ルシア

ルシア【143話】ネタバレ




 

こんにちは、ツバサです。

【ルシア】を紹介させていただきます。

今回は143話をまとめました。

ネタバレ満載の紹介となっております。

漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。

又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

【ルシア】まとめ こんにちは、ツバサです。 【ルシア】を紹介させていただきます。 ネタバレ満載の紹介となっております。 ...

 



 

16番目の王女のため、誰からも奉仕されることなく宮殿の端で暮らしていた「ビビアン」は、12歳の頃から夢で未来を見るようになる。

18歳になった王女「ビビアン」は侍女を装い「ルシア」として毎週町に出掛け、自由な時間を過ごしていたが、一年後に欲深い伯爵に売り飛ばされ、悲惨な生活を送ることを夢にみてしまう…!

そんな自らの未来を変えるべく、冷静沈着で残酷“戦場の黒ライオン”と呼ばれるタラン公爵に契約結婚を提案する!

公爵を愛さないことを約束するルシアだったが…?!

 

ビビアン・ヘッセ(ルシア):主人公。16番目の王女。親しい相手からはルシアと呼ばれている。先の未来を夢の中で見ることが出来る。ヒューゴと契約結婚をする。

ヒューゴ・タラン:公爵。黒髪に赤い目。ルシアと契約結婚をする。

ジェローム:執事。ファビアンの兄。

ファビアン:補佐官。ファビアンの弟。

フィリップ:男爵。タラン家専属の主治医。タラン家の血筋を絶やさないことを目的としている。

ミシェル・コルジャン;伯爵夫人。社交界の教母として名高い。ルシアの指南役。

ケイト・ミルトン:ルシアの友人。コルジャン伯爵夫人は大叔母。

ノルマン:小説家。アイディアをルシアから提供してもらう。

クェイズ・ヘッセ:皇太子。

ソフィア・ローレンス:ヒューゴの元恋人。別れの印として、黄色のバラの花束を渡される。

ロイ・クロチン:タラン公爵の右腕。狂犬という異名を持つ。

ディーン・ヘバ:タラン公爵家の騎士。

ダミアン:ヒューゴの息子。現在8歳。

エリオット・カリス:騎士団長。

ファルコン:伯爵夫人。結婚前まではヒューゴの愛人だった。

バートン:伯爵。ルシアの夢の中での夫。

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143話 ネタバレ

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登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

  • キャサリン

「あなたは⼀⼈で来たのですか?あなたの夫は?」

「陛下が彼を呼んだので、私が先に来ました。彼は後で来るそうです」

「タラン公爵はお忙しい方ですものね」

「はい」

奇妙な表情で愛想良く答えるルシアを、キャサリンは笑みを浮かべながら観察する。

(どうして?)

内心、キャサリンは混乱していた。

彼女は、外面は愛想良くても内心が不快な思いをしている人々に慣れている。

貴婦人たちは回りくどい方法で穏やかに話すが、キャサリンには当てはまらない。

その結果、貴婦⼈はしばしばキャサリンの率直な態度によって傷つけられた。

しかし、キャサリンに意見できる人は誰もいない。

したがって、キャサリンは他⼈が不快であるかどうかを気にしたことはなかった。

いずれにせよ、彼らは自分の前ではすべて同じであり、頭を下げて微笑むのだから。

(公爵夫人の性格はかなり穏やかね。兄や私とは⼤きく異なるわ)

キャサリンは王⼥であったタラン公爵夫⼈に⾮常に興味を持っていた。

故意に公爵夫⼈を避けていたわけではないが、これまで会う機会がなかったのだ。

なぜなら、どちらも活動の範囲が異なるから。

キャサリンはお茶会に行ったことがない。

静かに座って昼間にお茶を飲むパーティーは、キャサリンにはまったく合わないのだ。

彼⼥は昨⽇公爵夫⼈に会うと思い、準備をして⾏ったが、公爵夫⼈はお祝いのイベントだけに出席して家に帰ったと聞いた。

そして今⽇、キャサリンは間違いなく公爵夫⼈に会うだろうという期待を持ってやって来た。

(私が勢いをコントロールするわ)

そんな決心を胸に秘めて。

しかし、公爵夫⼈を⾒るやいなや、彼女の燃える戦いの精神は消えていった。

戦おうとする気持ちすら浮かんでこない。

 



 

「もう少し話しましょう。静かな場所に⾏きましょうか?」

「はい」

キャサリンが前を歩き、少し後ろを向いたとき、公爵夫⼈が静かに彼⼥を追いかけているのを⾒た。

キャサリンは再び頭を前に向け、少し微笑む。

⼆⼈は少し離れて歩いた後、人気の少ない廊下にたどり着いた。

(靴が少しキツいわね)

