こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は112話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

112話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- 束縛する鎖を脱ぎ捨てて
二人の枢機卿は口を開けたままブリルを眺めており、大神官はどこか奇異な表情だった。
「それでは今日の会議はこれで終わりにした方がいいですね?皇帝陛下、そして大神官」
ブリルが腰を下げて礼儀正しく尋ねると、皇帝はあごを触りながらニヤニヤ笑って答える。
「ええ、ブリル枢機卿の言葉通り、今日の会議はこれで終わりにした方がいいですね。重大な問題ではあるが、時間がかなり遅く、どうせ一晩中話しても答えが出ないようだから」
そして皇帝はカリックスとチラリと見た。
「この場でロチェスター大公の意思を破るに値する人はエクレイ侯爵令嬢一人だけだが、令嬢が信託を受け入れるはずがないだろう。そうじゃないか?」
突然質問が飛んできたので私は少しビクッとしたが、すぐに落ち着いて答える。
「はい。私は・・・、受け入れられません」
「ははは!」
私の答えを聞いた皇帝が大きく笑い出したが、倦怠な表情を素早く浮かべた。
「大公の相棒だから令嬢の頑固さも侮れないだろうね。そういえばエクレイ侯爵の意見はどうなのだ?」
皇帝が私の父、エクレイ侯爵を見る。
すると、今まで沈黙していた父親が頭を下げながら口を開いた。
「私もロチェスター大公の意思を支持します」
もう一度投げられた爆弾に一帯がざわつく。
「また、ルール・エクレイの父なる者として、今回の信託は決して受け入れられません。恐縮です」
貴族たちはみんなため息をつく。
しかし、そっと頷く少数の貴族もいた。
父の宣言、そして貴族たちの反応に私は一瞬妙な気分になる。
原作はこうではなかった。
ルール・エクレイの味方は誰一人いなかったのに・・・。
礼拝堂の中を見回していた私は、ふとアレクシーナ皇女と目が合った。
アレクシーナは私に微笑む。
まるで自分は味方だと言うように。
私は彼女を見て大笑いし、そっと肩をくるめてくる腕に首を向けた。
カリックスが断固たる顔で私を見つめている。
そして、彼はしばしば警戒心に満ちた目でアレクシーナをチラリと見た。
まるで私が自分のものだという事実を強調するように。
そんな彼を見ながら、アレクシーナは呆れたように失笑した。
「ロチェスター大公。そうすると本当に奪ってしまうかもしれませんよ?」
「そんなことをしたら、いくらあなたが皇族でも許せない・・・」
「冗談じゃないですか!まったく、何も言えないね」
真顔で跳ね返すカリックスをチラリと見て、アレクシーナは首を横に振った。
「ルールはこんなつまらない男とどうやって生きているのですか?本当に不思議だよ。私だったら、とっくに蹴ったはずだから」
「カリックスは・・・、面白い人ですよ?」
「・・・?」
「悪戯も上手いし、冗談も上手いし・・・」
アレクシーナは不思議なものを見るように私をじっと見つめた。
「ルール、それは本気ですか?」
「え?当然・・・」
「もしかして洗脳されましたか?」
「何のうわ言ですか?笑えないですね」
突然割り込んだカリックスが私をさらに引き寄せる。
二人が言い争っている間、私は礼拝堂を出ていくセアを盗み見た。
セアは目に見えて固い表情だったが、二人の枢機卿と大神官が彼女の後をついて何かを話している。
(ブリルはどこにいるんだろう?)
神女と対立した彼は、今後どうなるのだろうか?
ブリルを探していると、父と目が合う。
父は複雑な顔で私を見ていた。
娘の問題で困った状況になったから、お父様も心境が複雑なんだろう。
(でも、私の味方になってくれた。改めて、その事実が感激してきた)
原作のルール・エクレイは徹底的に一人ぼっちだった・・・。
アリスが彼女のそばにいてくれたが、アリスはルールの復讐を助けるというよりは、それを止める方だった。
そして原作ではなく、たまに見たりした悪夢の中で私はラティーさえセアに奪われたようだ。
ラティーが生まれたのは原作では起こらなかったこと。
ラティーが奪われる不吉な夢を見続けたのは、おそらく不安のためだろう。
でも、そんな夢はもう見なくなった。
カリックスと父親も私の味方だ。
しかも枢機卿ブリルさえも。
原作で彼はどんな人物だったっけ?
ブリルは登場したのかな?
反芻してみたが、思い出すことはなかった。
そもそも私が持っている前世の記憶というのは、完全ではなかったから。
(私がどのように生きてきたのか、どうやって死んだのか、きちんと覚えていることが一つもない)
そのためか、私は「ルール・エクレイ」の人生にもっと簡単に染み込むことができたようだ。
問題は、それさえも鮮明な「原作の記憶」に執着したあまり、苦痛と不安の中で生きてきたということ。
でも今日でそれも終わり。
胸がドキドキして気分が浮き立った。
これまで私を束縛した鎖を脱ぎ捨てた、そんな感じだ。
カリックスが私を選び、父も私も味方。
もう運命なんか怖くない。
口元に自然と笑みが浮かんだ。
私は父に向かって少しずつ、口の形だけで話した。
「ありがとうございます」と。
すると父が虚しい笑いを流した。
私を見つめる彼の瞳には愛情が満ちている。
父親もルールの味方で、今回の信託に納得していない人たちもチラホラいる様子。
原作とは違う展開に、ルールも吹っ切れてきたみたいですね。
ブリルはどこにいるのでしょうか?





