こんにちは、ツバサです。
【目覚めたら怪物皇太子の妻でした】を紹介させていただきます。
今回は123話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

ある日、目を覚ますと『野獣と令嬢』という成人向け小説のキャラクター、アンシアになっていた私。
原作のストーリーでは、婚約者である皇太子ブレイクの顔にショックを受け自殺をしてしまい、その後ブレイクも心を閉ざしてしまうという救いようのないものだったが・・・
作中での一番の推しはブレイクだったんだから・・!
これって私がブレイクの暗い幼少期を変えるチャンスかも??
しかし、そう意気込んだ先で待っていたのは・・・?
アンシア・ベラシアン:物語の主人公。皇太子妃。ダイアナの腹違いの姉。
ブレイク:呪われた怪物皇太子。
リチャード:小説の主人公。
ダイアナ・ベラシアン:物語のヒロイン。
メリッサ:アンシアの専属メイド。
エドワード:ブレイクの護衛騎士。
テステオン:皇帝。
カシル:公爵。ブレイクの叔父であり、リチャードの父親。
銀漢:皇帝直属の密偵。猫に変身できる。

123話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- side セルファニア④
私はその言葉が聞きたかったんだ・・・。
私はフィリップからの謝罪を望んでいた。
私はフィリップが彼の過ちについて謝罪することを望んでいた。
フィリップがこの世界からいなくなったとしても、私はリチャードからそれを聞くことができることを望んでいた。
床に倒れるとまるで私を慰めようとしているかのように、光が私を取り囲む。
マクルは私の力、私の記憶と感情の断片の組み合わせ。
すべてを受け入れる準備ができたとき、私の断片が逆流し始める。
しかし、私の心の最大の部分を持っていたシェルは、私に吸収されることを拒否していた。
シェルは大きな円を描き空間を作った。
その中にはアンシアとブレイクの姿が。
ブレイクは躊躇うことなくアンシアに薬を与えた。
その選択で彼はすぐに命を失うにもかかわらず、彼に恐れの兆候は見られない。
彼の考えはアンシアを救うことだけ。
その光景を見たとき、涙が私の顔に降り注いだ。
本当は謝りたかった。
ラオンテルに謝りたかった。
「自分を救ってくれてありがとう」と。
復讐なんて望んでいなかった。
誰も殺したくなかった。
私が本当に望んでいたのは謝罪ではなく、むしろ許したかった。
私はフィリップを許したかった。
過去から解放されたかった。
本当は分かっていた。
ラオンテルと皇太子の関係が、私とフィリップとは異なっていたことを。
彼らの愛は浅くない。
結局のところ、そもそもフィリップは私を愛していなかった。
同じ関係であるはずがない。
ラオンテルと皇太子の愛は真の愛なのだから。
それを認めたくなかったから、私は子供のように自分の見解を主張し続けたのだ。
自分の唯一の友人を守る必要があると自分に言い聞かせ、真の愛のようなものはないことを常に強調したのだ。
ラオンテルが自分のように騙されることを許すことができなかった。
けれど、本当は分かっていた。
自分を傷つけたのはフィリップ。
そして、私が彼に騙されて彼に力を渡したのも私のせい。
散らばっていたすべての光が入ってくる。
私は全てを思い出した。
感情が元に戻るが、もはや立ち上がる力もない。
「ごめんなさい、ラオン・・・。本当にごめんなさい・・・」
「ごめんなさい・・・、ごめんなさい・・・」
どこかで叫び声が聞こえた。
それはセルの声。
声の方向を見ると、彼女は地面に座り込み悲しそうに泣いている。
私はもはや彼女からの狂気と痛みを感じることができなかった。
千年前のセルのよう。
「セル・・・」
「ラオン、ごめんなさい。本当にごめんなさい・・・
セルの顔の左側を覆っていた傷はなくなっていた。
彼女の顔、声、表情は千年前と同じ。
(元に戻ったの?)
「ラオン、ラオン・・・」
私はセルを抱きしめた。
「セル、泣かないで」
「ごめんなさい、ごめんなさい」
セルは謝り続けていた。
彼女は心から私の許しを求めていた。
彼女の痛みと孤独を感じる。
「セル、私はいつもあなたのそばにいます。私たちは永遠に友達です」
「・・・ありがとうございます。ラオン、本当にありがとうございます」
彼女は泣きながら私を抱きしめた。
「私はあなたに酷いことをしました・・・。本当にごめんなさい」
セルは何度も何度も謝罪した。
セルの夢を見た。
彼女は私に何度も謝っていた。
夢の中の彼女の声を今でも覚えている。
けれど、それは夢のようには感じられない。
本当に起きた出来事のように思える。
ゆっくりと目を開けると、暖かい朝日が肌に降り注ぐのを感じた。
ここはアモリア宮殿だ。
なぜ私はここで寝ていたのですか?
何かを思い出す。
ブレイクは私をアンシアとして認識して、私たちはキスをしました。
あの時、ブレイクにたくさんのことを言いたかった。
「彼がいなくて寂しかった」って。
しかし、突然、熱が上がり、意識を失ったのだ。
ブレイクは私をとても心配していたに違いない。
大丈夫だと彼に言わなないと。
急いで起き上がると、ブレイクが床に横たわっているのが見えた。
「ブレイク!」
声を出せることに気づいたが、今は気にしていられない。
急いでブレイクを抱きしめる。
「ブレイク!ブレイク!」
なぜ彼はここにいたのですか?
気を失っている間に何が起こったのですか?
ラクシュルを失った時と同じように、ブレイクを再び失ってしまうの?
