こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は97話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

97話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- お姉さん
「ルール、私は本当に大丈夫です」
「・・・」
「こんな呪い、いくらでも乗り越えられる」
「・・・」
「あなたさえそばにいてくれたら・・・」
私はカリックスの瞳に満ちた自分の姿を覗き込んだ。
悲しそうな顔。
それが胸が痛むようで、カリックスの顔が歪んだ。
私は無理やり微笑む。
彼を苦しめたくないから。
石鹸のついた手で彼の手の甲を覆う。
そして、彼の手のひらに頬をもたげるように首を傾けた。
カリックスは私をじっと見つめ、慎重に唇を重ねてくる。
あまりにも柔らかくて優しいキスなので、一瞬涙が出そうだった。
私は彼の頭を抱えて襟首を撫で下ろし、もう少し下に手を移して彼の広い背中と胸に触れる。
カリックスは微笑みながら唇を離し、私の耳元に向かって意地悪そうに言った。
「これ以上待てないのですが」
私は呆れて彼の肩を軽く叩く。
あんなに痛かったのに、今も大変なくせに。
「愛を分かち合うことも休息の一種だと思ってくれませんか?」
「とんでもないこと言わないでください」
「一緒に洗いましょう、ルール」
カリックスが私を後ろから抱きしめながら囁く。
彼の息づかいが耳元を掠めると、背筋に鳥肌が立った。
私は苦しそうなため息をつく。
諦めたまま頷くと、それを承諾と受け取ったカリックスは私の首筋に唇を埋めて笑い出した。
気絶するように眠りについた。
目が覚めてみると、薄暗い夜明け。
微かに入ってくる光が窓越しに染み込んでいる。
昨夜酷使されて赤みが残った体を見下ろした。
これじゃあお風呂に入った甲斐がないじゃん。
また洗わないと。
ため息をつきながらガウンを羽織ると、突然伸びてきた手が私の腕を掴んで引っ張る。
カリックスはシーツの上に横たわるとすぐに私の体をしっかりと抱きしめた。
「起きてたんですか?甘えるのはやめてください」
「不可能です」
「子供でもないのですから・・・」
「あなたの前ではひたすら若くなるようです」
「カリックス、あなたは私より2歳年上ですよ?」
「本当に残念です。年下に生まれるべきだったのに。そうすればルールにすごく甘えて、お姉さんとも呼べたはずなんですけどね」
「・・・」
私はカリックスが姉と呼ぶ光景を想像して、背筋に鳥肌が立つのを感じてやめた。
「二度とそんなことを言わないでください。鳥肌が立つから・・・」
「ふむ・・・」
カリックスが妙な表情で私を見下ろす。
彼はいつの間にか私の上に乗っていた。
な、何?
不吉な兆しを感じ、そして、その直感は的中する。
「・・・お姉さん」
「もうっ!やめてください!」
クッションを手に取りカリックスに投げるが、彼は憎たらしくも全部避けてニヤリと笑った。
それから楽しそうな声で話す。
「まさにこの反応を望んでいました」
「・・・本当に性格が悪いですね」
私は震えながら彼を睨みつける。
頭の中で「お姉さん」と呼ぶカリックスの声が絶えず聞こえてきた。
「こんなに可愛い反応を見せるから、ずっと苛めたくなります」
「やっぱり、サディストだったわ・・・」
私を監禁してでもそばに置きたいと言った時から気づくべきだったのに!
「近くいこないでください。今日は近接禁止です」
「たかがお姉さんと一度呼んだくらいで・・・」
「二度言ったら一週間会いません」
すると、カリックスは考えただけでも苦しそうな表情を浮かべた。
「それは絶対にいけません」
「じゃあ、お姉さんと呼ばないでください」
「はい。奥様が命じたとおりにしましょう」
彼は私のそばに近づき、唇に軽くキスをした。
「・・・体の調子はどうですか?」
カリックスをそっと見上げながら尋ねると、彼は私の頬を撫でて穏やかな様子で答えた。
「大丈夫です」
「・・・」
確かに、昨日よりはずっと元気そうだ。
しかし安心できない。
いつまた発作が起こるか分からないのだから・・・。
発作が起きるたびにセアの助けを受けなければならないなんて、それは嫌だ。
セアはどこか陰険に感じられた。
まだ推測に過ぎないが、なぜか彼女はカリックスの体内に侵入した魔気をわざと残したように思える。
天下の神女様が魔気を全部浄化できなかったって?
どうも怪しい。
もしかしたら発作を利用してカリックスを縛っておく心算なのかもしれない。
(申請してみないと。カリックスのために、神官を派遣してもらえるのかどうか。邸宅に常駐している神官がいれば、セアが来る必要もないだろう)
他の誰でもないロチェスター大公なのだから、そのくらいは可能じゃないのかな?
セアが自分で来ると言って出ることもできるが、あえて神女様に迷惑をかけることはできないと断るつもりだ。
さらに、大神殿と神女が皇太子を支持すると公表した状況。
セアがロチェスター大公邸に滞在するとしたら、政治的影響は大きいだろう。
だから大神殿はセアを引き止めようとするだろうし、皇太子側もセアに否定的なサインを送るはず。
(墓穴を掘ったわね。今がカリックスのそばにいる絶好のチャンスなのに、よりによって皇太子を支持したため、それができなくなったのだから)
神官を派遣することができても、根本的な解決にはなっていないですよね・・・。
何とかして解決方法は見つからないのでしょうか?





