こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は122話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

122話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 永遠に私のもの
ベッドシーツに薄い裾が擦れる音がした。
「エクアルドが手伝ってくれたのですか?」
静かにカリックスの前にきたルールが尋ねる。
彼女は彼の前に座り、カリックスのあごを掴んで頭をもたげた。
そして独り言のように聞く。
「どうやって記憶を取り戻したの?」
「エクアルドとアリス・ウィンターウッドに助けられました」
「アリスが・・・?」
ルールは妙な表情で首をかしげた。
しばらくすると元の表情に戻り、カリックスの頬に流れた涙を拭いてあげる。
「ちょっと考えてみたのですが」
ルールはそっと切り出した。
「あなたは神女が使った「魅惑の毒」にやられたのでしょうか?」
「・・・」
彼女は独りで考え、そのような結論に至ったようだ。
カリックスは黙って彼女を見上げ、口を開いた。
「とはいえ、私があなたを傷つけて、あなたを死なせたことがなかったわけではありません」
ルールはニッコリ笑う。
「よく分かっているじゃない」
「・・・」
「自分も被害者だと、罪がないと言ったら、あなたを放っておかないつもりでした」
殺伐と言った割には、彼女の表情は穏やかだった。
彼の頬を撫でる手も柔らかい。
「でも、その通りです。あなたも被害者ですよね。あなたが欲しがって魅惑の毒に操られたわけではなかったはずだから」
「・・・」
「でも、カリックス。たかが魔法薬なんかに飲まれる気なら、永遠の愛なんて何の役に立ちますか?」
「ルール」
「もう私はそんなものを信じない」
彼女はニヤリと笑う。
「私は私が持っているこの力だけを信じます」
「それは、ダメです。ルール・・・」
「黙ってください。神女の操りから逃れることも、私を救い出すこともできなかったくせに」
ルールはカリックスの胸ぐらを掴んで引き寄せる。
彼女の瞳から赤みがかった。
「むしろ上手くいったんじゃないですか?もう神女に奪われないのだから」
カリックスは哀れそうに彼女を見る。
しかし、彼の本心などは、もう彼女には届かないようだった。
「どうしてそう思うのですか?カリックス、あなたが望んでいたものでしょう?」
「・・・」
「もうあなたは永遠に私のもの。絶対に奪われない。いくらもがいても私から抜け出すことはできません」
ルールは優しく目を閉じて微笑む。
それから頭を下げてカリックスにキスをした。
カリックスは彼女のキスを避けない。
ただ悲しく彼女を眺めて目を閉じただけ。
空が晴れ、涼しい空気が暖かさを取り戻そうとしていた。
しかし、彼と彼女を取り巻く暗雲は、まだ晴れていないままだ。
回帰前の記憶は「原作」と正確に一致しなかった。
例えば、「原作」の内容ではラティーシャが登場しないが、実は回帰前にも私はラティーシャの母親だった。
おそらく私は回帰後に記憶を失い、無意識のうちに残った記憶の破片を「原作」と信じていたようだ。
だから原作小説のタイトルが何なのか、結末はどうなるのか覚えていないのだろう。
だが、私が「鍵の主」として暮らし、転生したという事実は間違いなかった。
鍵は時間が戻ってからも、ずっと私の中にあった。
私がそれに気づかなかっただけ。
先日セアが私を攻撃した瞬間、彼女の神力を阻んだのは鍵の力だった。
いいや、正確には彼女と私の力がぶつかり、相殺を引き起こしたのだ。
回帰後、何がどのように変わったのかまだハッキリ分からないが、セアは影の神の力に染まった状態に違いない。
彼女は確かに黒い神力を使ったから。
「神女が堕落したという事実が知られれば、波紋はとてつもないでしょうね」
カリックスが神女の伴侶という信託にしばらく目を向けようとする思惑のようだが、カリックスが従わないと言ったから、今頃もどかしくてたまらないだろう。
その狡賢い頭を一生懸命転がしているセアを思いながら、私は微かに微笑んだ。
「今度は甘くないわよ」
セアも私のように回帰し、過去の記憶を持っているようだが、まだセアは私が回帰前の記憶を取り戻したという事実を知らない。
「どうしようか。今までのように何も知らないふりをして騙す?それとも、全部露出してセアをもっと不安にさせようかしら?どちらにしても面白そうね」
セア、あなたは夢にも想像できなかっただろう。
まさか、私に鍵の力が残っている上、回帰前の記憶を取り戻したなんてね。
二人の関係が複雑に・・・。
ここはラティーに任せるしかありませんね!