「ブレイク、起きて!起きてください!目を開けて!」
必死に声をかける。
ブレイクが地面に倒れたのを見て、私が感じた痛みは私の差し迫った死とは比べものにならないほどだ。
窒息し、全身が燃え上がっていくような感覚に。
突然、暖かい手が私の体を包み込んだ。
「アンシア、泣かないで」
ブレイクは目を覚まし、彼の手で私の涙を拭ってくれた。
「ブレイク、大丈夫なのですか?なぜ倒れたの?体調は?」
「アンシア、泣かないでください。何でもありません。寝ている間にベッドから落ちただけです」
「え?」
ベッドから落ちた?
そんなはずがない!
信じられなかったのでブレイクを睨みつける。
ブレイクは鼻を鳴らして私を抱きしめた。
「妻と一緒に寝るのは久しぶりでしたから、緊張していたに違いありません」
「本当に?」
「ええ」
彼は私の手にキスをした。
ブレイクがキスした手は驚くほど手付かずで、傷跡は見られない。
え!?
傷跡はどこに?
そういえば、ブレイクが倒れたのを見てショックを受けたので気づかなかったけど、私は今話すことができていた。
髪は金色。
鏡を見る。
反射する女性の姿はブロンドの髪とエメラルドの瞳。
それは私。
それは私の元の体。
「ブレイク、帰ってきました・・・」
「アンシア、遅刻です」
ブレイクは明るく笑ったが、彼の目には涙が。
「あなたはもっと早く戻ってくると言っていました」
「ごめんなさい」
ようやく私は戻ってきたのだ。
私が去ってから7年後、私の体と魂は完全に戻ってきた。
涙を流したとき、ブレイクは再び私を抱きしめてくれた。
・
・
・
私たちは長い間、お互いの抱擁でベッドに横になっていた。
子供の頃、ブレイクは私の抱擁に包まれていたが、今では代わりに私が彼の腕に覆われている。
「アンシア、ごめんなさい。もっと早くあなたに気づいたはずです」
「謝らないでください、あなたは私を認識してくれました」
私が必死に否定したにもかかわらず、ブレイクは私を認識してくれた。
彼はセルに会い、私が経験したすべてを見たと言った。
7年間闇の扉を彷徨い、私が自分自身を救うというセルの申し出を拒否したことも。
「アンシア、全ては私のせいです」
「そんなこと言わないで、ブレイク・・・」
「ですが・・・」
ブレイクは自分のせいにしようとしていた。
彼の手を握って、「これからは、お互いに罪を犯さずに先に進みましょう」と優しく告げる。
私は彼に謝罪し続けてほしくなかった。
ブレイクは何も悪いことをしていないので、彼が謝罪する理由はないのだ。
彼の肩に頭をもたせ、部屋を見回す。
本棚のタイトルをいくつか読んでみると、意外にも古代の言葉だけでなく、帝国の言葉も読めることが分かった。
痛みもまったく感じず、咳も出ない。
目を閉じると、光の力が体に流れるのを感じた。
その光は7年前よりずっと強い。
セルは私に彼女の祝福を与えただけでなく、彼女は私に彼女の強さのいくらかも与えたようだ。
今、私は死を恐れたり、ブレイクの側を離れたりする必要はない。
けれど、私はまだ一つのことを心配している。
「ブレイク、本当に大丈夫ですか?」
「え?」
「あなたの体には本当に何も起こりませんでしたか?」
倒れた後、ブレイクがセルに会ったと聞いたとき、不安になった。
セルは私に謝っていたけれど、あれが本当なのかどうか分からない。
その上、私たちの関係に関係なく、彼女はブレイクが好きではなかった。
「アンシア、私は夢を見ました」
「夢?」
「はい、光の女神が現れ、あなたに会うように頼んでいました」
二人とも同じ夢を見たので、あれは夢じゃなかったのかもしれない。
「彼女はまた、彼女に代わって私の人生の残りの間あなたを保護するように私に頼みました。もし私がそれをしなかったら、彼女は本当に私を殺すだろうと言いました」
「彼女は他に何と言いましたか?」
彼女はブレイクに彼の人生を求めたはず。
「何も言っていません。彼女は私にあなたに親切だと言っただけです」
「本当に?」
「はい。そうでなければ、彼女は私の力をすべて奪ったはずです」
「それなら、あなたは本当に私を優しく扱うべきですね」
冗談を言ったとき、ブレイクが私の手をしっかりと握る。
「私はあなたに親切になります。二度とこの手を離すことはありません」
私たちが手をしっかりと握りしめたとき、彼の指は私の指と絡み合った。
「ブレイク、愛しています」
ローズの時はいつも言いたかったことを照れながら囁く。
今、私は言いたいことは何でも言うことができた。
ブレイクは私の突然の告白に驚いて、しばらく沈黙する。
しかしすぐに、彼はいたずらっぽく微笑んだ。
「何って言ったのですか?よく聞こえませんでした」
「・・・」
彼の美しい笑顔とは対照的に、彼の口から出てきた言葉には遊び心が。
「・・・愛してます」
もう一度言うのが恥ずかしかったので、声が小さくなる。
「もっと大きな声で教えてください」
「・・・」
「アンシア、もう一度言ってください」
ブレイクは指で私の下唇に注意深く触れた。
彼のいたずら好きな表情は消えていたが、代わりに彼の目には獣のような表情に。
「ブレイク、愛してます」
その瞬間、私たちの唇は重なり合う。
昨日と同じように甘いキスで。
ハッピーエンド!
ここで終わりでいいでしょう!
セルファニアの安否も心配ですが、彼女にも救済を!
ブレイクの体は本当に大丈夫でしょうか?
残るはリチャードの処遇ですね。



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