こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は83話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

83話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 剣術大会
二日後、予定通り剣術大会と夏の舞踏会が開かれた。
剣術大会には爵位貴族が参加するのが原則だったが、家主が老衰して挙動が不便だったり、適当な後継者がいない場合、家門の騎士が代わりに出場することもできる。
そういう理由以外にも、ただ「出たくなくて」あるいは「危ないのは避けたいから」などの理由で直接参加せずに騎士を出すケースも多い。
もちろん、カリックスは騎士を選ばずに直接参加した。
剣術大会くらいなら、彼にはウォーミングアップ程度だから。
ロチェスター大公家に従うアインズ騎士団は、それがかなり不満な様子だ。
「私たちはいつ頃実力を発揮できるのですか、殿下?殿下が90歳になった頃ですか?」
「殿下はその時も元気そうですが・・・」
「確かに」
「ところで、チェドワース侯爵は今回も棄権なのか?」
「棄権ではないよ。騎士が代わりに出るのだから」
私は騎士たちが集まった兵舎から離れた観客席に座る。
そばにはラティーとアリスが。
私たちの護衛を引き受けたグランデールとメイドのジャネットは後方に立っていた。
黙って座っているとすぐに試合が始まる。
私の手首とカリックスの手首には同じハンカチが巻かれている。
セアの前でカリックスと親しい姿を見せつけるためと思うと気分がいい。
セアは大神官および枢機卿と並んで向かいの上座に座っており、その右側は皇帝と皇后、アレクシーナ皇女の席。
アレクシーナは私と目が合うと軽くで目で挨拶した。
私は笑顔で応えて競技場に視線を移す。
セアの鋭い視線が感じられたが無視した。
雲一つなく晴れた5月の空の下、キラキラ輝く日が照りつける競技場は熱気に満ちている。
大会の最初の順番は、チェドワース侯爵家の騎士と皇太子。
どう見ても、チェドワースの騎士がわざと負けた試合だったので、ひどく面白くなかった。
その次はカリックスの試合。
彼が活躍するたびに人々は歓声を上げ、私はその光景を見て内心喜んだ。
私の愛する人はこんなに凄いと、自慢できる感じというか。
大会が終盤になると、観衆のざわめきはさらに大きくなる。
皇太子とカリックス、二人の決勝戦が行われる予定だからだ。
「当然大公殿下の勝利じゃない?」
隣の席でアリスが見る価値もないと呟くと、皇太子の視線が私に向けられた。
皇太子の濁った紫色の瞳が反射光を浴びながら奇異な光で輝いている。
その瞬間、鳥肌の立つ感覚が全身を巻き込み、思わずビクッとした。
皇太子の視線がそっと移ってラティーに触れると、私は彼の目玉を刺してしまいたい衝動さえ感じられた。
(できるなら、私があの場に立ちたい)
間違えたふりをして皇太子の脛を蹴飛ばすことができたらどんなにいいだろうか。
しかし皇太子と対峙して立っているのはカリックスで、私は全力を尽くして彼を応援するしかない。
私の代わりにあのろくでなしを倒して!
やがてラッパの音が鳴り、決勝戦が始まった。
カリックスは私と目を合わせ、ゆっくりと微笑んで剣を持ち直す。
皇太子の方を振り返る彼の青い瞳から優しさが洗い流されたように消え、殺伐とした光が垂れ下がった。
その瞬間、賑やかだった観客席が一瞬にして静まる。
カリックスの勢いに圧迫された観衆が凍りついている間に、皇太子が沈黙を破って先攻した。
「あ・・・!」
私はため息をついて肩をすくめたが、すぐに心配する必要はないと理解する。
カリックスは皇太子の攻撃を軽く避けた。
相次ぐ攻撃も同様に。
カリックスは避けるだけで、攻撃を受け返す気がなさそうだ。
彼が皇太子を弄んでいるのは明白だろう。
攻撃が一つも届かないと、皇太子の表情が殺伐としてきた。
彼は歯を食いしばったまま剣をしっかりと握り、カリックスの脇腹を狙って突っ込んだ。
しかし、カリックスは体を捻って簡単に避ける。
再び距離を縮めた皇太子が、今度はカリックスの肩を振り下ろすために剣を持ち上げた瞬間。
キィン!
それまで避けていたカリックスが突然腕を上げて皇太子の剣を打ち上げた。
途方もない反動に皇太子が身を捩らせながら後ろに退く。
彼の右腕はブルブル震えていた。
皇太子は信じられないように目を大きく開けたが、すぐに唸り声を上げる。
彼はカリックスに向かって何か呟いたが、観客席からはよく聞こえなかった。
ただカリックスの嘲笑う表情だけが見える。
続いてカリックスが皇太子に向かって何か言ったが、聞こえないのは同じだ。
何を話しているのか気になった瞬間、カリックスが皇太子の右腕を狙って接近する。
皇太子は後ろに下がって距離を広げようとしたが、カリックスの速度の前ではどうしようもなかった。
カリックスは腰から剣鞘を取り出し、皇太子の右腕を殴り、次の瞬間。
カン!
皇太子の剣が落ちた。
彼は右腕を押さえたままカリックスを睨みつける。
四方が沈黙に包まれた。
鞘で打っただけなのに、こんなに簡単に・・・。
皇太子の屈辱的な敗北だった。
剣術大会が始まりましたが、カリックスだけ実力が飛び抜けていますね。
皇太子と何を話したのか気になります。





