こんにちは、ツバサです。
【ルシア】を紹介させていただきます。
今回は120話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

16番目の王女のため、誰からも奉仕されることなく宮殿の端で暮らしていた「ビビアン」は、12歳の頃から夢で未来を見るようになる。
18歳になった王女「ビビアン」は侍女を装い「ルシア」として毎週町に出掛け、自由な時間を過ごしていたが、一年後に欲深い伯爵に売り飛ばされ、悲惨な生活を送ることを夢にみてしまう…!
そんな自らの未来を変えるべく、冷静沈着で残酷“戦場の黒ライオン”と呼ばれるタラン公爵に契約結婚を提案する!
公爵を愛さないことを約束するルシアだったが…?!
ビビアン・ヘッセ(ルシア):主人公。16番目の王女。親しい相手からはルシアと呼ばれている。先の未来を夢の中で見ることが出来る。ヒューゴと契約結婚をする。
ヒューゴ・タラン:公爵。黒髪に赤い目。ルシアと契約結婚をする。
ジェローム:執事。ファビアンの兄。
ファビアン:補佐官。ファビアンの弟。
フィリップ:男爵。タラン家専属の主治医。タラン家の血筋を絶やさないことを目的としている。
ミシェル・コルジャン;伯爵夫人。社交界の教母として名高い。ルシアの指南役。
ケイト・ミルトン:ルシアの友人。コルジャン伯爵夫人は大叔母。
ノルマン:小説家。アイディアをルシアから提供してもらう。
クェイズ・ヘッセ:皇太子。
ソフィア・ローレンス:ヒューゴの元恋人。別れの印として、黄色のバラの花束を渡される。
ロイ・クロチン:タラン公爵の右腕。狂犬という異名を持つ。
ディーン・ヘバ:タラン公爵家の騎士。
ダミアン:ヒューゴの息子。現在8歳。
エリオット・カリス:騎士団長。
ファルコン:伯爵夫人。結婚前まではヒューゴの愛人だった。
バートン:伯爵。ルシアの夢の中での夫。