ルシアは少し眉をひそめる。

ほんの数歩歩いただけでは明らかではなかったが、しばらく歩いたので、彼⼥の⾜は不快に感じていた。

「ここは私の休憩室です。使っているのは私だけよ」

キャサリン王⼥だけの特権。

休憩室は、共有休憩室に⽐べて⼩規模で快適な内装だった。

2⼈は⼩さなソファに腰を下ろす。

「飲みますか?」

「あまりお酒は強くなくて・・・」

「分かったわ。じゃあノンアルコールのシャンパンにしましょう」

キャサリンは侍女に命じて、グラスとシャンパンを用意させる。

その後、侍女を退出させた。

「あなたは結婚した後、領地に留まっていたそうね。北には⾒どころがたくさんありましたか?」

「⾸都と⽐較することはできません。けれど、素敵で静かな場所でした」

「北部の社交界はどうでした?夜会は頻繁に開催されるの?」

「よく分かりません。これまで⼀度も⾏ったことがありませんから」

「どうして?」

「私の好みではなくて。あまり活発な人間ではないのです」

キャサリンは少しがっかりした。

公爵夫⼈が夜会でもっと頻繁に⾒られたら良かったと思ったから。

社会活動における貴婦⼈の好みが⾮常に明⽩な場合がある。

キャサリンのように宴会場だけを楽しむ⼈もいれば、お茶会のように⼩さくて静かな会合だけが好きな⼈もいた。

綿密な調査の結果、宴会が社会界に影響を与える⼤きな部分を占めていたことが分かった。

「でも夜会にも参加した方がいいわ。結局のところ、あなたは公爵夫人なのですから」

キャサリンの鋭い指摘は冷たい言葉にように聞こえる。

何か怒らせてしまったのだろうかと思わせるような口調。

彼⼥は上⼿に話せなくても⽀えられたお姫様。

それを修正する必要がないのだ。

⾔葉は率直で、多くのプライドと競争⼼を持っていたが、彼⼥は悪い⼈ではない。

ルシアには、キャサリンの自身ある態度が羨ましいと感じていたし、それが可愛いとさえ感じていた。

「あなたのドレスはどのブランドですか?」

「デザイナーのアントワーヌが作ってくれました」

「アントワーヌ?うーん、彼⼥が作るものとは少し違いますね・・・。私はアントワーヌの作品を着ていません。それは私の好みではありませんから」

「あなたが着ているドレスはあなたにとてもよく似合っています」

ルシアは笑みを浮かべる。

キャサリンはルシアのドレスを批判していない。

自分の好みと合わないと答えただけだ。

悪意はなく、彼女は自分の考えを言葉にしているだけ。

義理の姉であるベス⼥王が⾮常に嫌っていたのは、この特別な話し⽅だ。

 



 

「ネックレスは素敵ですね。⾃分で選びましたか?」

「いいえ。プレゼントとして貰いました」

「公爵は非常にセンスがあるのですね?」

「はい」

キャサリンがネックレスを注意深く⾒ていると、彼⼥の⽬には羨望の感情が見える。

ルシアは、キャサリンが宝石、特にダイヤモンドをどれほど愛しているかを知っていた。

「気に入ったのでしたら、私はいつでもあなたをに貸すことができます」

「・・・ネックレスを貸すと?贈り物だと話していませんでしたか?」

「贈り物だからといって、貸していけない理由にはなりません」

キャサリンは奇妙に感じていた。

彼⼥の⺟親が亡くなった後、無条件の好意を⽰した唯⼀の⼈は彼⼥の兄だけ。

義理の姉は悪い⼈ではなかったが、性格は合わない。

しかし、今⽇、彼⼥が初めて⾒た彼⼥の異⺟姉妹は、理解できない善意を⽰して
いた。

他の誰かだったら、自分から何かを手に入れようとしていると疑問に感じるだろうが、タラン公爵夫⼈はキャサリン王⼥から何も⼿に⼊れることが出来ない。

むしろ反対の立場でしょう。

キャサリンは公爵夫⼈が好きだった。

キャサリンが他⼈に対してそのような感情を抱いたのは初めて。

「・・・⼤丈夫よ。私はそこまで恥知らずではありませんから」

キャサリンはカクテルグラスを空にしながら、静かにルシアを⾒つめた。

「正直なところ、私はタラン公爵が⼤好きでした」

ルシアは微笑んだ。

彼⼥は知っていた。

タラン公爵に対するキャサリンの気持ちは、⼩さくて可愛い初恋のようなもの。

夢の中でキャサリンがタラン公爵夫⼈に対して⾮常に敵対的だった理由の⼀部は、そのような繊細な感情のため。

「私はそのような⾔葉が失礼であることを知っていますが___」

「⼤丈夫です。私は怒っていませんから」

キャサリンはしばらくの間ルシアを⾒て、それから笑い出した。

「あなたは⾯⽩い⼈ですね。公爵夫⼈、あなたのような⼈に会うのは初めてです。あなたは⼈を快適に感じさせます。公爵はあなたの魅力に引き付けられたから、あなたを領地に誘拐したのですか?あれは本当の話だったのですね」

忘れたい噂を聞いたルシアは、空のグラスをいじりながらぎこちない表情を⾒せた。

「誰もがタラン公爵に興味を持っています。彼らは好奇⼼旺盛ですが、誰も尋ねることはありません。結局のところ、タラン家には社会界で活躍している⼈は誰もいませんでしたから。しかし、今、公爵夫⼈はここにいます。将来的にはかなり大変になるでしょうね」

「はい・・・」

「実際のところ、私も興味があります。彼はどんなタイプの⼈ですか?1年以上⼀緒に住んでいるので、かなり詳しくなったのでは?」

ルシアは突然気づいた。

ヒューゴと1年以上結婚していたことに。

彼との結婚がこんなにスムーズになるとは全く予想もしていなかったのだ。

彼はどんなタイプの⼈?

それは難しい質問だった。

ルシアはまだ彼をよく知らない。

[どうやって私に彼らを殺して欲しい?]

昨夜のヒューゴの怖い⾔葉が、自分にとってとても⽢い言葉に聞こえたのはなぜ?

「彼は・・・、思いやりのある⼈です」

 



 

出会う人々を魅了していくルシアの魔性。

性格の合わないキャサリンとベス女王の両方から気に入られるとは・・・。

ヒューゴが知ったら、嫉妬で不機嫌になるかもしれませんね。

そして、結婚してから1年が経過。

夫婦仲も良好ですし、このまま順調に進んでいくのでしょうか?

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