こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は120話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

120話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 消えた過去
バン、バン!
激しい雨の中で黒いフードをかぶった男が、離れのドアを乱暴に叩いた。
火の番に立っていた騎士が男に気付き、ビックリして素早く外に飛び出す。
「主、主君!この夜明けにどうして・・・!」
「エクアルドに会う。今すぐに」
「わ、分かりました!」
騎士は何も言わず命令に従う。
「わ、私が行って魔法使い様を起こします」
「いいや、私が入ろう」
エクアルドの部屋にたどり着き、カリックスは躊躇うことなくドアを開けて中に入った。
熟睡を妨害されたエクアルドが欠伸をしながら尋ねる。
「うぅ・・・、殿下?こんな夜明けにどうしたのですか?私を不眠症患者にしようと決心しましたか?」
自然に冗談を言っていたエクアルドは、カリックスの深刻な顔色を見て立ち止まる。
「・・・どうされましたか?」
何かが尋常でないことに気づいたエクアルドが慎重に尋ねた。
カリックスはしばらく考えた後、すぐに口を開く。
「時間回帰について知っていることはあるか?」
「それは・・・、当然知っています。私を産んでくれた実父の固有魔力が時間を扱いますから。ところで、なぜそんなことを聞くのですか?」
「ルールが言うには、時間が一度戻されたらしい」
「え?」
「彼女は回帰者のようだ」
エクアルドは目を見開いて馬鹿げた表情をする。
「それはどういう意味ですか?レディー・エクレイが時間回帰をしたですって?」
「ああ、私も詳しいことは分からないが・・・」
その後、カリックスはルールから聞いた話をエクアルドに全部聞かせた。
すべての話を聞いた後、エクアルドは深刻な顔になる。
「レディー・エクレイの言葉が真実なら、この『回帰』には神が介入したと見なければなりません」
「あなたの父親は?」
「父がそんな大きな力を使っていたら、私が気づいたでしょう」
エクアルドはため息をつき、話し続けた。
「正直信じられない話ですが、本当に時間が戻ったなら確認する方法が一つあります」
「それは?」
「レディー・エクレイの魔力が込められた強力な『媒介体』を利用して、大公殿下も回帰前の記憶を取り戻すのです」
「今すぐできるのか?」
カリックスが急いで尋ねると、エクアルドは困った表情で首を横に振った。
「媒介体は殿下がお持ちのペンダントで十分ですが、時間を扱うのは神の領域ですから、神力が必要です」
「じゃあ・・・」
「神官は協力しないでしょう。そして、この話は外部に漏れてはいけないのではないでしょうか?」
「・・・」
エクアルドの言葉が正しかった。
どうして、神力を求める方法がないのだろうか。
12歳の誕生日、ルールから貰ったペンダントに触れながら悩んでいたとき。
突然部屋のドアが開いて誰かが中に入ってきた。
赤茶髪と紫の瞳。
アリス・ウィンターウッドだ。
「私がお手伝いしましょう、大公殿下」
そう話す彼女は深海のように静かな顔をしていた。
まるで、この全てを予想していたかのように。
「助ける?あなたがどうやって?」
カリックスは到底信じられないという声で尋ねた。
アリスの態度は落ち着いている。
奇妙なほどに。
「私が神力を加えることができます」
「あなたは魔法使いではなかったのか?」
「私には魔力だけでなく、神力も少しあります。大公殿下が記憶を取り戻すのに、多くの神力が必要なわけではないでしょう?」
アリスはエクアルドを見つめながら尋ねた。
「まあ、その通りですけどね。あなたの正体は一体何なのですか?ウィンターウッド」
彼の問いにアリスは微笑んだ。
「私の正体ですか?ルールの友達で、ラティーの叔母です」
「答えてくれるつもりはないようですね」
アリスは沈黙て肯定した。
エクアルドは舌打ちをして席を離れ、クローゼットから何かを取り出し、それを持って席に戻る。
「私が独立する前、父から盗んできた・・・、いいえ、受け継いだアーティファクトです」
それは砂時計の形をしていた。
「このアーティファクトを父は『空虚の時計』と呼んでいました。すでに消えた過去を一時的に辿って体験させてくれる不思議な物です」
「それで何をすればいい?」
カリックスが首にかかったペンダントを外すと、エクアルドが手を差し伸べながら答える。
「そのペンダントをこちらに。まず、簡単な魔法式を描かなければなりません」
しばらくして、魔法式が完成する。
「大公殿下はここ、真ん中に立ってください」
エクアルドは彼がきちんと座っていることを確認した後、アリスの方を振り返った。
「ウィンターウッド、あなたは魔法式に神力を吹き込んでください。魔法式が白く輝くまで」
アリスは頷いてエクアルドの言う通りにする。
彼女の指先から流れ出た神力が、魔法式を白く染めていく。
やがて太陽系に似た模型が金色に輝き始めた。
「気をつけてください、大公殿下。あなたが見たい真実をずっと思い出さなければなりません。間違っていたら、とんでもない過去に飛んでいくかもしれませんから」
悪女だったというルール・エクレイ。
カリックスが忘れた過去。
戻された時間。
裏切りと死。
「・・・もうすぐ」
エクアルドの声が遠くからこだまするように聞こえてきた。
カリックスの目の前に青い光と黄金色が吹き荒れる。
その光に全身が飲み込まれるようで、瞬きをした瞬間。
「悪女ルール・エクレイを火刑台に乗せろ!」
カリックス・ロチェスターは消えた過去に至っていた。
アリスの正体が気になりますね。
とりあえず敵ではない・・・?
カリックスが忘れた過去を見た時、彼はどう思うのでしょうか?
そして、何か手がかりは見つかるのでしょうか?





