こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は85話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

85話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 夏の舞踏会
「そうね、最近は大丈夫よ」
影の消えた場所を睨みながらセアは唇を噛み締めた。
午前に開かれた剣術大会で、和気藹々としていた彼らの姿が忘れられない。
指に刺さった棘のようにしきりに気になった。
「それにしても、呪いを解く術はない」
「あの子」が自分が誰なのか分からない以上だ。
そしてその前に、セアは手を使うつもりだった・
この前は失敗したが、次は必ず。
彼女の黒い瞳から否定的な感情が沸き起こる。
嫉妬、憎しみ、恨み・・・、そして剥奪感。
いつからだったかな?
そのあらゆる感情に囚われ、抜け出せなくなったのは。
「どうせ取り返しがつかない」
自分の前に広がる道は一つだけ。
セアは拳を握りしめた。
舞踏会の夜は光に満ちていた。
皇城で舞踏会が開かれる日には、平民たちもささやかにパーティーを楽しんだ。
そのため、街は普段よりずっと明るい。
窓越しに街の風景を見物していると、いつの間にか皇城に着いた。
私はカリックスの手を取り、馬車から降りる。
ラティーはアリスと一緒に邸宅に残った。
ラティーも舞踏会に来たがっていたが、6歳の子供が参加するには早い席だ。
そして、ラティーは来ない方がいいかもしれない。
昔から貴族の社交界とは、口説に満ちているところだから。
ラティーの耳をあえて汚す必要はない。
「前よりずっと華やかになったようですね。帝都近辺は日照りで大騒ぎなのに、こんなにも贅沢だなんて」
「皇帝陛下が晩年に老亡が召し上がったのかもしれませんね。それでもエドワード皇太子に皇位を譲っていないのを見ると、まだ私利分別力は残っているようですが」
カリックスがルーベンス宮殿に私を導く。
私はあちこちに華やかな装飾が飾られた庭を見ながらゆっくりと歩いた。
今夜、夏の舞踏会が開かれるルーベンス宮殿は、普段は展示会場として使われる建物だ。
元々は前皇后が使っていた離れだったが、前皇后の死後、彼女が集めていた美術品を展示するのに使われるようになった。
ルーベンス宮殿には著名な芸術家が残した数多くの力作が所蔵されている。
中にはオリオンバルザックの「四季塔の中で春の塔」もあった。
久しぶりにその絵を見ることができると思うと少し浮かれて、私はいつもより速い足取りで階段を上がる。
そしてついにルーベンス宮殿の回廊に入ると、待ちわびていた絵に向き合うことができた。
「ルール、あなたはこの絵が本当に好きなのですね」
「えっ、知ってたのですか?」
「私があなたについて知らないことがあると?」
カリックスは額にそっと流れ落ちた私の髪を整え、ニッコリと笑う。
私は頬が熱くなって彼を見つめ、首を傾げた。
この人、最近は本当によく笑うようになったのよね。
「今日はアレクシーナも参加するのでしょうか?最近は忙しくて顔も見れなかったので」
「当然出席するでしょう。エドワード皇太子も現れるのだから。彼女の性格上、皇太子だけが注目されるのを黙って見ているわけにはいかないはずです」
「ふむ、確かに・・・」
舞踏会場がだんだん近づいてきた。
弦楽器が作り出すハーモニーと人々の話し声が次第に鮮明に聞こえてきて、香水の匂いと花の香りが濃くなった。
やがて、私たちは舞踏会場の大きな門の前にたどり着く。
両側に立った騎士二人が黙礼をしてドアを開け、招待状を確認した侍従が私たちの到着を知らせた。
「ロチェスター大公殿下、そしてエクレイ侯爵令嬢がいらっしゃいました!」
会場に入ったばかりの瞬間には、華やかなシャンデリアの光で前がよく見えなかった。
眉をひそめていると視野がだんだんはっきりしてきて、大きなホールの中の人たち皆が私たちに注目しているのが見える。
一気に視線を浴びたせいで、私は危うくしゃっくりをする所だった。
しかし、すぐ心を落ち着かせて微笑む。
貴婦人たちは扇子で口元を覆い、紳士たちは頭を下げたまま何かを囁いたが、それに気を使わないように努める。
良い話であれ、悪い話であれ、勝手に騒いでいればいいのだから。
(今日、私は最高に堂々とするのだから)
じっと深呼吸をしていると、こっそりシャンパングラスが差し出された。
どうして喉が渇いているのが分かったの?
私は笑顔でカリックスを振り返った。
「ありがとう」
愛情に満ちた目で彼を眺めると、カリックスは満足そうな笑みを浮かべながら言った。
「この頃、あなたのおかげで私がどれほど幸せなのか、言葉では言い表せませんね。どうやら今日は無理をしないで早めに帰ったほうがよさそうです」
「早く帰って何をどうするつもりですか?」
悪戯っぽく尋ねると、カリックスは頭を下げて私の耳元に囁く。
「夏用に交換した新しい寝具の耐久性の実験も兼ねて・・・」
私は小さく笑い彼の胸を軽く叩いた。
「喜ぶと思ったのですが」
「残念。全然良くないです」
「それは本気ですか?」
「そうですね。当ててみてください」
挑発するように言うと、カリックスの瞳が暗く輝いた。
「今すぐ屋敷に帰りたいですね」
セアの暗躍が気になります。
舞踏会で何かアクションを起こすつもりでしょうか?