120話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 嫉妬するヒューゴ
「なぜあの子がここに・・・?」
公爵夫人を誘っている弟の姿を見て、ベスの顔は恥ずかしさで赤くなっている。
弟がどうやって女性を誘惑しているかなど知りたくもない。
公爵夫⼈が庭に出た後、軽⾷の準備をしていると、タラン公爵が現れた。
何か緊急の用事が出来たのだと考えて、ベスが彼と一緒に庭に向かうと、そこで見苦しい光景に出くわしてしまったのだ。
隣にいるタラン公爵に視線を移す。
公爵の冷たい表情に変化はない。
幸いなことに、彼はそれほど怒りを感じていなかったようだ。
(どうすれば、あいつを殺すことができる?)
公爵が現在、そんな事を考えているとは知らずに。
ヒューゴは、悪党が妻を誘惑しているのを見て、彼を殺すための10通りの方法を考えていた。
氷のように冷たい表情の内側では、激しい炎が燃え盛っている。
少し前まで、ヒューゴは機嫌が良かった。
退屈な仕事の中で、彼は妻がローズ宮殿にいることを知り、自分が突然現れて彼女が驚く姿を楽しみにしていた。
しかし、庭に⼊って目の前の光景を⾒るやいなや、彼の気分はすぐに下がる。
⾹ばしい花の周りでハエが彷徨いていたのだから。
これまで隠していた輝かしい花は、今では、その花の⾹りを隠すことができない。
心配していたことが現実に。
畜生。
妻がどれほど美しいかを知るのは、自分だけで⼗分だ。
財産目当てで彼女に近づく男はいないだろう。
彼女の姿に惹かれた虫以外は。
ヒューゴの表情は変わっていないが、内面では、血が沸騰して、爆発寸前だった。
深呼吸をしても、感情を抑えることができない。
落ち着かなければいけないのに。
宮殿の中で、クェイズの義理の弟を殺すことはできなかった。
自分の妻を必死に口説こうとしている男性の姿に、もはや我慢できなかった。
デビッドが一緒に散歩をしようと言った瞬間、ヒューゴは前に出る。
ルシアは、デビッドの執拗な誘いをどうやって断ればいいか考えていた。
こんなことなら、ケイトから学んでおけば良かったと反省する。
自分には関係のないことだと考えて、油断していたのだ。
「それは難しいな。彼⼥は結婚をしているのだから」
聞くたびに胸がドキドキするような馴染みのある声を聞いて、⽬を⼤きく⾒開く。
気づけば、ルシアはヒューゴの腕の中に引き寄せられていた。
「どうして・・・?」
困惑した表情で呟く。
「あなたは、私の妻とどのようなお話をされていたのですか?」
デビッドは3つの出来事に驚いた。
タラン公爵の突然の出現。
一目惚れした女性が、タラン公爵に抱きしめられていること。
そして、一目惚れした女性が、タラン公爵の妻であることに。
「妻?じゃあ、彼女は公爵夫人?」
彼の目が衝撃で激しく揺れる。
⼀瞬で⼼を奪われた⼥性には、すでに夫がいたのだから。
(あり得ない・・・)
タラン公爵の抱擁に慣れているかのように抱きしめられた彼⼥の姿は、彼に再び衝撃を与えた。
デビッドの視線がルシアから離れない。
ヒューゴは眉をひそめる。
(こんな虫に見せるのさえ勿体無い)
見るな!
怒鳴りたい衝動を抑え、ヒューゴはデビッドに声をかけた。
「ラミス卿」
ようやくデビッドの視線が離れて、ヒューゴは満足する。
「妻には個人的に近づかないでいただきたい」
完全に相手を見下ろした視線で話す。
デビッドはイライラした。
「厳しいのですね。少し会話をしただけです。結婚というのは、女性が男性の所有物になるという意味ではありませんよ」
それは、ルシアを捨てるという意味。
ヒューゴがどれだけ多大な努力をしているのか知らないのだ。
彼の緋色の目が急激に暗くなる。
殺そうか?
ルシアがいなければ、実際にそうしていただろう。
しかし、彼女の目の前で殺すことはできない。
これまでは、デビッドのことを無知な子犬として放置してきた。
しかし、今回の事件で、ヒューゴはデビッドをマークするだろう。
これまでのところ、彼はタラン公爵にとっては取るに⾜らない存在だったが、デビッドが⼀⽬惚れした⼥性のために、彼はブラックリストに載せられる存在となる。
「ラミス公爵も運が良かったですね。息子が減っても、後一人いるのですから」
「な、何・・・?」
デビッドが傲慢に睨みつける。
しかし、ヒューゴの猛烈な⾎の渇きに直⾯して、彼の喉は詰まり、⾔葉は出ることを拒否した。
数え切れないほどの命を刈り取ったの⾎の渇き。
勇敢な敵の将軍でさえ、尻尾を巻いて逃げるだろう。
デビッドがそれを受け止める方法はなかった。
彼は⻘ざめ、地面に倒れる。
この光景を⾒て、ヒューゴは嘲笑した。
怒り、恥、屈辱。
デビッドが⽣涯を通じて感じていた暗い感情が限界に達する。
ヒューゴはルシアの⼿⾸をつかみ、彼⼥を庭の後方に連れていった。
尻もちをついたまま、デビッドは唖然としていた。
自分がなぜこの状態に陥っているのか理解できていなかった。
そんな弟にベスが近づく。
「大丈夫?」
「姉さん!あの男の言葉を聞きましたか?彼は私を殺すと脅したのですよ!」
「そんな事は言っていないわ。あなたの考えすぎです」
彼女は無関心だった。
ヒューゴの怒りはデビッドだけに集中していたので、この状況がそれほど深刻だと思わなかったのだ。
情けない弟が、タラン公爵のプレッシャーに負けただけなのだから。
「定期的に剣の訓練をするように言ったはずですが?」
「剣術の問題ではありません!彼は私を脅迫したのですよ!?」
脅迫?
ベスは弟の過度の発⾔に不満を持つ。
「あなたが悪いのです。公爵夫人を誘惑したのですから」
「彼女を知っていたのですか!?」
「とりあえず、立ち上がりなさい」
弟の哀れな光景に眉をひそめる。
しばらくして、デビッドは立ち上がった。
「彼女は本当に公爵夫人なのでしょうか?」
「ええ。ですので、今後彼⼥に会うときは失礼なことはしないように」
デビッドの肩が沈む。
彼は心から落胆していた。
運命の女性に出会えたと思ったから。
「どうしてあれほどに美しいと教えてくれなかったのですか?」
「彼女は皇宮から出てこなかったので、兄妹の中でも顔が知られていませんでした」
ベスは弟の泣き⾔を冷たく断ち切る。
「とにかく今日は帰りなさい。私はゲストのお世話をしなければいけません」
「・・・ゲストとは、公爵夫人のことですか?」
この後に及んで、まだ期待を抱いているデビッドに対して、ベスは舌打ちをする。
「タラン公爵の警告をまったく理解していないようですね?無駄な努力はやめなさい」
「本気で言ってるのですか!?既婚女性が他の男性と話せない法律などありません!」
貴族の性的習慣は⾮常に寛⼤だ。
男性であろうと⼥性であろうと、相⼿に恋人がいたとしても、愛することは可能だった。
デビッドの意⾒では、タラン公爵の⾏動は非常に醜いとされる。
⼥性を束縛することは、⽥舎の愚か者の⾏動。
「夫の⽴場からすると、⽬の前で男性が妻に近づいてくるのを⾒て、気分が悪くなったのでしょう」
自分が言った言葉のはずなのに、ベスは驚いてしまう。
例え気分が悪くなったとしても、タラン公爵の反応は過剰だったのだ。
嫉妬?
その言葉は、タラン公爵には似合わないでしょう。
嫉妬するヒューゴ、良いですね!
ルシアがいなければ、デビッドは殺されていたでしょう。
デビッドがルシアに触れていれば、彼だけでなく、一族諸共滅ぼされていたかもしれません(汗)


https://sub.tsubasa-cham.com/the-secret-of-the-hourglass-matome/
