こんにちは、ツバサです。
【ルシア】を紹介させていただきます。
今回は119話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

16番目の王女のため、誰からも奉仕されることなく宮殿の端で暮らしていた「ビビアン」は、12歳の頃から夢で未来を見るようになる。
18歳になった王女「ビビアン」は侍女を装い「ルシア」として毎週町に出掛け、自由な時間を過ごしていたが、一年後に欲深い伯爵に売り飛ばされ、悲惨な生活を送ることを夢にみてしまう…!
そんな自らの未来を変えるべく、冷静沈着で残酷“戦場の黒ライオン”と呼ばれるタラン公爵に契約結婚を提案する!
公爵を愛さないことを約束するルシアだったが…?!
ビビアン・ヘッセ(ルシア):主人公。16番目の王女。親しい相手からはルシアと呼ばれている。先の未来を夢の中で見ることが出来る。ヒューゴと契約結婚をする。
ヒューゴ・タラン:公爵。黒髪に赤い目。ルシアと契約結婚をする。
ジェローム:執事。ファビアンの兄。
ファビアン:補佐官。ファビアンの弟。
フィリップ:男爵。タラン家専属の主治医。タラン家の血筋を絶やさないことを目的としている。
ミシェル・コルジャン;伯爵夫人。社交界の教母として名高い。ルシアの指南役。
ケイト・ミルトン:ルシアの友人。コルジャン伯爵夫人は大叔母。
ノルマン:小説家。アイディアをルシアから提供してもらう。
クェイズ・ヘッセ:皇太子。
ソフィア・ローレンス:ヒューゴの元恋人。別れの印として、黄色のバラの花束を渡される。
ロイ・クロチン:タラン公爵の右腕。狂犬という異名を持つ。
ディーン・ヘバ:タラン公爵家の騎士。
ダミアン:ヒューゴの息子。現在8歳。
エリオット・カリス:騎士団長。
ファルコン:伯爵夫人。結婚前まではヒューゴの愛人だった。
バートン:伯爵。ルシアの夢の中での夫。

119話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- デビッドの初恋
デビッドは姉に会うために王宮にやって来たが、彼⼥がしばらくの間不在で、ゲストの世話をしていると聞いた。
座って待つのは退屈だったので、彼は姉を探しに⾏くことに。
ローズ宮殿にいると聞き、デビッドはゆっくりとそこへと向かう。
少し前に叱責されたことに腹は立てていたが、姉と疎遠にはなりたくない。
⼥王であり将来の王の妻である姉との関係が悪かった場合、苦しむのはデビッドだけなのだから。
「姉さんはまだ私を⼦供として⾒ているが、それは時間の問題でしょう。いつの⽇か、彼⼥は私を見直すはず」
王が重要な⽬標を実⾏するためには、彼の側に信頼できる誰かがいなければならない。
デビッドはその最有力候補だろう。
戴冠式の後、クェイズは本格的に多くのことを始めた。
デビッドは、自分が重要な任務を担当することに前向きに⾃信を持っていたのだ。
そしてその時の準備として、彼は自分の周りに熱⼼で若い才能を集めている。
⾃分の努⼒がいつか明らかになると固く信じて。
ローズ宮殿に近づくと、強い⾹りに包まれた。
ローズ宮殿は王の最も愛された⼥性に与えられることになっている。
ここは、故王の⽣涯を通して空だった。
「戴冠式が終わったら、ローズ宮殿は私の妹のものになるでしょう」
デビッドは、王⼥がローズ宮殿に⼀時的に滞在したと聞いていた。
「そしてその王⼥はタラン公と結婚した」
タラン公爵の影響はどれほど⼤きいのだろうか。
王⼥がローズ宮殿に住みたいと懇願したことは明らかでしょう。
「尻軽の王⼥が・・・」
デビッドはタラン公爵に関連するすべてのものを軽視した。
少し気が散っていたので、間違った道を進み、⼊り⼝ではなく庭に入ってしまう。
突然、強風が吹いた。
床に積まれた花びらが渦潮になり、デビッドに向かって⾶ぶ。
⾵から⾝を守るために、彼は顔を⼿で覆い、⽬を細めた。
ようやく目を開いたとき、足元に帽⼦を発⾒する。
帽⼦はレースで豪華に装飾されており、間違いなく⾼貴な⼥性のものだった。
デビッドは帽⼦を⼿に取り、頭を上げて⽴ち上がる。
そして彼は凍りついた。
⾶んでいる帽⼦に慌てていた⼥性は、デビッドの⽅を向く。
⼥性のドレスは、⽇光を浴びた湖の⽔⾯のように輝いていた。
⽇光は彼⼥の⽩い肌を通り抜けているようで、それはすぐに消えるかのように澄んでいる。
彼⼥の⾚い唇は、満開の⾚いバラの花びらの中で際⽴っていた。
バラ園の幻想的な景⾊、花の⽢い⾹り、⽇光と柔らかな⾵によって作られた雰囲気は、信じられないほど彼女に合っていて、デビッドにとって、それは確かに⼀⽬惚れだったのだ。
デビッドは⼥性に近づく。
彼の心臓は初恋を経験している10代の少年のように鼓動していた。
⻑年の結婚交渉に成功した婚約者の顔はすでに消えている。
⼥性の隣には⼥中がいたが、⼥中は完全に無視されていた。
デビッドは⼥性から⼀歩離れて⽴ち⽌まり、丁寧に帽⼦を差し出す。
「美しい貴族の⼼を持った帽⼦が私の⾜元に⾶んだので、お返しします。その⼼を握らせてもらえませんか?」
ルシアは帽⼦を受け取り、⼩さな笑い声をあげる。
少しも⾚くなることなく、どうしてそんな恥ずかしいことを言えるのだろうか?
