こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は113話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

113話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 聖痕
ビアンカの顔に満ちた混乱は隠しても隠せない状況に至った。
そもそも隠すほどの余裕がない。
露骨に流れるビアンカの戸惑いに、フランシスはこれまで推測しただけであえて聞けなかったことを慎重に尋ねた。
「失礼ですが、信徒様。私の推測が正しければ、あなたは・・・」
ビアンカが茫然自失の表情でフランシスを見る。
堤防が崩れ落ち、虚しく指一本動かせない者の顔。
否定しても意味がないほど、彼女はすでに全てを曝け出していた。
容赦なく揺れる薄緑色の瞳がフランシスの推測が全て事実だと語っている。
フランシスの背筋に鳥肌が立つ。
限りなく絶望に陥ったビアンカには申し訳ないことだが、その瞬間フランシスを虜にしたのは否定できないほどの鮮明な喜びだった。
沈黙に近い同意。
それは芸術と変わらないほど完璧に彫刻された蝋燭とは比べ物にならない。
フランシスは自分が何を手に入れたかをハッキリと知っていた。
聖女の発見!
フランシスはその事実を初めて知った伝道者として、神の啓示を法王庁に直接伝える光栄な任務を引き受けることになる。
上手くいけば法王に推挙されるほどの大きな業績だった。
フランシスの心臓が大きく鼓動する。
そんなフランシスの歓喜を全く察知できなかったビアンカは首を横に振った。
自分が聖女だなんて、話にもならない。
何かの間違いに違いない・・・。
ビアンカはどもり遅れた言い訳のために口を開いた。
「私はただの貴族の女性です。私が・・・、私が嘘をついているかもしれないじゃないですか。教団の力を利用しようと・・・。教団はどう明らかにします?その人が本当に未来予知をしたのか、嘘をついたのか・・・」
「信徒様の仰るとおり、実際に私たちの教団の力を利用するために自分が選ばれた者と主張する人々もいました。そして私たちには、その主張の是非を判断する方法があります」
「・・・ど、どうやってですか?」
「大司教以上の司祭が主管する祝聖式を通じて香を焚いて油を注ぐと、油に乗って聖痕が現れるのです」
聖人の登場は神の意志と関連したことであり、教団の道標になることなので教団では慎重に慎重に繰り返した。
神に選ばれた聖人は痕跡があるということも、そしてそれがどんな紋様なのか、あるいは文句なのかについても徹底的に口をつぐんだ。
教団内でも聖痕の真実性を知ることができるのは、大司教以上の司祭だけ。
もし、不当な欲のために自分が聖人だと嘘をつく人々は厳しく罰してきた。
「もともと祝聖式とは未来を奉献する行為ですから、神様が望む未来のために行動するという意味に変わりなく、油は神様が認めたという意味なので、すなわち聖人であることを認めたということです。もしも誤った者が祝聖式を利用すると神を侮辱する行為になり、宗教法通り処罰されることになります。俗世での身分がどれほど凄いかは関係ありません」
フランシスの脅しに、ビアンカは唾をごくりと飲み込んだ。
ビアンカといって、自分が聖女であることを明らかにし、聖騎士団の助けを受けるのはどうかと考えていないわけではなかった。
しかし、彼女は自分が神の啓示を受けたことにまだ確信が持てていない。
自分が回帰だと信じたのが夢だというのに、その夢の真実性をどれだけ信じることができるのか?
その夢に命を懸けることはできるのか?
そう考えると、今まで回帰前の前世を固く信じて行動してきた行為に血が抜けるように体が冷めた。
もし自分が勘違いしていたとしたら?
自分は選ばれた聖女ではなく、ただ長い夢を見ていたとしら?
聖女の証である聖痕が現れなかったら・・・。
宗教法どおり処罰するというのは本当に大変なことになる。
聖騎士団が動くのはさておき、宗教を信じる全ての人から剣を向けられることだ。
いくらザカリーがセブランの戦争英雄だとしても、宗教を相手にすることはできない。
ややもするとアルノー家まで破門に陥りかねないだけに、ビアンカは躊躇した。
ここまで来たら、自分が狂っていたのではないかという気さえしてくる。
聖女かもしれないという一抹の可能性については沈黙した方がいいだろう。
そう決定を下したビアンカの首が重く揺れた。
「私は、違うかもしれません。ただ勘違いしただけだと思います。私が無駄なことを言って大司教の機嫌を損ねたようですね。申し訳ありません、未熟な信徒の好奇心だと思ってください」
「私は」
その時、フランシスが慌ててビアンカの不正を遮る。
「私がもし今信徒様に祝聖式を行えば」
彼の唇がカラカラに乾いていた。
まるで彼がビアンカにしがみついているかのように。
「聖痕が現れないとしても・・・、宗教法の通りに処罰することはありません。これは大司教である私が提案したものですから」
話がだんだん大きくなってきました。
もしビアンカに聖痕が現れて聖女だと認定されれば、教団は彼女を保護するのではないでしょうか?
そうなるとアルノー領地に帰ることも難しいのでは?





