こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は68話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

68話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 復旧作業
「もうすぐです」
想念を破ってアレクシーナの声が食い込んだ。
私はぼんやりとした表情を浮かべ、にこやかに微笑む。
彼女が連れてきたところは、完成した数軒の家が垂れ下がった農村の片隅。
アレクシーナはこれらの家の塀に防御魔法式が刻まれることを望み、魔法刻印ができる私に頼んできたのだ。
魔道具を作って無差別に配るのは危険かもしれないが、塀に魔法式を刻むことぐらいは問題ないので、私は彼女の頼みを快く受け入れた。
(魔法商人組合も、この程度は黙認してくれるでしょう。今すぐ彼らに打撃が及ぶわけでもないし・・・)
しかし、彼らが想像以上に欲張りなら異議申し立てをするかもしれない。
魔法式という商品の希少価値を無造作に落としてもいいのかと、ケチをつけてくるだろう。
(もちろん、そういう場合に備えて対処法もあらかじめ考えておいたけどね)
私はニッコリ笑いながら壁に手を当てた。
もう一方の手にはあらかじめ作っておいた魔法式が入ったガラス玉が握られている。
そして塀には少し小さいが適当な大きさの魔石が刺さっていた。
カリックスの領地であるグラストンが支援したものだ。
今回の再建に魔石を入れた件で貴族会議であれこれと騒がられたそうだが、カリックスの顔色を伺う人が多いおかげで特に問題はなかった。
(なぜか皇太子が出席して大騒ぎしたみたいだけど・・・)
考えるまでもなくロチェスター大公が政務に復帰したからだろう。
私は精神を集中しながら壁の魔石に魔法式を移し始めた。
そしてしばらくして、魔物から民家を守る魔法式が無事に塀に刻み込まれた。
何度か異常がないかを確認した後、私は笑顔でアレクシーナの方を振り返る。
すると彼女は私に親指を立てた。
私は小さく笑って次の作業に進み始める。
そのように計5軒の民家の塀に魔法式を刻み込んで、今日の日程はようやく終わった。
まだ完成していない家が多く、これ以上できることがなかったのだ。
再建中の数十軒の家を眺めて、私は少しぼんやりとする。
あの家を回りながら魔法式を刻み込む・・・。
(想像するだけでも疲れるわね)
だけど、私が努力することで、ここに住んでいる数多くの人が安全になれると思うと力が湧いた。
「頑張ろう。魔法式を刻むくらいなら大したことでもないし」
そうして今日の奉仕を終えて帰る途中。
馬車に乗る前に、ふと疑問が浮かび上がり、私はアレクシーナの方を振り返りながら尋ねる。
「アレクシーナ。ところでですね、魔法使いや刻印師の中でこの仕事をすると申し出た人は誰もいなかったのですか?」
アレクシーナは建国の祖であるアイアンズ・アバロニアの固有魔力を受け継いで治癒魔法には長けていたが、魔法刻印のように繊細な作業は難しかった。
そのため、魔法式を塀に代わりに刻んでくれる人が必要だったのだ。
しかし、それが他の誰でもないロチェスター大公の婚約者である私、ルール・エクレイだとは。
アレクシーナの計算には政治的理由も含まれているだろうが、あえて私を選んだのはそのためだけではないようだった。
眉をひそめているとアレクシーナ声が聞こえてきた。
「帝都の魔法使いたちは貴族の顔色をよく伺います。そして魔法商人組合は・・・、彼らが一番の問題です。最も影響力のある後援者チェドワース侯爵なんですよ」
「チェドワース侯爵は、皇太子殿下の・・・」
「最も熱烈な支持者です」
アレクシーナはため息をつく。
彼女は複雑な笑みを浮かべ、私が馬車に乗るのを手伝ってくれた。
「もしチェドワース侯爵夫人や、その娘のリネスに会ったら気をつけなさい。あの家の人たちは手強いですから」
「そうします」
彼女の心配事に私は微笑んで答える。
アレクシーナは複雑な表情で私を見つめ、すぐに心配事を払い落とした。
「じゃあ気をつけてください、ルール。今日は本当にありがとうございました」
「お礼なんて。私がやりたくて志願したことなのですから。アレクシーナも気をつけてお帰りください」
私は別れを告げて、すぐに別れた。
ロチェスター邸に戻ったのは夕方7時頃だ。
母家に入ると、いつものように穏やかな空気が迎えてくれると思っていた私は、邸宅の雰囲気が奇異なことに気づき、立ち止まった。
「どうしたの?」
私を迎えてくれた使用人が何か言おうとしているように見えたが、困惑した表情で躊躇っている。
何があったのか聞こうとすると、ちょうど2階から降りてきたホーニトン夫人が私に向かって走ってきた。
「ホーニントン夫人?」
彼女の青ざめた顔を見た瞬間、私の心臓が激しく鼓動する。
まさかカリックスに何か起きたの?
心臓がドキドキして不安定に動き出した。
「レディー・エクレイ、申し上げる前に許しを請います。この件をどうすればいいのか・・・!」
「ホーニトン夫人、一体どうしたのですか?」
慌てているホーニトン夫人をなだめながら落ち着いて尋ねる。
彼女が苦しそうな表情で涙ぐんだ。
「ラティーシャお嬢様が・・・」
その瞬間、私は時間が止まるような感覚を感じた。
「ラティーシャお嬢様が・・・、消えました・・・!」
エドワード皇太子にも仲間がいたのですね。
皇室の関係も複雑なようです。
そしてラティーシャの失踪・・・。
彼女はどこに消えたのでしょうか?





