こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は108話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

108話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 大司教フランシスの悩み
ヨハンの杞憂に気づいたビアンカが急いで付け加えた。
「覇物ではありませんが、とても貴重なものです。ぜひ大司教に伝えてください」
「信徒様の意志がそうですので、一旦大司教に進上し、お言葉を申し上げます。ただ、あまり期待はしないでください」
「祈りながらお待ちしております」
ビアンカは内心安堵し、頭を小さく下げた。
「それでは私がこの木箱を大司教にお渡しする間、信徒様には他の司祭を通じて蝋燭をお渡しさせていただきます」
状況を整理したヨハンが立ち去っていく。
ビアンカはどうか物事が上手くいくことを祈った。
木箱に入っているものでも大司教の時間を得ることが不可能ならば、他に特別な方法がないためだ。
これまで黙って彼らの会話をじっと聞いていたオデリーがそれとなく尋ねる。
「教会に目的があったのですね?奇跡について何かあったのですか?」
「そうではないのですが、個人的好奇心です」
自分が回帰したという事実を明らかにできなかったビアンカが言葉を濁す。
やむを得ない状況なら大司教に明らかにして答えを求めることまでは念頭に置いていたが、隠すことが出来るなら出来るだけ隠したかった。
前世での彼女の歩みは、他の人に絶対に明かしたくない恥ずかしい過去だったから。
「ラホズの大司教は頭の固い方です。忙しい言葉があるから簡単に時間的余裕を作ることはできないと思うのですが・・・。アルノー伯爵夫人はその贈り物で大司教が時間を作ってくれると思いますか?」
オデリーの好奇心に満ちた意地悪な質問に、ビアンカはそっと微笑んだ。
どことなく余裕のあるビアンカの姿に、オデリーの口元に興味が漂った。
果たしてビアンカが準備したものは何なのだろうか?
覇物ではないが大司教の気に入るものと言えば聖物だが、かなり有名な聖物はほとんど教団に保管されている。
もちろん教団が聖物すべてを保管しているわけではない。
古い名望のある貴族の家門に代々受け継がれているものがあるためだ。
アルノー家は新生一族だが、ビアンカの実家であるブランシュフォール家と彼女の母親の家門の両方が名門であるため、隠された聖物があったとしても不思議ではなかった。
ただ、その貴重な秘宝を捧げるほど奇跡に関することを知る必要があるのだろうか?
気になることが山ほどあったが、ビアンカが明らかにしたくないので聞くことができない。
好奇心を胸の中に飲み込んだオデリーは、いつものような優雅で余裕のある笑みを浮かべながら、ビアンカとカトリーヌを促す。
「さあ、あちらにいらっしゃる司祭が持ってきたものが私たちの蝋燭だと思います。これからお祈りの準備をしましょう」
ラホズ大教会の大司教職を引き受けたフランシスは、大司教室の真ん中を横切ることを一日中繰り返している。
歳月の流れを表すしわは普段より深く掘られており、固く閉ざされた唇の上に覆われた口髭は鼻息で小さく揺れていた。
祝日に法王庁に供え物を贈ることは毎年のこと。
特に大教会は数が少ないだけに供え物を準備するのに万全の準備を期し、どんな供え物を準備するかに見えない軋轢争いがあったりもした。
昨年、ラホズ大教会では司祭たちが3年間執筆に没頭した菜食本を準備し、他の教会の鼻を明かした。
今年も目につく供え物を贈れば、枢機卿の座に一歩近づくことができるだろう。
来年枢機卿の選抜があるだけに、今回の供え物は本当に重要だったのだ。
「絵画?いいや、ある程度の画家たちの絵はもう全部見たはず。何か良いものはないのか・・・」
フランシスが唇を噛んでいた時、ドアの外でノックする音が彼の複雑な考えを止めた。
「大司教、いらっしゃいますか?ヨハネ平司祭です」
「・・・お入りください」
フランシスの答えでヨハンが大司教室に入ってくる。
入ってくるように言ったが、フランシスはヨハンを歓迎しなかった。
彼の目が三角形になってヨハンを睨み付ける。
「私が考え事をしている間、しばらく訪問を避けるように言ったはずです」
「ええ、分かっていたのですが、やむを得ない理由で・・・」
「どういうわけですか?」
尖った声がヨハンに向かうと、彼の首が思わず縮こまった。
ヨハンは躊躇いながら口を開く。
「他でもなく、今日オデリー王女がお越しになって・・・」
「知ってます、知ってます。それについて既に報告を受けており、私はそのことをヨハン司祭に任せたではないですか。私はその時、何て言いましたか?私が気にすることがないようにと言いました。それなのに私を訪ねてきたということは、ヨハン司祭が仕事を疎かにしたという意味でしょうか?」
「そんなはずがありません!」
ヒステリックなフランシスの反応にヨハンが戸惑いながら首を横に振った。
元々はこのような方ではないのに、ここ数日人が変わっていた。
フランシスがどれほど枢機卿になりたいかを知っているだけに、最近の彼の焦りも理解している。
ヨハンはフランシスの心に逆らわないように、できるだけ簡潔に状況を説明した。
「王女様の一行の中にアルノー伯爵夫人がいるのですが、その方が大司教にお会いしたいと」
「私に?どうしてでしょう?」
「奇跡の理由について聞きたいことがあると・・・。大司教は多忙で顔を出せないと言ったら、この品物を渡してほしいと言われました」
ヨハンはビアンカから貰った黒壇の木箱をフランシスに渡す。
フランシスの眉間に皺が寄る。
呆れたものだ。
伯爵夫人なら低い身分ではないが、自分は大教会を引き受けた教団の大司教。
このような賄賂などで自分を動かすことが出来ると考えるのは、大きな誤算だった。
「たかがお金で私の時間を奪うつもりだと?」
「お金ではないそうです」
「お金じゃない・・・?」
ヨハンはビアンカの緊迫した真剣な表情を思い浮かべながら頷く。
貰った贈り物を確認もせずに手放すわけにはいかない。
大司教という身分はビアンカの行動に振り回されるほどではなかったが、彼女を侮辱しても意味がない。
フランシスはため息をつき、木箱の蓋を開けた。
木箱の中を確認したフランシスは、すぐに木箱に入っているものの正体に気づき、目を見開いたまま驚愕する。
「・・・こ、これは!」
ビアンカの贈り物はフランシス大司教に驚愕を与えたようですね。
このまま順調に彼と会うことはできるのでしょうか?





