こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は133話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

133話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 聖霊
ラティーが目覚めた瞬間を、私は息を殺して待った。
震えていた瞼が持ち上げられ、緑色の瞳がハッキリと現れる。
ラティーは天井を見つめながら、ゆっくりと目を覚ました。
私は注意深くラティーを呼ぶ。
「ラティー?」
するとラティーの視線がスルスルと私に向けられた。
彼女は立ち上がり、ニッコリと微笑んだ。
「ママ」
ラティーは両腕を伸ばして私を抱きしめる。
子供の小さな胸がとても暖かくて、一瞬涙が滲んだ。
「ラティー・・・、もう大丈夫なの?お母さん、心配したのよ」
「うん、ラティーはもう大丈夫。心配させてごめんね」
ラティーは穏やかな声で答え、私の背中を軽く叩いた。
まるで私が子供になったような。
娘を抱きしめたまま、静かに啜り泣いていた私は、ふと違和感を感じて顔を上げる。
娘の状態が尋常ではなかったからだ。
「ラティー・・・?」
ラティーの額と手の甲が輝いていた。
詳しく観察すると、菱形の真っ白な模様が浮かんでいるのが見える。
「こ、これは一体・・・」
私はショックで唇を震わせたまま、手を伸ばしてラティーの額に触れた。
娘の目つきは以前とは違って深くなっていた。
「ラティー、どうしたの?」
「ママ・・・」
私は震えた目で子供の姿を見て、慌てて首を回してディアンの方をみる。
なぜか感心した表情でラティーを眺めていた彼女は、私の視線を感じて瞬きした。
「驚く必要はありません。今、ラティーシャ様は聖霊の神格が発現されただけですから」
「聖霊の神格・・・?」
「はい。フィニス神の三つの神格の一つ、聖霊の賢者がラティーシャ様です」
「あり得ない」
私はぼんやりと呟きながらラティーを見つめた。
娘は淡々とした表情で私を見つめている。
「ラティーシャが特別な子だということは知っていたけど・・・」
カリックスの呟く声が聞こえた。
見てみると、彼もショックを受けた表情をしている。
しかし、エクアルドはあまり驚いていない様子だ。
こんなことがあると予想していたのだろうか?
「ママ」
ラティーが静かな声で私を呼ぶ。
目が合うと、娘は何の心配もしないでとニッコリ笑った。
「ママ、これまで凄く辛くて大変だったでしょう?ラティーがちゃんと守ってあげられなくてごめんね」
私は自分の手を優しく握ってくるラティーをぼんやりと眺める。
「でも今回は大丈夫。今度は勝てるよ。ラティーがずっと早く悟ったから」
「ラティー・・・」
私は混乱した。
今私に話しかけている存在は、私が知っているラティーなのだろうか。
それとも、フィニス神の三位の一つである聖霊なのだろうか。
そんな私の疑惑に気づいたかのように、ラティーは私をじっと見つめながら口を開く。
「今、私は聖霊であると同時にママの娘ラティーだよ」
「・・・」
「ラティーがラティーなのは変わらないから」
ラティーがほのぼのとした笑みを浮かべた。
私はまだ当惑していたが、思わず頷く。
実は、今この状況が非常に現実感が湧かないように感じられる。
現実ではなく夢を見ているようだった。
ラティーが特別だとは気づいていたけど、まさかフィニスの化身だったなんて・・・。
(私は今までフィニスを憎んできたけど・・・)
ところが神はまさに私のそばに、私が世界で何よりも愛する人の姿をしていた。
「今度は必ずラティーがママを守るよ」
「・・・」
「だからママ、もう痛がらないで。誰も憎まなくてもいいから」
ラティーはしばらく私を抱きしめ、やがて腕を緩めてディアンに身を向ける。
「ディアンは相変わらずこの塔にいるのですね」
「この塔を支えるのは、私の心臓の魔力ですから。そして私もこっちの方がずっと楽です。以前のように私の「星の心臓」を狙って駆けつける人間がいませんからね」
ディアンを知っているようなラティーの態度も奇妙だったが、まるで自分が人間ではないかのように話すディアンも不思議だった。
カリックスと私は微妙な表情で視線を交わす。
そんな私たち二人に気づいたのか、ディアンは笑いながら話した。
「私はマギアスです。お二人はマギアスがどんな存在なのかご存じでしょう?」
「「はい・・・!?」」
反射的に問い返した私は驚いて瞬きする。
「マギアスって、それは伝説に出てくる種族じゃないですか」
「実は伝説ではなく実在しました。みんな死んで、私だけが残ったのですけどね」
相次ぐ暴露に口が閉ざされなかった。
マギアス、星の心臓を持つ魔法生命体。
心臓が砕けなければ、星のように長い歳月を生きられるという種族。
行けない場所がなく、たどり着けない真理がないという偉大な種族だ。
しかし、それはあくまで伝説や神話で登場する物語。
マギアスが実在するという話は、ただ一度も聞いたことがない。
ラティーの変貌にルールも戸惑いが隠せていない様子。
色々な事実が分かり、急展開ですね!