露⾻に誘われたのは初めてだったので、ルシアはただ笑っていた。
広々としたバラ園を⾒学したかったので、⼥王の同意を得て散歩していたのだ。
その時、突然の突⾵が帽⼦を吹き⾶ばす。
⾒知らぬ男が帽⼦を⼿に取って近づいたとき、彼⼥はさらに驚いた。
メイドと⼥王が置いた侍⼥と⼀緒だったので安⼼はしたけれど。
彼⼥は、邸宅の外で⼀⼈になってはいけないというジェロームのアドバイスを覚えていたのだ。
(この種の予期しない状況が起こる可能性があるから)
ルシアはジェロームに感謝する。
「帽⼦を返してくれてありがとうございます」
ルシアは状況⾃体がおかしいので笑ったが、デビッドの⽬には彼⼥が自分に笑顔を与えているように⾒えた。
「あなたの声も美しいです。私はラミス公爵家のデビッド・ラミス伯爵です」
デビッドが⾃⼰紹介したとき、ルシアは夢の中での出来事を思い出す。
ラミス公爵家の⻑男。
パーティーで何度か彼に会ったことがある。
彼はタラン公爵に劣らず、信者と⼀緒にいた。
⼆⼈の男が同じ⽇にパーティーに参加する機会はあまりないが、集まる日、群衆は二つに分かれていた。
デビッドはいい⼈のように振る舞ったが、傲慢な男だ。
タラン公爵の傲慢さが他⼈を気にせずに⾃信を持っていたとしたら、デビッドの傲慢さは彼の⾜元で他⼈を踏みにじること。
それは純粋にルシアの主観的な視線ではあるのだが。
いずれにせよ、ルシアはデビッドの笑顔を⾒たとき、いつも不快感を覚えていた。
たまたまデビッドを見かけた事がある。
しばらくの間⼈々の喧騒を避けて休むために隅に⾝を隠していた時のこと。
[何?本当か?]
声の主はデビッドだった。
彼は何人かの人々と一緒にいた。
[⽗さんが本当に?]
[はい・・・]
⻭ぎしりの⾳が聞こえた。
そして、ルシアはデビッドのひどく歪んだ顔を⾒たとき、ショックを受けて再び⾝を隠したのだ。
彼の殺⼈的な表情は、いつもの笑顔とは完全に異なっていたから。
これは、マートン伯爵との結婚が終わる少し前に起きた出来事。
その後、ルシアは再びメイドとしての⾼等社会のニュースを知り、ラミス公爵が⽼齢で亡くなり、デビッドが爵位を受け継いだと聞いた。
故ラミス公爵の次男が事故で亡くなってからしばらく経ったと聞いたとき、なんとなく不思議に思った。
メイドとしての仕事を辞めてから時間が経ち、ある噂を聞いた。
デビッドが反乱を企て、彼らの家族を⼀掃したと。
その後どうなったのかは知らない。
「あなたに会った瞬間、バラが⼈に変わったと思いました」
遠い未来に何が起こるかを回想していたルシアが現実に戻る。
夢の記憶が重なり、⽬の前の男の印象が変わった。
(おそらく、彼は私が誰であるかを知っていて、行動しているのでしょう)
自分に近づいているデビッドの意図に疑いを持っていた。
「過⼤評価ですわ」
「誇張ではありません。私はあなたのような美しさを⾒たことがありません。あなたの⾼貴な名前を聞いてもいいでしょうか?」
「・・・」
ルシアの沈黙はデビッドの⼼を苛立たせた。
「私はあなたの⾼貴な美しさに⽬が眩んでいます。ちょっと散歩をしませんか?薔薇の⾹りをたっぷりと取り⼊れて、少し開放していただけるのを⼼から楽しみにしています」
デビッドは積極的な⻘年だ。
⼥性に対して愛を⼤胆に告⽩することに躊躇しない。
その⾒返りに、彼の情熱はすぐに冷めやすくもあるのだが。
デビッドはこれまで⼥性に拒絶されたことがなかったので、⾃信に満ちていた。
本質的に、彼はゴージャスな美しさよりも、純粋でエレガントなタイプの美しさを好んでいる。
目の前の⼥性は、彼の好みに完全に合っていた。
デビッドは⾃分の気持ちに夢中になっていたので、自分を⾒ている視線があることに気づいていなかった。
ヒューゴと出会う前に、デビッドと出会ってしまったルシア。
厄介な男性に一目惚れされましたね(汗)
自分の美しさに自信のないルシアは完全に疑っていますが(笑)
ここでヒューゴが登場したら、デビッドは殺されてしまうのでは?



