だ。
しかし、ビアンカは自分が嘘をつく素質がないことをよく知っていた。
口をギュッと閉じて沈黙しても、結局顔に現れることは明らか。
そもそも未来を予知したという事実を隠すのが最善だろう。
意外なビアンカの要請にフランシスは難色を示す。
聖女の発生を教団に知らせ、彼が聖女の祝聖式を行ったことを明らかにするつもりで浮立っていたためだ。
しかし、聖女のビアンカが秘密にしてほしいという要請を拒否することはできなかった。
彼はうつむいて答える。
「可能です。そうするようにしましょう。ただ・・・、後日、聖女様が教団の力が必要な時、教団で許可を得るまで多少時間がかかる可能性が高いです。まず名簿に聖女様の名前から載せなければなりませんから」
困惑する状況にビアンカは舌打ちした。
ザカリーはいつ戦場に飛び出すか分からない男だ。
もし聖騎士団を動員するのが遅れたら・・・。
不安になったビアンカとしては一歩譲歩するしかない。
「それでは聖女の名前は載せておいても、私も身分を露出させないわけにはいきませんか?」
「それも可能です。私が直接法王庁に行って、法皇猊下と枢機卿にお会いして申し上げればいいことですから。教団内であなたの存在を隠すことはできません」
「困らせて申し訳ありません」
「大したことではありません。ただ、セブランに聖女が現れたという噂までは隠せないので・・・、今日一緒に来られたお連れ様の中でお気づきの方もいるかもしれませんが、よろしいですか?」
折衝したビアンカの提案は、フランシスとしては歓迎すべきことだったが、心配な点を指摘せずにはいられなかった。
フランシスの言葉が指すのは、まさに今日ビアンカと一緒に来たオデリー王女のこと。
彼女は思ったより感が鋭く記憶力も良い。
おそらくセブランに聖女が現れたという噂を聞くやいなや、今日ビアンカがフランシスに会ったという事実を思い出すだろう。
そしてビアンカもフランシスがオデリーを念頭に置いたという事実に気づく。
オデリーの口が固いのか軽いのかは分からなかったが、彼女がとても賢い人だということはビアンカも知っていた。
そんな彼女がただ興味本位で自分について騒ぐことはないはず。
彼女がビアンカについて口を開いた時は、政治的または状況的に「その必要」がある時だ。
ビアンカは彼女が軽々しく振る舞わないと信じている。
「噂はいつ頃広がるのでしょうか?」
「私が法王庁に行ってきた後だと思います。誓いますが、私の口からあなたの身分が露出することはないでしょう」
「その頃なら大丈夫だと思います」
フランシスが法王庁に行って帰ってくる頃なら、ビアンカとザカリーもアルノー領地に到着しているだろう。
ザカリーは戦争の気配を除いて、噂にやや鈍感な男だ。
首都で聖女が現れたのかどうかという噂が流れても大きく比重を置かず、今日自分がフランシスと単独面談したことについてガスパルから報告を受けたとしても、その頃には聖女と自分を連結することもできないはずだった。
「もう一度お願いしますが、ぜひ秘密にしておいてください。私が男か女か、貴族か羊飼いか、老人か子供か・・・。分かりますよね?」
フランシスはしっかりと頼まれた言葉に頷く。
しかし、ビアンカはなぜそこまで聖女であることを隠そうとするのか気になった。
彼女が身分を隠すのは、心の整理ができていないという言葉にするにはあまりにも潔癖だから。
フランシスは丁寧に答え、それとなく尋ねる。
「聖女様の望み通りにします。ですが、聖女様。あなたが聖女であること明らかにすれば、周りの皆さんが口をすり減らすほどあなたを崇拝するでしょう。予知の主役であるアルノー伯爵もあなたの言葉に耳を傾けるはずなのに、どうして隠そうとするのですか?」
フランシスの言葉にビアンカの肩が大きく動いた。
彼女の口元に苦笑いが浮かぶ。
フランシスが指摘したことは、ビアンカも考えたことがあるもの。
ただ、考えと同時に頭から消しただけ。
ビアンカはゆっくりと首を横に振った。
「私が聖女だとしても、変わったことはないじゃないですか。私は相変わらず私ですから・・・」
衰えた彼女の声からは深い疲れが見える。
自分が聖女だという理由だけで優しくする人たちに何の意味があるのだろうか?
自分がアルノー伯爵夫人でブランシュフォール家の娘だということで、一方的に褒め称えたり遠ざけたりした人々・・・。
しかし、結果はどうだった?
陰で悪口を言われて馬鹿にされるだけ。
聖女になったからといって変わらないということはビアンカはよく知っていた。
それに自分が聖女だという事実を知ったザカリーの態度が変わってしまったとしたら・・・。
顔色を伺うことになるのは、むしろ自分の方だろう。
どこまでが彼の本心なのか、自分が聖女だからではないのかと考えてしまうはず。
ビアンカは力の抜けた声で囁くように付け加えた。
「そして、もし私が聖女という理由だけで夫が私の話に耳を傾けるなら、それは少し苦々しいでしょうね」
今のところフランシスは信じられる?
まだ判断が難しいですね。
法皇と枢機卿がどのような判断を下すのかも注目です!





