こんにちは、ツバサです。
【結婚商売】を紹介させていただきます。
今回は102話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

贅沢な悪妻、ビアンカ・ド・アルノー。
人々に見捨てられ死にかけていたその時、ビアンカは奇跡的に18歳に回帰する。
絶縁したも同然の実家、アルノー伯爵令の人々も私を嫌っている。
孤立した私の立場を見つけるには、後継者が必要だ…。
「あなたの子供を産む準備ができました」
「…その話はあとにしよう」
「私たちの結婚はいくらだったでしょうか。 その代をすると言っているのです」
夫の子供を産まなければ。夫を誘惑してでも、説得してでも。
ビアンカ・ド・アルノー:主人公
ザカリー・ド・アルノー:ビアンカの夫。
イボンヌ:ビアンカの専属使用人。
ソヴール:ザカリーの側近。
ロベル:ザカリーの側近。
ガスパル:ザカリーの側近

102話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 教会へ
オデリーと一緒に教会に行くと約束した日になった。
ザカリーが許してくれたが、だからといって心配しないという意味ではない。
ビアンカが去るまで、ザカリーは不満そうな顔をし続けたのだから。
「旦那様、あまり心配しないでください」
「心配するのは私の義務です。あなたは気にせずに行ってきてください」
ザカリーが頑固に首を横に振る。
気持ちとしては次々と騎士たちを張って四方を囲ませたかったが、その提案をした時のビアンカの表情を忘れることができなかった。
王女と同行するだけに、王女より護衛騎士が多いわけにはいかない。
ビアンカの外出の問題でどれだけ頭を悩ませたのか、ザカリーの目の下は少し隈が出来ていた。
ザカリーが下した結論は、護衛を普段より二人増やす。
そして、教会の周辺に騎士を配置することだった。
ややもすると教団との摩擦が起こりかねないことだったので、それほど多くの数を割り当てることができなかったのだ。
それでも教会周辺に騎士数人がいる程度では法律に反しないので、大きな問題にはならないはずだった。
ビアンカの護衛を率いるのはいつものようにガスパルが、そして教会はロベルが担当することに。
ソヴールはアルノー領地に帰るための補給品を詰め込む仕事を任されていたので無理だった。
以前のロベルだったら、「ここまでする必要があるのか」と小さく不満を言ったはずだが、相次ぐジャコブの狂った行動に驚いただけに、今回のことを喜んで受け入れた。
「旦那様、それでは行ってきます。出てこないで大丈夫ですから」
ビアンカが引き止めたが、ザカリーは一階までついてきた。
このままでは王女の城までついてきそうだ。
ビアンカはザカリーを引き離すために足を早めた。
飛び跳ねるように大股歩きで。
ビアンカが倒れるのではないかと心配したザカリーは、ようやく彼女についていくのを止める。
その姿がまるで家を守る犬のようだったので、ビアンカの唇が笑いで震えた。
「おはようございます、アルノー伯爵夫人」
「おはようございます、王女様。王女様は一晩中平安でしたか?」
「今日がとても楽しみで夜更かししたらどうしようかと心配していましたが、幸いにも熟睡できました」
お互いに挨拶をした二人は向かい合ってニッコリと笑う。
冗談を言うほどに仲がかなり親しくなった。
その時、ビアンカの視線が部屋の片隅に向かう。
オデリー王女の後ろに腰掛けている赤い髪は、目立たないわけにはいかなかった。
彼女がなぜここにいるのか分からないが、だからといって無視することもできない。
ビアンカはスカートの裾を摘んで優雅に挨拶する。
「ダボビル伯爵夫人もおはようございます」
「お、おはようございます、アルノー伯爵夫人」
ビアンカの挨拶にビックリしたカトリーヌは、ワンテンポ遅れて応えた。
挨拶をしながら下げたカトリーヌの頭はそのまま固定されたのか、視線が靴の鼻に触れている。
カトリーヌの臆病な性格はオデリーもよく知っていた。
アントの謝罪と親しくなるのはカトリーヌが直接するとしても、状況の説明は変わりにしなければならない。
そう考えたオデリーは前に出た。
「アルノー伯爵夫人。当日お知らせして申し訳ありませんが、本日教会にダボビル伯爵夫人も同行していいでしょうか?」
「私は大丈夫です」
「ご了承ありがとうございます」
ビアンカは渋さを隠そうとして答える。
それなりに隠すとはいえ、そもそも表情管理が滑らかな方ではなかったため、彼女がこの状況に内心慌てていたということが分かった。
しかし、カトリーヌとオデりーは満面の笑みを浮かべている。
当初、ビアンカの肯定的な答え自体を期待していなかったようだ。
なぜか自分だけ性格が捻れているような気分になり、ビアンカの眉間に皺が浅く掘られた。
オデリー王女が後ろにいるカトリーヌの顔色を伺うと、彼女は躊躇しながら乗り出した。
「アルノー伯爵夫人に謝りたいと思いまして」
「謝罪ですか?」
「アントの管理を疎かにしたのは私の責任ですので・・・、私が事前に切っておくべきだったのに、それが出来なくてデタラメな噂で伯爵夫人の名誉に迷惑をかけました」
「頭を上げてください。既に全て解決された噂じゃないですか。宴会場では私が多少鋭く申し上げましたが、伯爵夫人にこれといった感情があったわけではありません」
ビアンカは慌てて手を振った。
実際、カトリーヌがこのように訪ねてきて謝ることではない。
むしろ宴会場で堂々と面識を与えた自分に恨みを抱く方が自然だ。
それでもカトリーヌと和解して悪いことはなかった。
ダボビル伯爵はしなやかな日和見主義者で、ビアンカの記憶では第二王子が王位に就いてからも生き残った数少ない第一王子派だった。
彼が日和見主義者でなければ生き残れなかっただろう。
それだけ彼が有能だという証拠だ。
アントのことは仕方なかったけれども、向こうからこのように手を差し出してきたのだから、あえて関係を悪化する必要も、理由もなかった。
ビアンカの頭が素早く回転する。
ザカリーのビアンカへの配慮が良いですね。
流石にジャコブも手を出してくると思えないので、今回はオデリー王女との交流を深めるだけでしょう。
カトリーヌも登場しましたが、彼女とも良い関係が結べるといいですね。




