こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は84話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

84話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 優勝
「ロ、ロチェスター大公殿下の・・・、しょ、勝利です!」
今大会の審判であるキャバン伯爵が叫ぶと、静寂が崩れ、ざわめきと歓声が相次いで聞こえてきた。
みんな席から立ち上がって拍手をしたが、何人かは皇太子の顔色を伺っている。
皇太子は怒りに満ちた顔で依然としてカリックスを睨んでいたが、カリックスは彼に向かって余裕を持って挨拶し、席を立った。
そして、こちらにゆっくり近づいてくる。
だんだん近づいてくる彼を眺めていると心臓がドキドキしてきた。
緊張したせいか、思わず口を覆って咳払いする。
そんな私の姿を見て、カリックスはニヤリと笑う。
やや斜めの笑みがこぼれたハンサムな顔に思わず胸が震えた。
彼を惜しみなく愛することを決心した後、この頃私の心は自分でさえどこに行くのか分からないほど暴走している。
「ただいま戻りました、奥様」
「お帰りなさい、あなた」
私は瞬きしながら答えた。
カリックスは優しく微笑んでラティーを見る。
「そして、ラティー」
「パパ!本当に、本当に凄かったよ!」
席から飛び起きたラティーがカリックスに向かって駆け寄った。
だが手すりに遮られ、つま先立ちでカリックスを見上げるのが精一杯だ。
泣き出しそうなラティーをアリスが抱える。
その時になってようやくカリックスと目線の高さが合ったラティーが明るく微笑んだ。
「パパ、おめでとうございます」
そう言ってラティーがカリックスの頬にキスをする。
カリックスはさっきまでの殺伐とした表情が嘘だったかのように明るく笑った。
そんな彼を盗み見る周辺は静かなままだ。
「カリックス」
私はカリックスを呼んで近づく。
彼の青い瞳が私に向かうと、私たちを睨んでいる皇太子やセアの視線などはどうでも構わないようになった。
彼らの存在は塵ほどの痕跡も残せず、脳裏から消える。
「優勝、おめでとうございます」
彼の頬にそっとキスをして退こうとしたが、カリックスは私の肩をギュッと掴んだ。
次の瞬間、私は驚いて固まってしまう。
暑い空気に少し荒れた唇が触れ合ってきたからだ。
カリックスは私の首筋を優しく包み込み、引き寄せた。
頭の中が真っ白になったまま、私は彼のキスを受け入れる。
彼が静かに口内を掻き回している間、私は何も考えられなかった。
とうとう彼が唇を離し、熱気で鮮やかな青い瞳に出会った瞬間、私はハッとなる。
「カ、カ、カリックス・・・!」
私はどもりながら彼の名前を呼び、その場でよろめく。
カリックスは私の頬に唇をくっつけて楽しそうに笑った。
「みんな見てるじゃないですか!」
彼の胸を押さえながら囁くと、カリックスはぼんやりと首を傾げる。
「もうすぐ結婚する仲なのに、何が問題なのですか?」
「それ、本気で言ってます?」
非難の声にもかかわらず、カリックスはただ笑ってばかりいた。
何がそんなに嬉しいのか。
「ハンカチを貰えると思ったのですが」
「あ、あなたがキスをしたせいで・・・」
「うっかりしたんです」と呟きながら、手首に巻いていたハンカチを解く。
ハンカチはカリックスの瞳と同じ青色で、刺繍は金糸で編んでいる。
それを彼の剣の取っ手に縛ると、かなり最もらしく見えた。
「本当に・・・」
本当に結婚した仲みたい。
私は赤くなった顔を慌てて隠す。
「ありがとう、ルール」
「何がですか?」
周りから私たちを見ながらヒソヒソ話す声が聞こえたが、悪い話ではなかった。
大半が私たちを羨ましがっているようだ。
私は赤くなった頬を手で覆って席に戻る。
そしてアリス、ラティーと一緒に授賞式を見守った。
皇帝の祝賀も辞を白々しく聞いていたカリックスは、なぜか花冠を受けた瞬間に顔が明るくなる。
その理由は間もなく分かった。
授賞式が終わるやいなや、私たちの方に走ってきたカリックスがラティーに花冠をかぶせてくれたのだ。
「ありがとう、パパ!」
ラティーのキスを相次いで受けたせいか、カリックスはとても幸せそうな表情を浮かべている。
私は笑顔で二人を見つめていた。
私たちを取り巻く空気が暖かく感じられる。
「それじゃあ、これから舞踏会の準備をしに行きましょうか?妻」
「・・・そうしましょうか」
「妻」と呼ばないでと言おうとした私は、ため息をついた。
そして彼が差し出した手をそっと握る。
カリックスは私の手を優しく包みながら言った。
「今夜最も美しいレディはあなただと確信しています」
「まだ飾り付けもしていないのに」
「あなたの夫の財力は皇帝も舌を巻くほどではないですか?ルール」
「もう夫ですか?」
「何を今更」
私は首を横に振りながら笑う。
「一体どんなドレスに宝石を用意したのですか?どれだけ驚かせるつもりなの?」
「そうですね、それほど驚かないでください。結婚式は、それよりずっと派手ですから」
彼の話に、私は冗談のように答えた。
「急に結婚式が怖くなってきました」
「それは困ります。その日、あなたは世界の誰よりも美しく、幸せでなければならないのだから」
私はそっと微笑んで言った。
「美しいかどうか分かりませんが、今でも十分幸せです」
「もちろんあなたは美しいです。そしていつも幸せです。私がそうしますから」
カリックスは自信満々に話し、私の手をさらに強く握る。
その断固した言葉に、私は心の奥底に息を殺していた不安さえ消えるような気がした。
私は愛情のこもった目で彼を見つめながら尋ねた。
「あなたは、カリックス?」
「私は当然・・・」
雪を溶かす日差しのような笑みが彼の顔に浮かんだ。
「あなたが、そしてラティーシアがそばにいるだけでも十分です」
私はこの瞬間を心に刻み込んだ。
永遠に忘れずに保管できるように。
「私もあなたがいて幸せです」
ルールがカリックスを受け入れてからの関係が最高過ぎます!
3人の関係がいつまでも幸せだと嬉しいですね。





