こんにちは、ツバサです。
【悪女なのにママになりました】を紹介させていただきます。
今回は110話をまとめました。
ネタバレ満載の紹介となっております。
漫画のネタバレを読みたくない方は、ブラウザバックを推奨しております。
又、登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。

あの小説の中の悪女に生まれ変わった?
だったら裏切られる前に、彼のもとを去らなきゃ!
「カリックス、この結婚…破談にしましょ」
「私からは逃げられませんよ、ルール」
いつかは別の女のもとに行ってしまうくせに…どうして私に付きまとうの?
そしてカリックスの子をみごもってしまうという予想外の展開…再び幸せな日々を送れるかと思ったのもつかの間。
カリックスが他の女とキスする姿を目撃。
お腹の赤ちゃんを守るため、すべてを捨てて遙か遠くへ旅立った。
理性を失うほど執着し始めたカリックスに気づかないまま…
ルール・エクレイ:本作の主人公。侯爵家。
カリックス・ロチェスター:原作の男主人公。公爵家。
ラティーシャ:ルールとカリックスの娘。
セア:原作の女主人公。神女。
アリス:魔法使い。ルールの良き相談相手。
アクエルド:ロチェスター家専属の魔法使い。
エドワード:アバロニア皇太子。
アレクシーナ:アバロニア皇女。

110話 ネタバレ

登場人物に違いが生じる場合がございますので、あらかじめお詫びさせていただきます。
- セアの信託
(ブリルは・・・、信じられる人なのかな?私たちの味方だと思ってもいいのかな?)
黙って考えていると、セアが神壇に上がった。
彼女は慈悲深い笑みを口元にしたまま、座中を見回しながら穏やかな声で話し始める。
「今日お聞かせする信託は、もしかしたら小さな混乱を引き起こすかもしれません」
セアの言葉に人々がざわめき始めた。
「ですが、これも帝国のために必ず必要なこと・・・。ひいては世界中の平和のためなのです」
そっと首を回していたセアの視線が私に差し掛かった。
「だから、小さな犠牲は避けられないのです」
その瞬間、私は不吉さを感じ、セアの唇が残酷な好線を描く。
「フィニスの神様が私に告げました・・・」
セアは劇的な効果を狙うかのように、言葉じりを長く伸ばしてゆっくりと続ける。
「・・・神女、セアの真の伴侶はカリックス・ロチェスターだ。二人が結ばれてこそ、大陸全体が豊かになり、平和が宿るだろう。そう仰いました」
次々とあちこちから声が沸き起こった。
「そんなことが・・・!」
「なんてことだ・・・!」
「しかし、ロチェスター大公には婚約者が・・・」
「エクレイ侯爵は・・・」
「それでは後継者の子供はどうなるのですか?」
「こんな運命の悪戯が・・・」
まさに混乱の渦だった。
そんな中、自らが落ち着きを保っているのが、私は実に奇異に感じられた。
もう心の準備をしていたから?
それとも、もう逃げずにセアを戦うことを決心したから?
しかし、一抹の不安が私にカリックスの方を振り向かせていた。
彼は今どんな表情をしているのだろうか?
もし、原作のように私を裏切るなら・・・。
・・・分からない。
そうなると、私は悪女ルール・エクレイのように変わってしまいそうだけど。
ところが不思議なことに、変わる自分の姿が怖く感じられなかった。
以前はあんなに怖かったのに・・・。
私はカリックスの方を振り向く。
青い目と視線が合った瞬間、私は弱く体が震えることも、心が揺れることもなかった。
今この瞬間もあなたを信じていると、そう言う私の視線を読んだのだろうか?
静かに頭を下げたカリックスが、そっと私にキスをする。
無言の約束をするように。
そして次の瞬間、冷水を浴びせたように礼拝堂が沈黙する。
帝国の高官全員が私たちを見ていた。
もうすぐ来る嵐を予感したような顔で。
「ロチェスター大公殿下・・・。あなたはこの信託を受け入れますか?」
カリックスはセアをチラッと見て、そっと笑う。
「私はこの信託を」
躊躇うことなく、明快に語った。
「受け入れません」
空気が凍りついたように周囲がひんやりとする。
みんなショックを受けたらしく、ぼんやりと呟いた。
「ど、どうしてそんな・・・」
「とんでもない・・・」
「これは神への冒涜だ!」
「ロチェスター大公は本当に狂っているようだ」
しかし、セアは落ち着いて見える。
「そうだと思った」という表情だった。
セアが一歩前に出て口を開く。
「私は神女として、フィニス神の意思に従わなければなりません。これは世の中の平和のために必要不可欠なこと。大公も近いうちに理解してくださると信じています」
しかし、カリックスは鼻で笑うだけだった。
「神様がそのような貞操でない信託を下すなんて、信じられませんね。婚約者がいるのに他の女性と婚姻?私は受け入れられません」
「もちろん、今はそうだと思いますが・・・」
「気になりますね。神様から受けたというその信託は本当なのですか?」
カリックスが鋭い声で尋ねると、セアは慌てたように唇をカタカタさせる。
「ま、まさか今私を疑っているのですか?」
「疑うしかありません。神女様は私と私の婚約者を殺そうとしたではありませんか」
「それは、悪鬼に取り憑かれたからです!」
「世の中のどの神女が悪鬼などに簡単に取り憑かれるのですか?皆さんもそう思いませんか?」
カリックスは座中を振り返り、礼拝堂の全員に尋ねるように言った。
みんな言葉を失ったまま、フナのように口をパクパクさせる。
そしてセアはカリックスを睨みながら歯軋りした。
「カリックス。私を信じられないということは、神の意思に逆らうのと同じです。あなたは今神殿と対立するということですか?皇帝陛下も、貴族会議も、全部敵に回すつもりですか?」
「必要であれば、そうします」
「ヤバいですね」
セアが失笑を吐いた。
それから人差し指で私を指差す。
「あの女が男だというのですか?あなたは狂っています、カリックス」
「私が狂っている?あまりにも有名な話ですね」
「はは・・・」
セアは肩を垂らして笑い、再びカリックスに向かって威嚇的に話した。
「あえて神の意思に反して無事だと思いますか?」
「残念ながら、私はあまり敬虔な信者ではないので・・・」
「私の国民が知ったら驚愕するでしょう!帝国を支える大公が異端者だなんて!」
セアの信託は原作通り。
ですが、それは本当に神様の信託なのでしょうか?
彼女を信じるには、あまりにも信頼がないですよね・・・。
この状況はどう静まるのでしょうか?





