こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は125話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

125話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 悪女 vs 悪女③
「鍵を捨てる方法があるですって?」
セアがぼんやりと呟く。
私は空のティーカップを置いて答えた。
「あなたも抜け出したいのでしょ?鍵の力から」
「・・・」
セアが沈黙で肯定したという事実がわかる。
ええ、そうでしょうね。
神から与えられた鍵は、その形質によって地獄(深淵)や天上の扉を開くことができた。
使い方によっては世界を救うことも破壊することもできる力。
神が人間に鍵を与える理由は知られていない。
よくあることでもないから。
しかし確かなことは、鍵の力が所有者には諸刃の剣であるという事実。
鍵が「善」の形質を帯びている場合、人々は所有者に期待を抱くだろうし、逆に「悪」の形質を帯びた状態なら全世界が所有者の敵になるだろう。
そして私も後者に属した。
私たちの真実が世の中に知らされる瞬間、まもなく死ぬ命に他ならないだろう。
しかし、私には脱出口がある。
私はこの力を利用することも、見捨てることもできるのだ。
回帰前、馬鹿みたいにただ手放したわけではないから。
私は方法を見つけた。
(だけど、あなたには方法がない。神女が実は神から鍵を与えられた者であり、影の神を選んで黒く染まったという事実が知られれば、セアは終わりだろう)
私は心を込めて用意した晩餐を待っている人のように、その時をゆっくりと待つつもりだ。
その時までセアを勝手に振り回し、私が辛かった分だけ苦しめたい。
それに、辛かったのは私だけではない。
回帰する前、私が死んでからセアはきっとラティーを苦しめただろう。
娘が大変だったと思うと、もっとセアを許すことができなくなった。
(因果応報ね。人の人生を台無しにするべきではなかったわ)
カリックスに魅惑の毒を飲ませて彼の心を操り、私からラティーを奪って。
私がついに深淵の扉を開けて処刑されることになったのも、全てセアの意図通りだったはず。
昔の私は怒りに飲まれて、まともに前を見ることができなかった。
だけど、今は違う。
今は、冷静に考えて判断できるのだから。
「その方法が何なのか知りた?」
「・・・」
私はセアを揶揄うようにニヤリと笑う。
「残念だけど、あなたには教えてあげない。あなたはこれから不安に震えながら、破滅する日だけを数えることになるでしょうね」
立ち上がってショールを肩に置く。
「今日はもう話すことがありませんので、これでお帰りください、神女様。それでは、これで失礼します」
私はニッコリと微笑んで背を向けた。
後頭部に刺さるセアの視線が感じられるが、脅威的であるどころか、可笑しいだけだ。
窓ガラスを超えて太陽の光が降り注ぐ。
私は気持ちよく足を運んだ。
「お前も、お前の味方だった人間たちも、絶対に許さない。全部代価を払わせるわ」
熱い日差しでも決して溶かすことのできない、冷たい短剣を心の中に抱いたまま。
「レディーエクレイが空虚魔法に恵まれている理由が、やっと分かりましたね」
書斎で本を読んでいる私にエクアルドが話しかけてきた。
「大公殿下から話は聞きました」
「そうですね。カリックスが記憶を探すのを手伝ってくれたんですよね?」
「ええ、アリス・ウィンターウッドと一緒に」
「アリス・・・」
彼女がなぜ私に「あんな薬」をくれたのか、聞いてみなければならないのに。
(どこに行っても見つからない。もしかして、わざと避けている?)
顔を上げると、エクアルドと目が合った。
「レディーエクレイがどうやって空虚魔法に恵まれたのか、気になりませんか?」
「そうね、あまり気にならないけど聞いてみたいわ」
「はは・・・。本当に、聞いた通りに大きく変わったのですね。別人だと思いました」
私はその言葉を無視して彼を睨む。
「ずいぶん前に父から聞いた話です。どんな人間が空虚魔法に恵まれているのかについて」
ふと人の気配を感じて窓の外に視線を向けると、庭で走り回っているラティーの姿が見えた。
自然と笑みが溢れる。
「初めてこの話を聞いた時は半信半疑でしたが、レディーの場合を見ると確信してしまいますね」
「・・・」
「空虚魔法は、時間回帰を経験した人間が確率的に得るものだそうです」
予想していた話だったので、私はあまり驚かなかった。
淡々とした私の反応を見て、エクアルドは興味を持っているようだ。
今の彼の目つきは、何と言えばいいのだろうか。
実験隊を見る研究者の視線?
「そして回帰を経験した人間は、時々夢を通じて過去を経験することもあるそうですね。レディーにも似たようなことがありました」
「・・・」
「不思議なことです。あの時、レディーが大公殿下にプレゼントしたロケットペンダントを媒介に、伝えたい記憶を見つけることができました。これら全てが偶然の一致なのでしょうか?」
「鍵」を貰った苦労もあるのですね。
「鍵」を捨てる方法も気になります。
ルールが過去を体験したのは、神の意思なのでしょうか?





