こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は74話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

74話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 原作と違う未来
「ごめんなさい、カリックス」
私は涙を浮かべたままカリックスを見た。
水に濡れた視界が曇っている。
「もう、あなたを傷つけたくない。私も頑張ります。私は・・・」
後の言葉が続かずに飲み込まれた。
急いで唇を重ねてきたカリックスが私の息を全部奪うようにキスをしてきたのだ。
彼がしばらくして唇を落とした後になってようやく、私は話し続けることができた。
「ラティーを取り戻してから、少し落ち着いた後に・・・、私はふと怖くなりました。首都の状況が本当に深刻だったら、あなたが危ないかもしれないのに、私はあなたに何も言えないまま・・・、あなたを突き放すだけで別れることになるのではないか・・・」
「・・・」
「それは嫌です。そうはなりたくない。後悔は、したくないんです」
ラティーが行方不明になって初めて、私はラティーだけでなくカリックスが自分の心の中にどれほど大きく位置しているかを悟った。
もし彼に何かあったら、もし彼が怪我をしたら・・・。
私は彼を抱きしめられなかったことを後で後悔するだろう。
(それは嫌)
私は湿った瞳でカリックスを見た。
彼は私の目元の涙をそっと拭きながら話す。
「私も同じです、ルール」
「・・・」
「今まで強圧的に振る舞って・・・、ごめんなさい。あの時は、あなたを守らなければならないという気持ちだけが先んじて・・・、どうやってでもあなたを危険に晒したくなかったのです」
「・・・」
「しかし、私が間違っていたのでしょう。あなたを本当に伴侶だと受け入れていたら、そうすべきではなかったのです」
私はそっと頷く。
カリックスは申し訳なさそうに笑い、私の手を優しく抱きしめた。
「頑張ります、一生」
「・・・」
「あなたを絶対に失望させることも、苦しめたりもしません。あなたがどんな選択をしても尊重して信じます」
「私も・・・」
私は彼の胸に寄り添って呟く。
「私もそうします」
心の中にまだ抜け出せない不安が残っていたが、今は違った考え方をすることにした。
(この世界は私が知っている原作と全く同じじゃない。ラティーが生まれてから、きっと私の運命は変わり始めた)
だから・・・
(奪われなければいい)
私はすでに何度も失敗している。
だけど、今回は違うかもしれない。
空虚魔法を学んだこと、アレクシーナ皇女と親しくなったこと、多くのことが変わったから。
(カリックスも、ラティーも、私が持っているもの全部を・・・、守ってみせる。あなたに奪われることはないわ、セア)
心の中でセアへの鮮然たる敵意が芽生えた。
ただ忌まわしい、嫌がっていた時とは違う。
まるで昔からこんな風に、セアを憎んでいたようだった。
カリックスが私を寝室に連れて行く。
彼の隣で横になって寝るやいなや、私はまた夢を見た。
原作のルール・エクレイに出会った、真っ黒でがらんとした空間。
それが間違いなく繰り広げられた。
「彼女」は消えず、依然としてその場にいる。
ところが正体の分からない黄金色の鎖が彼女の体を束縛していた。
金色に輝く鎖・・・、それを見た瞬間、私はアリスから貰った安定剤をふと思い出す。
私は束縛されたルール・エクレイにそばにゆっくりと近づく。
彼女は鳥肌が立つほど赤い瞳で私を睨みつけ、冷笑した。
「お前、後悔することになるわよ」
「・・・」
「結局は、私が正しかったことに気づくでしょうね」
「いいえ」
私は彼女に背を向けて断固として言った。
「何があっても、後悔なんてしないわ」
「あ、あはは!はは、ははは!」
ルール・エクレイは狂ったように笑う。
私は彼女を無視して出口に向かって歩いた。
今は他の誰かの助けがなくても、この夢から自ら目覚めることができる。
ルール・エクレイは最後の悪あがきのように私の背後から大声で叫んだ。
「そうよね、あなたは後悔しないでしょう!後悔するのは、あなたじゃなくて・・・!」
彼女の言葉がまだ聞こえてこないうちに、夢は粉々に砕けた。
私はハッと目を覚ます。
青みが降り出した夜明け。
窓の外でヒバリが鳴き、太陽が伸びをしている。
私はベッドから起き上がった。
そして、私の隣でぐっすり眠っているカリックスをじっと見下ろす。
後悔しないよ。
私は彼を起こさないように注意し、金色の髪が数本下がってきた真っ直ぐな額にキスをした。
「もう怖がらない」
原作とは違う未来を歩いていることを自覚したルール。
夢の中に出てきたルール・エクレイの正体は?
アリスが飲ませている安定剤の効果が気になりますね。





